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資源の輸出で経済発展を遂げてきたロシア。西欧諸国のエネルギー安全保障の見地からの脱露依存の動きは、米加などのシェールガスの登場による市場軟化と併せその進行は行いやすくなっていますが、国の衰退に関わる重要課題です。脱露を進めようとする国々へのロシアの引き留め工作が強まっている様子です。
脱原発をその工作のひとつにしていると。
リトアニアでの日立が受注した原発建設の国民投票での建設中止理由が、放射能の危険性ではなく、原発の有用性を認めながらも建設コストが高いのが理由というのは、日本とは全く異なる判断ですね。
そして、この国民投票結果には、ロシアのエネルギー覇権維持の陰があると。
脱露の為に原発を建設してエネルギー安全保障を確立するのか、コスト優先でロシアのガス供給を受けるのかで揺れているのですね。とは言え、購入価格はロシアの言い値という不安を抱えています。
日本では、原発が止まりガスの比率が増えて、電力料金の値上げや、貿易収支の赤字転落が生じていて、逆の計算結果というのが面白いですね。
一方、EUでの域内での電力やガスの融通供給体制構築は、財政・金融危機の深刻化の影響で止まっているのだそうです。
ムネオハウス疑惑の鈴木氏が脱原発・ロシアのガス輸入を提唱しているのは無視するとしても、経済界で、ロシアのガス購入や、ガス田開発支援に傾いています。
欧州の多くの国が、脱露依存を進める中、領土問題を抱える日本が逆行して露依存を深めようと言うのは、日本の政財界のエネルギー安全保障に対する認識の無さの所以でしょうね。
脱露によるエネルギーの安全保障の為に高い原発の導入を進めるべきか、安い(言い値で買わされるので不安はあるが)ロシアのガスを買うのか、迷える東欧や、EUの今後の動向に注目が必要です。
# 冒頭の画像は、ロシアからのガス輸入を主張する、ムネオハウス疑惑のあった鈴木宗男氏
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脱原発をその工作のひとつにしていると。
揺れる東欧原発露の影 エネルギー依存強く (12/9 読売 経済地球便)
バルト3国の一つリトアニアや、旧東欧のブルガリアが原子力発電所の建設を巡って揺れている。両国とも原発の有用性を否定しているわけではないが、エネルギーの供給を通じて影響力を行使したいロシアの思惑もあり、動きが停滞しているからだ。エネルギーのロシア依存から脱したい欧州連合(EU)にとっても見過ごせない問題になりつつある。 (リトアニアで中沢謙介)
脱ロシア?
「我々が原発建設を中止して喜ぶのはロシアだけだ」
リトアニアのクビリウス前首相は先月、地元メディアを前に悔しさを隠さなかった。リトアニアは10月の総選挙に合わせ、日立製作所が受注した原発の新設計画を国民投票にかけたところ、建設コスト高に伴う将来負担の増加などを懸念した反対票が6割を超えた。計画を推進してきたクビリウス氏の陣営も総選挙に敗れ、退陣を余儀なくされた。
リトアニアは以前、原発を保有していたが、1986年に重大事故を起こしたチェルノブイリ原発と同型だったため、2004年のEU加盟後、09年に閉鎖した。以来エネルギー需要の8割をロシアからの天然ガスなどの輸入に頼っている。
元々、ロシア依存からの脱却意向が強い国だが、国内に有力なエネルギー資源はなく、天然ガスを「ロシアからの言い値で買うしかない」(大手化学メーカー、レタルの欧州責任者リナス・ブルズギス氏)のが現実だ。
国民投票の結果を見て、リトアニアの隣国ラトビアの国防相は簡易投稿サイトの「ツイッター」で「ロシアの勝利だ」とコメントし、ロシアのエネルギー覇権への警戒感をあらわにした。
エネルギー安保
一方、ブルガリアは今年3月、当初ロシア企業が受注していた原発建設計画の中止を決めた。ブルガリア政府は表向き「資金難のため」と説明したが、ロシアの地元メディアは「ロシアをブルガリアから追い払おうとする米国とEUの圧力があった」と解説した。ここにもロシアをめぐる様々な力関係が透けて見える。
バルト3国や旧東欧の国々は、地理的に近接していることもあり、歴史的にロシアにエネルギー資源を依存する体質が染みついている。
EUは00年代半ば以降、旧東欧諸国を積極的に新規加盟で取り込むとともに、エネルギー政策の優先課題を、以前の地球温暖化対策から、エネルギー安全保障へと変えつつある。
09年にロシアがウクライナ向けの天然ガス供給を停止した際、そのあおりを受けて、EU域内では幅広い地域でガスの供給不足に見舞われた苦い経験がある。
危機感からEUは10年に、域内でエネルギーを融通し合う体制を築く構想を打ち出し、20年までに広範な電力・ガス供給網を構築するという計画を掲げた。
この供給網を築くためにかかる費用は計2000億ユーロ(約21兆円)に上る見通しで、半分を民間企業の投資で賄おうと計画した。
ところが、計画が始まったのとほぼ同時期に、欧州の財政・金融危機が深刻化した。このため各国政府、民間企業とも巨額の投資に耐える財務体力は乏しいのが実情だ。エネルギー融通を巡る過度なロシア依存からの脱却がいつ実現するのか、不透明感は強い。
バルト3国の一つリトアニアや、旧東欧のブルガリアが原子力発電所の建設を巡って揺れている。両国とも原発の有用性を否定しているわけではないが、エネルギーの供給を通じて影響力を行使したいロシアの思惑もあり、動きが停滞しているからだ。エネルギーのロシア依存から脱したい欧州連合(EU)にとっても見過ごせない問題になりつつある。 (リトアニアで中沢謙介)
脱ロシア?
