イスラエルとイスラム組織ハマスの間の戦争は、世界のパワーバランスにも影響を及ぼしている。米国や欧州の軍事的資源を酷使する一方、ロシアに対する圧力を和らげ、中国には新たな機会を提供していると、WSJ ヤロスラフ・トロフィモフ外務長官。
この中東の紛争は長期的な影響の予測が難しい。
ハマスを排除するというイスラエルが表明した目標を、最終的に達成できるかどうかにかかっている。もう一つの重要な問題は、中東におけるイスラエルの外交関係や、同国を支持する西側諸国の世界的な地位が、ガザの民間人犠牲者が増加し、人口が密集する同地区で市街戦の恐怖が広がる状況でも損なわれずにいられるかだと、ヤロスラフ・トロフィモフWSJ外務長官。
しかし今のところ、ハマスが10月7日に仕掛けた戦争は、米国の主な地政学上のライバルには好都合なことが明らかになりつつある。
中国やロシア・イランは長年、米国が後ろ盾となった国際システムの弱体化を目指しており、現在は米国の関心分野が分散される状況につけ込んでいると。
米政府の関心が中東に向けられる中で、ロシアは恐らく、広がりつつある大混乱の恩恵を最も明確に受けるだろう。
西側諸国はロシアによるウクライナ民間人の大虐殺を厳しく非難してきたが、ガザでのイスラエルの行動に対しては、批判するとしても穏やかなものにとどまっている。
リトアニアのガブリエリュス・ランズベルギス外相は「ウクライナからいくらかの関心をそらすような紛争ならどんなものでも、ロシアにとってかなり有利に働く」と指摘。
彼らはイスラエルでの紛争を可能な限り長引かせることに、大いに関心を持っている。戦術的にはウクライナとの戦争でロシアを利する可能性があるほか、戦略的には西側世界に反対する主張を強化できる」と述べたのだそうです。
中国も、パレスチナの主張を過去数十年行っていなかったほど強く支持していると、WSJ・ヤロスラフ・トロフィモフ外務長官。
中国の王毅外相は12日、「問題の核心は、パレスチナ人に対して正義が果たされていないという点だ」と述べたのだそうです。
中国政府が台湾の将来をめぐる米国との潜在的な衝突に向けて準備を進める中、中国は中東問題により再び米政府の関心がそがれることで利益を受けるだろうと、中国問題の専門家らは指摘すると、WSJ・ヤロスラフ・トロフィモフ外務長官。
パリにある戦略研究財団(FRS)の中国専門家アントワーヌ・ボンダ氏は「中国にとって最も重要なのは米国との関係であり、米国の影響力とイメージを中国が損なうことのできる方法だ」と指摘。「自国を米国に代わる選択肢、より魅力的な選択肢として開発途上国に売り込むことが中国の目標だ」とも。
ハマスによるイスラエル攻撃は、アジアで中国の主要なライバルであるインドにも打撃を与えていると、WSJ・ヤロスラフ・トロフィモフ外務長官。
インドと米国は9月、インド、中東、欧州をつなぐ「経済回廊構想」を発表した。これは中国の巨大経済圏構想「一帯一路」に対抗するものだ。
しかし、ハマスとイスラエルとの戦闘により、この計画の重要な要素であるイスラエルとサウジの国交正常化交渉が頓挫したことから、計画の先行きは現在、不透明になっているのだそうです。
多くの欧州諸国にとって、イスラエル・ハマス紛争のエスカレートは、地域的な緊張の高まりや、ウクライナに対する関心の低下に加え、エネルギー危機を引き起こし、中東がロシア産石油・ガスの代替手段として機能しなくなる可能性があることを意味すると、WSJ・ヤロスラフ・トロフィモフ外務長官。
フランス国際関係研究所(IFRI)のトマ・ゴマール所長は「今後何年間かにわたり欧州の関心の中心を占める舞台はどこになるのか。それは中東か、ウクライナか、カフカスか、それともイランとの問題か。危機の加速度は著しい。それは欧州諸国が、極めて困難な調整を強いられることを意味する」と語ったのだそうです。
ロシアは間違いなく、西側諸国のウクライナへの関心が薄れることを期待している。
中東で戦争が拡大してレバノンを巻き込み、そして場合によってはイランと米国が直接関与する形となれば、既に縮小しつつある対ウクライナ軍事支援のための資源が一層減る可能性がある。それはウクライナ政府が恐れていることだと、WSJ・ヤロスラフ・トロフィモフ外務長官。
