遊爺雑記帳

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ロシア軍事機構に亀裂 最も強力な軍閥リーダー2人の間で高まる確執

2023-06-03 01:33:55 | ロシア全般
 ウクライナ東部ドネツク州の激戦地バフムトからロシアの民間軍事会社ワグネルが撤退し始めたことで、同国の最も強力な軍閥リーダー2人の間で高まる確執が明るみに出た。
 ウクライナの反攻作戦を前にしてウラジーミル・プーチン大統領の軍事機構に亀裂が生じていることが露呈したと、WSJ特派員 トーマス・グローブ氏。

 
ロシア軍事機構に亀裂 軍閥リーダーの確執あらわ - WSJ 2023年 6月 2日 WSJ特派員 トーマス・グローブ

 ウクライナ東部ドネツク州の激戦地バフムトからロシアの民間軍事会社ワグネルが撤退し始めたことで、同国の最も強力な軍閥リーダー2人の間で高まる確執が明るみに出た。予想されるウクライナの反攻作戦を前にしてウラジーミル・プーチン大統領の軍事機構に亀裂が生じていることが露呈した。

 
ワグネル創設者のエフゲニー・プリゴジン氏とロシア南部チェチェン共和国の指導者ラムザン・カディロフ首長の対立は、ロシア政府にとって大きなトゲであるプリゴジン氏に初めて公の場で向けられた批判の一部を浮き彫りにした。ワグネルの部隊はこの数カ月間でロシアのためにバフムトを徐々に占領し、プリゴジン氏の評判は高まったが、その間も同氏はロシア国防省が適切な弾薬を提供していないと非難し続けた。

 
今週に入ってワグネルはバフムトからの撤退を開始カディロフ氏の軍隊と入れ替わる中で、プリゴジン氏はドネツク州全体をチェチェン軍が支配する能力にケチを付けた。ロシアは同州を「ドネツク人民共和国(DNR)」と呼び、自国の支配下にあるとして一体性を主張する。だが領土をまだ完全に掌握したわけではない

 「
個々の町や村の解放について言えば、彼らにやり遂げる戦力はあると思うだがDNRを全部解放できるほどの戦力ではない」。プリゴジンはテレグラム・チャンネルで流した声明の中でそう述べた。「彼らが占領するのは一定の地域だろう」

 
この発言に対し、カディロフ氏の忠実な支持者の間から非難が巻き起こった例えば、長年協力関係にあるアダム・デリムハノフ氏だ。同氏は自分たちの能力に関する誤解を解くため、プリゴジン氏と直接会うことも辞さないとした。

 
「エフゲニー(・プリゴジン)よ、言うまでもなく、お前は分かっていないし、分かる必要もない」デリムハノフ氏はテレグラムに投稿した動画でそう述べた。「いつでも連絡をよこせ。場所を指定しろ。直接会って何が分かっていないのか説明してやる」

 
カディロフ氏のもう1人の忠実な支持者であるマゴメド・ダウドフ氏は、プリゴジン氏はロシア国防省に不満をぶちまけ、住民のパニックを引き起こしていると批判した。

 
カディロフ氏の軍隊(正式には国家警備隊の一部だが、同氏が直接指揮する)が配備されることにより、プリゴジン氏は戦場でも、より広い意味ではロシア社会においても、立場が弱まる可能性がある

 
ワグネルの部隊を交代させるのにカディロフ氏の戦力を用いるのは、2人の軍閥リーダーの対立をエスカレートさせるロシアの策略だとも考えられる。昨年ロシア正規軍が前線の強化に繰り返し失敗し、ウクライナ軍の大幅な前進を許した際には、2人が協調してロシア国防省を批判していた

 「
クレムリン(ロシア政府)には次のような狙いもあるかもしれない。カディロフ氏とワグネルを率いる資本家エフゲニー・プリゴジン氏の関係にくさびを打ち、チェチェン軍に対するロシア連邦政府の権威を改めて強調することだ」。米シンクタンクの戦争研究所(ISW)は今週そう指摘した。

 
2007年にチェチェン指導者に就いたカディロフ氏は、プーチン氏からの支持に完全に依存している。今回明るみに出た確執は、プーチン氏の忠実な歩兵という自身の立場を取り戻すチャンスとなる。

 
カディロフ氏とその盟友の多くは、ソ連崩壊後にチェチェン独立を目指してロシア政府と戦った人々だ。だがカディロフ氏とその父親は、後に起きた紛争で政府側にくら替えした。その紛争でロシアは勝利し、この地域に対する支配を回復カディロフ一家はチェチェンの指導者に収まった。チェチェンは山岳地帯にあり、住民の大半をイスラム教徒が占めている。

 ワグネルのドミトリー・ウトキン司令官は、カディロフ氏の支持者に向けて自身の反応を示した際、第1次チェチェン紛争に言及した。ウトキン氏はこの紛争でカディロフ氏と戦った経験がある。