「我々が原発建設を中止して喜ぶのはロシアだけだ」
リトアニアのクビリウス前首相は先月、地元メディアを前に悔しさを隠さなかった。リトアニアは10月の総選挙に合わせ、日立製作所が受注した原発の新設計画を国民投票にかけたところ、建設コスト高に伴う将来負担の増加などを懸念した反対票が6割を超えた。計画を推進してきたクビリウス氏の陣営も総選挙に敗れ、退陣を余儀なくされた。
リトアニアは以前、原発を保有していたが、1986年に重大事故を起こしたチェルノブイリ原発と同型だったため、2004年のEU加盟後、09年に閉鎖した。以来エネルギー需要の8割をロシアからの天然ガスなどの輸入に頼っている。
元々、ロシア依存からの脱却意向が強い国だが、国内に有力なエネルギー資源はなく、天然ガスを「ロシアからの言い値で買うしかない」(大手化学メーカー、レタルの欧州責任者リナス・ブルズギス氏)のが現実だ。
国民投票の結果を見て、リトアニアの隣国ラトビアの国防相は簡易投稿サイトの「ツイッター」で「ロシアの勝利だ」とコメントし、ロシアのエネルギー覇権への警戒感をあらわにした。
エネルギー安保
一方、ブルガリアは今年3月、当初ロシア企業が受注していた原発建設計画の中止を決めた。ブルガリア政府は表向き「資金難のため」と説明したが、ロシアの地元メディアは「ロシアをブルガリアから追い払おうとする米国とEUの圧力があった」と解説した。ここにもロシアをめぐる様々な力関係が透けて見える。
バルト3国や旧東欧の国々は、地理的に近接していることもあり、歴史的にロシアにエネルギー資源を依存する体質が染みついている。
EUは00年代半ば以降、旧東欧諸国を積極的に新規加盟で取り込むとともに、エネルギー政策の優先課題を、以前の地球温暖化対策から、エネルギー安全保障へと変えつつある。
09年にロシアがウクライナ向けの天然ガス供給を停止した際、そのあおりを受けて、EU域内では幅広い地域でガスの供給不足に見舞われた苦い経験がある。
危機感からEUは10年に、域内でエネルギーを融通し合う体制を築く構想を打ち出し、20年までに広範な電力・ガス供給網を構築するという計画を掲げた。
この供給網を築くためにかかる費用は計2000億ユーロ(約21兆円)に上る見通しで、半分を民間企業の投資で賄おうと計画した。
ところが、計画が始まったのとほぼ同時期に、欧州の財政・金融危機が深刻化した。このため各国政府、民間企業とも巨額の投資に耐える財務体力は乏しいのが実情だ。エネルギー融通を巡る過度なロシア依存からの脱却がいつ実現するのか、不透明感は強い。
リトアニアでの日立が受注した原発建設の国民投票での建設中止理由が、放射能の危険性ではなく、原発の有用性を認めながらも建設コストが高いのが理由というのは、日本とは全く異なる判断ですね。
そして、この国民投票結果には、ロシアのエネルギー覇権維持の陰があると。
脱露の為に原発を建設してエネルギー安全保障を確立するのか、コスト優先でロシアのガス供給を受けるのかで揺れているのですね。とは言え、購入価格はロシアの言い値という不安を抱えています。
日本では、原発が止まりガスの比率が増えて、電力料金の値上げや、貿易収支の赤字転落が生じていて、逆の計算結果というのが面白いですね。
一方、EUでの域内での電力やガスの融通供給体制構築は、財政・金融危機の深刻化の影響で止まっているのだそうです。
ムネオハウス疑惑の鈴木氏が脱原発・ロシアのガス輸入を提唱しているのは無視するとしても、経済界で、ロシアのガス購入や、ガス田開発支援に傾いています。
欧州の多くの国が、脱露依存を進める中、領土問題を抱える日本が逆行して露依存を深めようと言うのは、日本の政財界のエネルギー安全保障に対する認識の無さの所以でしょうね。
脱露によるエネルギーの安全保障の為に高い原発の導入を進めるべきか、安い(言い値で買わされるので不安はあるが)ロシアのガスを買うのか、迷える東欧や、EUの今後の動向に注目が必要です。
# 冒頭の画像は、ロシアからのガス輸入を主張する、ムネオハウス疑惑のあった鈴木宗男氏
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この花は、ピーマンの花
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