ウクライナの国防省情報総局(HUR)トップのキリロ・ブダノフ中将は、「紛争が長引けば、武器弾薬の供給を必要とする国がウクライナだけでないという事態に陥ることで、一定の問題が生じることは十分考えられる」と語ったのだそうです。
イスラエルは強大な空軍力に大きく依存しているが、ウクライナの戦争では空軍力の役割は小さい。
「イスラエル軍の構成は欧米に極めて近く航空戦力を有しているため、対応しやすい」と、ウィーンに本社を置く軍事コンサルティング会社ガディ・コンサルティングのフランツ・ステファン・ガディ最高経営責任者(CEO)は指摘。
「一方、ウクライナ軍はソ連時代の軍備のままであり、戦闘力の大半は地上戦向けのため、米国が支援を持続するのは(イスラエルの場合よりも)はるかに難しい」のだと。
ここ数週間におけるウクライナの最大のリスクは、米下院の共和党議員の一部が米国の追加支援の承認に難色を示していることだった。だが、中東における危機が、実質的にその障害を取り除く可能性がある。バイデン政権が対イスラエルの軍事支援とウクライナへの支援をひとまとめにしようとしているからだそうです。
シカゴ・グローバル評議会会長で元駐北大西洋条約機構(NATO)米政府代表のアイボ・ダールダー氏は「ウクライナへの支援に反対したいのなら、イスラエルにも反対せざるを得なくなるが、積極的にそうしたい人は誰もいない」と指摘。
米国はイスラエルとウクライナを支援しつつ、台湾への関与も維持できるはずだというのがダールダー氏の考え。「米国にはその能力がある。米国はこの三つすべてに対処できる世界の大国だ」との見方。
中東における危機は、この地域と世界にとって米国がいかに重要な存在であり続けているかを改めて思い出させるものとなっている。
中東戦争のリスクが高まっている現在、中国は影を潜めている。一方、米国は二つの空母打撃群を緊急派遣し、アントニー・ブリンケン国務長官は紛争抑止のために中東を飛び回っていると、WSJ・ヤロスラフ・トロフィモフ外務長官。
西オーストラリア大学パース米アジアセンターのゴードン・フレーク所長は「中東地域における中国の主な影響力は、経済面の力だ」と指摘。
「中国はまだ、軍事力などを背景とする影響力は持っていない。そのため、誰も問題解決を中国に頼らない」のだと!
米国を中心とするNATO諸国と、中露の「新冷戦時代」は、ますます複層化がすすみそうです。
どうする日本・岸田政権。
# 冒頭の画像は、ガザ地区の境界近くに集まるイスラエルの兵士
この花の名前は、シラヤマギク
↓よろしかったら、お願いします。
ガザ衝突が変える世界の勢力図、中ロ有利に - WSJ
パレスチナと連帯示し、米国の関与地域分散に乗じるロシアと中国 WSJ ヤロスラフ・トロフィモフ外務長官 2023年 10月 17日
【ドバイ】イスラエルとイスラム組織ハマスの間の戦争は、単に周辺地域を巻き込む深刻な紛争に発展するリスクを冒しているだけではない。この戦争は世界のパワーバランスにも影響を及ぼしている。米国や欧州の軍事的資源を酷使する一方、ロシアに対する圧力を和らげ、中国には新たな機会を提供している。
この中東の紛争は長期的な影響の予測が難しい。まず、ガザ地区の主要な軍事・政治勢力としてのハマスを排除するというイスラエルが表明した目標を、最終的に達成できるかどうかにかかっている。もう一つの重要な問題は、中東におけるイスラエルの外交関係や、同国を支持する西側諸国の世界的な地位が、ガザの民間人犠牲者が増加し、人口が密集する同地区で市街戦の恐怖が広がる状況でも損なわれずにいられるかだ。
しかし今のところ、ハマスが10月7日に仕掛けた戦争は、米国の主な地政学上のライバルには好都合なことが明らかになりつつある。このイスラエルの町や村への残忍な攻撃は、民間人を中心に約1400人の死者を出した。中国やロシア・イランは長年、米国が後ろ盾となった国際システムの弱体化を目指しており、現在は米国の関心分野が分散される状況につけ込んでいる。
フィンランドのアレクサンデル・ストゥブ元首相は「われわれが今、目にしているのは国際秩序の変化と移動の一端だ」と指摘した。現在、同国の大統領選挙に出馬しているストゥブ氏は「米国の力の空白ができれば、だれかがその空白を埋めるだろう」と述べた。
確かに、米国は既に中東に戻り、シャトル外交や米軍の派遣によってイスラエルや主要なアラブ諸国にとっての不可欠なパートナーとしての役割を示している。こうした関与は、超党派の支持を得られ、ここ数年で勢いづきつつある米国内の孤立主義的な感情を一部消し去るものだ。