 
「われわれは第1次・第2次チェチェン紛争の頃からすでに知り合いだ。いつでも一対一で会う準備はできている」。ウトキン氏はテレグラムで配信された声明にこう記した

 
ウクライナが南部と東部のロシア支配地域の奪還を目指す大規模な反攻作戦に出ると予想されるさなかに、今回の確執が浮上した。

 カディロフ氏の軍隊が前線で活動するのはほぼ1年ぶりとなる。

 ワグネル創設者のプリゴジン氏とロシア南部チェチェン共和国の指導者ラムザン・カディロフ首長の対立は、ロシア政府にとって大きなトゲであるプリゴジン氏に初めて公の場で向けられた批判の一部を浮き彫りにしたと、WSJ特派員 トーマス・グローブ氏。
 
 ワグネルの部隊はこの数カ月間でロシアのためにバフムトを徐々に占領し、プリゴジン氏の評判は高まったが、その間も同氏はロシア国防省が適切な弾薬を提供していないと非難し続けたと、トーマス・グローブ氏。

 今週に入ってワグネルはバフムトからの撤退を開始。カディロフ氏の軍隊と入れ替わる中で、プリゴジン氏はドネツク州全体をチェチェン軍が支配する能力にケチを付けたのだそうです。

 ロシアは同州を「ドネツク人民共和国(DNR)」と呼び、自国の支配下にあるとして一体性を主張する。だが領土をまだ完全に掌握したわけではない。

 プリゴジンはテレグラム・チャンネルで流した声明の中で、以下の発言。
 「個々の町や村の解放について言えば、彼らにやり遂げる戦力はあると思う。だがDNRを全部解放できるほどの戦力ではない」
 「彼らが占領するのは一定の地域だろう」

 この発言に対し、カディロフ氏の忠実な支持者の間から非難が巻き起こった。例えば、長年協力関係にあるアダム・デリムハノフ氏。
 「エフゲニー(・プリゴジン)よ、言うまでもなく、お前は分かっていないし、分かる必要もない」
 「いつでも連絡をよこせ。場所を指定しろ。直接会って何が分かっていないのか説明してやる」
 テレグラムに投稿した動画でそう述べたのだそうです。

 カディロフ氏のもう1人の忠実な支持者であるマゴメド・ダウドフ氏は、プリゴジン氏はロシア国防省に不満をぶちまけ、住民のパニックを引き起こしていると批判。

 カディロフ氏の軍隊(正式には国家警備隊の一部だが、同氏が直接指揮する)が配備されることにより、プリゴジン氏は戦場でも、より広い意味ではロシア社会においても、立場が弱まる可能性があると、WSJ特派員 トーマス・グローブ氏。

 昨年ロシア正規軍が前線の強化に繰り返し失敗し、ウクライナ軍の大幅な前進を許した際には、2人が協調してロシア国防省を批判していた。
 ワグネルの部隊を交代させるのにカディロフ氏の戦力を用いるのは、2人の軍閥リーダーの対立をエスカレートさせるロシアの策略だとも考えられると、トーマス・グローブ氏。

 「クレムリン(ロシア政府)には次のような狙いもあるかもしれない。カディロフ氏とプリゴジン氏の関係にくさびを打ち、チェチェン軍に対するロシア連邦政府の権威を改めて強調することだ」
 と、米シンクタンクの戦争研究所(ISW)は指摘。

 カディロフ氏とその盟友の多くは、ソ連崩壊後にチェチェン独立を目指してロシア政府と戦った人々だ。だがカディロフ氏とその父親は、後に起きた紛争で政府側にくら替え。その紛争でロシアは勝利し、この地域に対する支配を回復。カディロフ一家はチェチェンの指導者に収まったと、トーマス・グローブ氏。

 第1次チェチェン紛争でカディロフ氏と戦った経験があるワグネルのドミトリー・ウトキン司令官は、第1次チェチェン紛争に言及。
 「われわれは第1次・第2次チェチェン紛争の頃からすでに知り合いだ。いつでも一対一で会う準備はできている」と、テレグラムで配信。

 ウクライナが南部と東部のロシア支配地域の奪還を目指す大規模な反攻作戦に出ると予想されるさなかに、今回の確執が浮上。

 ロシアは、正規軍の他に私的軍閥の活躍があり、正規軍との内輪の葛藤をはらんでいるのですね。
 道理でいだいていた強大な軍隊のイメージに反して、ウクライナ軍との戦いに苦戦。
 その原因のひとつが解ってきました。

 米シンクタンクの戦争研究所(ISW)が指摘する、カディロフ氏とプリゴジン氏の関係を利用しロシア軍が優勢を保つ戦術。
 ウクライナ軍か欧米軍が、更にその 3者に諜報活動を仕掛け、互いをけん制させ合う。
 さらに勃興の兆しが見える、クレムリンへのドローン攻撃を始めている、反プーチン勢力も絡めたプーチンの統治の内部混乱の助長戦術。

 遊爺雑記帳  プーチン氏を脅かす「6月危機」 『反プーチン』の多様な勢力が同時多発的に各地で行動を起こすことも

 欧米の軍事力支援での近く始まるウクライナの反攻に、ロシア内部の抗争が絡めば、終わりの見えない今回のプーチンが起こした戦争の出口が見えてくるかもしれませんね。



 # 冒頭の画像は、プーチン大統領と、ラムザン・カディロフ・チェチェン共和国首長
ワグネル去り、新たな「プーチン忠誠派」登板…10代の息子3人を戦場に送った | Joongang Ilbo | 中央日報



  この花の名前は、カンパニュラ アルペンブルー ホシギキョウ


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