しかし、米政府の関心が中東に向けられる中で、ロシアは恐らく、広がりつつある大混乱の恩恵を最も明確に受けるだろう。ロシアは増えつつあるパレスチナ人の死者(最新の集計では約2750人)を指摘し、それが西側諸国の政府の偽善を示すものだとして大いに喜んでいる。西側諸国はロシアによるウクライナ民間人の大虐殺を厳しく非難してきたが、ガザでのイスラエルの行動に対しては、批判するとしても穏やかなものにとどまっている。
ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、イスラエルによるガザ包囲を、第2次世界大戦中に自らの故郷であるサンクトペテルブルク(当時のレニングラード)が包囲されたことと比較した。これは事実上、イスラエルとナチスを同一視する行為だった。こうした発言は、かつてイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相と築いていた親密な関係とは一線を画すものであり、ロシアを西側諸国の「新植民地主義」に反対する世界的な動きのリーダーに位置付けようとする外交的取り組みの一環だ。同国はウクライナ征服のための植民地的な戦争を進めているにもかかわらず、である。ウクライナ当局によれば、プーチン氏率いるロシア軍は昨年、数カ月にわたってマリウポリを包囲した際、何万人もの民間人を殺害した。
リトアニアのガブリエリュス・ランズベルギス外相は「ウクライナからいくらかの関心をそらすような紛争ならどんなものでも、ロシアにとってかなり有利に働く」と指摘、「ロシア人が始めたものではないかもしれないが、彼らはイスラエルでの紛争を可能な限り長引かせることに、大いに関心を持っている。戦術的にはウクライナとの戦争でロシアを利する可能性があるほか、戦略的には西側世界に反対する主張を強化できる」と述べた。
中国も、パレスチナの主張を過去数十年行っていなかったほど強く支持している。かつてのイスラエルとの友好関係は崩壊しつつある。中国政府は新疆ウイグル自治区のウイグル人を弾圧する際、何度もテロと戦う必要性を主張しているにもかかわらず、ハマスの攻撃を表現する際は「テロリズム」という言葉の使用をあえて控えており、イスラエルを大いに落胆させている。イスラエル当局によると、ハマスの攻撃によって中国人4人が死亡し、3人が人質になっているにもかかわらずだ。
中国の王毅外相は12日、「問題の核心は、パレスチナ人に対して正義が果たされていないという点だ」と述べた。これはハマスによる侵攻で戦争が勃発して以降に同外相が発した初の公式発言だった。
中国政府が台湾の将来をめぐる米国との潜在的な衝突に向けて準備を進める中、中国は中東問題により再び米政府の関心がそがれることで利益を受けるだろうと、中国問題の専門家らは指摘する。
パリにある戦略研究財団(FRS)の中国専門家アントワーヌ・ボンダ氏は「中国が重要と考えるのは自国の利益だ。中国にとって最も重要なのは米国との関係であり、米国の影響力とイメージを中国が損なうことのできる方法だ」と指摘する。同氏はまた、「中国は、米国を不安定化の要因として、中国を平和をもたらす要因として描こうとしている。自国を米国に代わる選択肢、より魅力的な選択肢として開発途上国に売り込むことが中国の目標だ」と述べた。
ハマスによるイスラエル攻撃は、アジアで中国の主要なライバルであるインドにも打撃を与えている。インドは近年、イスラエルとの一層の関係緊密化を図ってきた。インドと米国は9月、アラブ首長国連邦(UAE)、サウジアラビア、ヨルダン、イスラエルを経由してインド、中東、欧州をつなぐ「経済回廊構想」を発表した。これは中国の巨大経済圏構想「一帯一路」に対抗するものだ。しかし、ハマスとイスラエルとの戦闘により、この計画の重要な要素であるイスラエルとサウジの国交正常化交渉が頓挫したことから、計画の先行きは現在、不透明になっている。
「インドは中東全般、とりわけイスラエルや、UAE、サウジなどの主要アラブ諸国に多大な投資を行っている」と、インド外務省の元政策顧問でアジア・グループのインド業務担当責任者のアショク・マリク氏は指摘した。同氏はさらに「近代化のために経済・技術面の機会を利用しようと先進的な取り組みを行っているアラブ諸国とイスラエルの間の関係正常化は、中東地域の広範な正常化の一環で、インドが推進しようとしているものであることは明らかだ。それはビジネス機会のためと同時に広範な政治的関係の構築のためでもある」と述べた。
多くの欧州諸国にとって、イスラエル・ハマス紛争のエスカレートは、地域的な緊張の高まりや、ウクライナに対する関心の低下に加え、エネルギー危機を引き起こし、中東がロシア産石油・ガスの代替手段として機能しなくなる可能性があることを意味する。
中東での流血の惨事は、2014~2017年の過激派組織「イスラム国(IS)」掃討作戦の際と同様に、欧州諸国でイスラム過激派グループの暴力行為を再び活発化させる恐れもある。欧州主要諸国の首都では既に先週末、パレスチナ人支持の大規模な抗議行動が起きている。こうした抗議行動の参加者の一部は、イスラエルの消滅というハマスの目標を支持するスローガンを連呼した。
フランス国際関係研究所(IFRI)のトマ・ゴマール所長は「ガザ地区やイスラエルで今回と似た劇的状況が発生した場合には常に、欧州に影響が及んできた」と指摘。「われわれが現在目にしているのは、さまざまに異なる舞台が重複し、絡み合っている状況だ。今後何年間かにわたり欧州の関心の中心を占める舞台はどこになるのか。それは中東か、ウクライナか、カフカスか、それともイランとの問題か。危機の加速度は著しい。それは欧州諸国が、極めて困難な調整を強いられることを意味する」と語った。
ロシアは間違いなく、西側諸国のウクライナへの関心が薄れることを期待している。ロシア軍は、ハマスのイスラエル侵攻の直後に、(ウクライナ東部の)アウディーイウカの奪取を試みたが、今のところこの作戦はうまくいっていない。中東で戦争が拡大してレバノンを巻き込み、そして場合によってはイランと米国が直接関与する形となれば、既に縮小しつつある対ウクライナ軍事支援のための資源が一層減る可能性がある。それはウクライナ政府が恐れていることだ。
ウクライナの国防省情報総局(HUR)トップのキリロ・ブダノフ中将は、現地紙ウクラインスカ・プラウダに対し「(イスラエルとハマス)の紛争が、数週間の短期間で収束すれば、基本的にわれわれが心配することは何もない」とした上で、「紛争が長引けば、武器弾薬の供給を必要とする国がウクライナだけでないという事態に陥ることで、一定の問題が生じることは十分考えられる」と語った。
今のところ、米国がイスラエル向けに供給を急ぐ軍事支援の中には、ウクライナが必要とするものはほとんど含まれていない。イスラエルが最も緊急に必要としているのは、防空システム「アイアンドーム」で使用する迎撃用ミサイルだ。このシステムはウクライナにはない。一方、ウクライナが必要としているのは155ミリ榴弾砲(りゅうだんほう)の砲弾だ。全体的に見て、イスラエルは強大な空軍力に大きく依存しているが、ウクライナの戦争では空軍力の役割は小さい。50日間に及んだ2014年のイスラエルによるガザ侵攻の際に、同国陸軍が使った155ミリ砲弾はわずか1万9000発だった。これはウクライナがほんの1週間ほどで使い切ってしまう量だ。
「イスラエル軍の構成は欧米に極めて近く航空戦力を有しているため、対応しやすい」と、ウィーンに本社を置く軍事コンサルティング会社ガディ・コンサルティングのフランツ・ステファン・ガディ最高経営責任者(CEO)は指摘する。「一方、ウクライナ軍はソ連時代の軍備のままであり、戦闘力の大半は地上戦向けのため、米国が支援を持続するのは(イスラエルの場合よりも)はるかに難しい」
ここ数週間におけるウクライナの最大のリスクは、米下院の共和党議員の一部が米国の追加支援の承認に難色を示していることだった。だが、中東における危機が、実質的にその障害を取り除く可能性がある。バイデン政権が対イスラエルの軍事支援とウクライナへの支援をひとまとめにしようとしているからだ。
シカゴ・グローバル評議会会長で元駐北大西洋条約機構(NATO)米政府代表のアイボ・ダールダー氏は「イスラエル向けを含めて大きな支援パッケージが可能になる公算が大きくなった。ウクライナへの支援に反対したいのなら、イスラエルにも反対せざるを得なくなるが、積極的にそうしたい人は誰もいないからだ」と指摘する。
全体的に見て、米国はイスラエルとウクライナを支援しつつ、台湾への関与も維持できるはずだというのがダールダー氏の考えだ。同氏は「われわれは普通に歩きながらガムをかむことができる」と述べ、「米国にはその能力がある。米国はこの三つすべてに対処できる世界の大国だ」との見方を示した。
どちらかと言えば、中東における危機は、この地域と世界にとって米国がいかに重要な存在であり続けているかを改めて思い出させるものとなっている。中国は3月、中東地域の政治に積極的に介入し、サウジとイランの国交正常化の合意を仲介した。だが、中東戦争のリスクが高まっている現在、中国は影を潜めている。一方、米国は二つの空母打撃群を緊急派遣し、アントニー・ブリンケン国務長官は紛争抑止のために中東を飛び回っている。
西オーストラリア大学パース米アジアセンターのゴードン・フレーク所長は「中東地域における中国の主な影響力は、中国市場および投資へのアクセスだ。それは経済面の力だ」と指摘する。「中国はまだ、軍事力などを背景とする影響力は持っていない。そのため、誰も問題解決を中国に頼らない」のだという。
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ヤロスラフ・トロフィモフ Yaroslav Trofimov ウォールストリートジャーナル、外務長官
ウォールストリートジャーナルの主要な外国関係者特派員です。彼は2021年にアフガニスタンのタリバン買収をカバーし、2022年1月からウクライナで活動しています。彼は1999年にジャーナルに参加し、以前はローマ、中東、シンガポールを拠点とするアジア特派員を務め、アフガニスタンとパキスタンの局長を務めました
パレスチナと連帯示し、米国の関与地域分散に乗じるロシアと中国 WSJ ヤロスラフ・トロフィモフ外務長官 2023年 10月 17日
【ドバイ】イスラエルとイスラム組織ハマスの間の戦争は、単に周辺地域を巻き込む深刻な紛争に発展するリスクを冒しているだけではない。この戦争は世界のパワーバランスにも影響を及ぼしている。米国や欧州の軍事的資源を酷使する一方、ロシアに対する圧力を和らげ、中国には新たな機会を提供している。
この中東の紛争は長期的な影響の予測が難しい。まず、ガザ地区の主要な軍事・政治勢力としてのハマスを排除するというイスラエルが表明した目標を、最終的に達成できるかどうかにかかっている。もう一つの重要な問題は、中東におけるイスラエルの外交関係や、同国を支持する西側諸国の世界的な地位が、ガザの民間人犠牲者が増加し、人口が密集する同地区で市街戦の恐怖が広がる状況でも損なわれずにいられるかだ。
しかし今のところ、ハマスが10月7日に仕掛けた戦争は、米国の主な地政学上のライバルには好都合なことが明らかになりつつある。このイスラエルの町や村への残忍な攻撃は、民間人を中心に約1400人の死者を出した。中国やロシア・イランは長年、米国が後ろ盾となった国際システムの弱体化を目指しており、現在は米国の関心分野が分散される状況につけ込んでいる。
フィンランドのアレクサンデル・ストゥブ元首相は「われわれが今、目にしているのは国際秩序の変化と移動の一端だ」と指摘した。現在、同国の大統領選挙に出馬しているストゥブ氏は「米国の力の空白ができれば、だれかがその空白を埋めるだろう」と述べた。
確かに、米国は既に中東に戻り、シャトル外交や米軍の派遣によってイスラエルや主要なアラブ諸国にとっての不可欠なパートナーとしての役割を示している。こうした関与は、超党派の支持を得られ、ここ数年で勢いづきつつある米国内の孤立主義的な感情を一部消し去るものだ。
しかし、米政府の関心が中東に向けられる中で、ロシアは恐らく、広がりつつある大混乱の恩恵を最も明確に受けるだろう。ロシアは増えつつあるパレスチナ人の死者(最新の集計では約2750人)を指摘し、それが西側諸国の政府の偽善を示すものだとして大いに喜んでいる。西側諸国はロシアによるウクライナ民間人の大虐殺を厳しく非難してきたが、ガザでのイスラエルの行動に対しては、批判するとしても穏やかなものにとどまっている。
ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、イスラエルによるガザ包囲を、第2次世界大戦中に自らの故郷であるサンクトペテルブルク(当時のレニングラード)が包囲されたことと比較した。これは事実上、イスラエルとナチスを同一視する行為だった。こうした発言は、かつてイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相と築いていた親密な関係とは一線を画すものであり、ロシアを西側諸国の「新植民地主義」に反対する世界的な動きのリーダーに位置付けようとする外交的取り組みの一環だ。同国はウクライナ征服のための植民地的な戦争を進めているにもかかわらず、である。ウクライナ当局によれば、プーチン氏率いるロシア軍は昨年、数カ月にわたってマリウポリを包囲した際、何万人もの民間人を殺害した。
リトアニアのガブリエリュス・ランズベルギス外相は「ウクライナからいくらかの関心をそらすような紛争ならどんなものでも、ロシアにとってかなり有利に働く」と指摘、「ロシア人が始めたものではないかもしれないが、彼らはイスラエルでの紛争を可能な限り長引かせることに、大いに関心を持っている。戦術的にはウクライナとの戦争でロシアを利する可能性があるほか、戦略的には西側世界に反対する主張を強化できる」と述べた。
中国も、パレスチナの主張を過去数十年行っていなかったほど強く支持している。かつてのイスラエルとの友好関係は崩壊しつつある。中国政府は新疆ウイグル自治区のウイグル人を弾圧する際、何度もテロと戦う必要性を主張しているにもかかわらず、ハマスの攻撃を表現する際は「テロリズム」という言葉の使用をあえて控えており、イスラエルを大いに落胆させている。イスラエル当局によると、ハマスの攻撃によって中国人4人が死亡し、3人が人質になっているにもかかわらずだ。
中国の王毅外相は12日、「問題の核心は、パレスチナ人に対して正義が果たされていないという点だ」と述べた。これはハマスによる侵攻で戦争が勃発して以降に同外相が発した初の公式発言だった。
中国政府が台湾の将来をめぐる米国との潜在的な衝突に向けて準備を進める中、中国は中東問題により再び米政府の関心がそがれることで利益を受けるだろうと、中国問題の専門家らは指摘する。
パリにある戦略研究財団(FRS)の中国専門家アントワーヌ・ボンダ氏は「中国が重要と考えるのは自国の利益だ。中国にとって最も重要なのは米国との関係であり、米国の影響力とイメージを中国が損なうことのできる方法だ」と指摘する。同氏はまた、「中国は、米国を不安定化の要因として、中国を平和をもたらす要因として描こうとしている。自国を米国に代わる選択肢、より魅力的な選択肢として開発途上国に売り込むことが中国の目標だ」と述べた。
ハマスによるイスラエル攻撃は、アジアで中国の主要なライバルであるインドにも打撃を与えている。インドは近年、イスラエルとの一層の関係緊密化を図ってきた。インドと米国は9月、アラブ首長国連邦(UAE)、サウジアラビア、ヨルダン、イスラエルを経由してインド、中東、欧州をつなぐ「経済回廊構想」を発表した。これは中国の巨大経済圏構想「一帯一路」に対抗するものだ。しかし、ハマスとイスラエルとの戦闘により、この計画の重要な要素であるイスラエルとサウジの国交正常化交渉が頓挫したことから、計画の先行きは現在、不透明になっている。
「インドは中東全般、とりわけイスラエルや、UAE、サウジなどの主要アラブ諸国に多大な投資を行っている」と、インド外務省の元政策顧問でアジア・グループのインド業務担当責任者のアショク・マリク氏は指摘した。同氏はさらに「近代化のために経済・技術面の機会を利用しようと先進的な取り組みを行っているアラブ諸国とイスラエルの間の関係正常化は、中東地域の広範な正常化の一環で、インドが推進しようとしているものであることは明らかだ。それはビジネス機会のためと同時に広範な政治的関係の構築のためでもある」と述べた。
多くの欧州諸国にとって、イスラエル・ハマス紛争のエスカレートは、地域的な緊張の高まりや、ウクライナに対する関心の低下に加え、エネルギー危機を引き起こし、中東がロシア産石油・ガスの代替手段として機能しなくなる可能性があることを意味する。
中東での流血の惨事は、2014~2017年の過激派組織「イスラム国(IS)」掃討作戦の際と同様に、欧州諸国でイスラム過激派グループの暴力行為を再び活発化させる恐れもある。欧州主要諸国の首都では既に先週末、パレスチナ人支持の大規模な抗議行動が起きている。こうした抗議行動の参加者の一部は、イスラエルの消滅というハマスの目標を支持するスローガンを連呼した。
フランス国際関係研究所(IFRI)のトマ・ゴマール所長は「ガザ地区やイスラエルで今回と似た劇的状況が発生した場合には常に、欧州に影響が及んできた」と指摘。「われわれが現在目にしているのは、さまざまに異なる舞台が重複し、絡み合っている状況だ。今後何年間かにわたり欧州の関心の中心を占める舞台はどこになるのか。それは中東か、ウクライナか、カフカスか、それともイランとの問題か。危機の加速度は著しい。それは欧州諸国が、極めて困難な調整を強いられることを意味する」と語った。
ロシアは間違いなく、西側諸国のウクライナへの関心が薄れることを期待している。ロシア軍は、ハマスのイスラエル侵攻の直後に、(ウクライナ東部の)アウディーイウカの奪取を試みたが、今のところこの作戦はうまくいっていない。中東で戦争が拡大してレバノンを巻き込み、そして場合によってはイランと米国が直接関与する形となれば、既に縮小しつつある対ウクライナ軍事支援のための資源が一層減る可能性がある。それはウクライナ政府が恐れていることだ。
ウクライナの国防省情報総局(HUR)トップのキリロ・ブダノフ中将は、現地紙ウクラインスカ・プラウダに対し「(イスラエルとハマス)の紛争が、数週間の短期間で収束すれば、基本的にわれわれが心配することは何もない」とした上で、「紛争が長引けば、武器弾薬の供給を必要とする国がウクライナだけでないという事態に陥ることで、一定の問題が生じることは十分考えられる」と語った。
今のところ、米国がイスラエル向けに供給を急ぐ軍事支援の中には、ウクライナが必要とするものはほとんど含まれていない。イスラエルが最も緊急に必要としているのは、防空システム「アイアンドーム」で使用する迎撃用ミサイルだ。このシステムはウクライナにはない。一方、ウクライナが必要としているのは155ミリ榴弾砲(りゅうだんほう)の砲弾だ。全体的に見て、イスラエルは強大な空軍力に大きく依存しているが、ウクライナの戦争では空軍力の役割は小さい。50日間に及んだ2014年のイスラエルによるガザ侵攻の際に、同国陸軍が使った155ミリ砲弾はわずか1万9000発だった。これはウクライナがほんの1週間ほどで使い切ってしまう量だ。
「イスラエル軍の構成は欧米に極めて近く航空戦力を有しているため、対応しやすい」と、ウィーンに本社を置く軍事コンサルティング会社ガディ・コンサルティングのフランツ・ステファン・ガディ最高経営責任者(CEO)は指摘する。「一方、ウクライナ軍はソ連時代の軍備のままであり、戦闘力の大半は地上戦向けのため、米国が支援を持続するのは(イスラエルの場合よりも)はるかに難しい」
ここ数週間におけるウクライナの最大のリスクは、米下院の共和党議員の一部が米国の追加支援の承認に難色を示していることだった。だが、中東における危機が、実質的にその障害を取り除く可能性がある。バイデン政権が対イスラエルの軍事支援とウクライナへの支援をひとまとめにしようとしているからだ。
シカゴ・グローバル評議会会長で元駐北大西洋条約機構(NATO)米政府代表のアイボ・ダールダー氏は「イスラエル向けを含めて大きな支援パッケージが可能になる公算が大きくなった。ウクライナへの支援に反対したいのなら、イスラエルにも反対せざるを得なくなるが、積極的にそうしたい人は誰もいないからだ」と指摘する。
全体的に見て、米国はイスラエルとウクライナを支援しつつ、台湾への関与も維持できるはずだというのがダールダー氏の考えだ。同氏は「われわれは普通に歩きながらガムをかむことができる」と述べ、「米国にはその能力がある。米国はこの三つすべてに対処できる世界の大国だ」との見方を示した。
どちらかと言えば、中東における危機は、この地域と世界にとって米国がいかに重要な存在であり続けているかを改めて思い出させるものとなっている。中国は3月、中東地域の政治に積極的に介入し、サウジとイランの国交正常化の合意を仲介した。だが、中東戦争のリスクが高まっている現在、中国は影を潜めている。一方、米国は二つの空母打撃群を緊急派遣し、アントニー・ブリンケン国務長官は紛争抑止のために中東を飛び回っている。
西オーストラリア大学パース米アジアセンターのゴードン・フレーク所長は「中東地域における中国の主な影響力は、中国市場および投資へのアクセスだ。それは経済面の力だ」と指摘する。「中国はまだ、軍事力などを背景とする影響力は持っていない。そのため、誰も問題解決を中国に頼らない」のだという。
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ヤロスラフ・トロフィモフ Yaroslav Trofimov ウォールストリートジャーナル、外務長官
ウォールストリートジャーナルの主要な外国関係者特派員です。彼は2021年にアフガニスタンのタリバン買収をカバーし、2022年1月からウクライナで活動しています。彼は1999年にジャーナルに参加し、以前はローマ、中東、シンガポールを拠点とするアジア特派員を務め、アフガニスタンとパキスタンの局長を務めました
この中東の紛争は長期的な影響の予測が難しい。
ハマスを排除するというイスラエルが表明した目標を、最終的に達成できるかどうかにかかっている。もう一つの重要な問題は、中東におけるイスラエルの外交関係や、同国を支持する西側諸国の世界的な地位が、ガザの民間人犠牲者が増加し、人口が密集する同地区で市街戦の恐怖が広がる状況でも損なわれずにいられるかだと、ヤロスラフ・トロフィモフWSJ外務長官。
しかし今のところ、ハマスが10月7日に仕掛けた戦争は、米国の主な地政学上のライバルには好都合なことが明らかになりつつある。
中国やロシア・イランは長年、米国が後ろ盾となった国際システムの弱体化を目指しており、現在は米国の関心分野が分散される状況につけ込んでいると。
米政府の関心が中東に向けられる中で、ロシアは恐らく、広がりつつある大混乱の恩恵を最も明確に受けるだろう。
西側諸国はロシアによるウクライナ民間人の大虐殺を厳しく非難してきたが、ガザでのイスラエルの行動に対しては、批判するとしても穏やかなものにとどまっている。
リトアニアのガブリエリュス・ランズベルギス外相は「ウクライナからいくらかの関心をそらすような紛争ならどんなものでも、ロシアにとってかなり有利に働く」と指摘。
彼らはイスラエルでの紛争を可能な限り長引かせることに、大いに関心を持っている。戦術的にはウクライナとの戦争でロシアを利する可能性があるほか、戦略的には西側世界に反対する主張を強化できる」と述べたのだそうです。
中国も、パレスチナの主張を過去数十年行っていなかったほど強く支持していると、WSJ・ヤロスラフ・トロフィモフ外務長官。
中国の王毅外相は12日、「問題の核心は、パレスチナ人に対して正義が果たされていないという点だ」と述べたのだそうです。
中国政府が台湾の将来をめぐる米国との潜在的な衝突に向けて準備を進める中、中国は中東問題により再び米政府の関心がそがれることで利益を受けるだろうと、中国問題の専門家らは指摘すると、WSJ・ヤロスラフ・トロフィモフ外務長官。
パリにある戦略研究財団(FRS)の中国専門家アントワーヌ・ボンダ氏は「中国にとって最も重要なのは米国との関係であり、米国の影響力とイメージを中国が損なうことのできる方法だ」と指摘。「自国を米国に代わる選択肢、より魅力的な選択肢として開発途上国に売り込むことが中国の目標だ」とも。
ハマスによるイスラエル攻撃は、アジアで中国の主要なライバルであるインドにも打撃を与えていると、WSJ・ヤロスラフ・トロフィモフ外務長官。
インドと米国は9月、インド、中東、欧州をつなぐ「経済回廊構想」を発表した。これは中国の巨大経済圏構想「一帯一路」に対抗するものだ。
しかし、ハマスとイスラエルとの戦闘により、この計画の重要な要素であるイスラエルとサウジの国交正常化交渉が頓挫したことから、計画の先行きは現在、不透明になっているのだそうです。
多くの欧州諸国にとって、イスラエル・ハマス紛争のエスカレートは、地域的な緊張の高まりや、ウクライナに対する関心の低下に加え、エネルギー危機を引き起こし、中東がロシア産石油・ガスの代替手段として機能しなくなる可能性があることを意味すると、WSJ・ヤロスラフ・トロフィモフ外務長官。
フランス国際関係研究所(IFRI)のトマ・ゴマール所長は「今後何年間かにわたり欧州の関心の中心を占める舞台はどこになるのか。それは中東か、ウクライナか、カフカスか、それともイランとの問題か。危機の加速度は著しい。それは欧州諸国が、極めて困難な調整を強いられることを意味する」と語ったのだそうです。
ロシアは間違いなく、西側諸国のウクライナへの関心が薄れることを期待している。
中東で戦争が拡大してレバノンを巻き込み、そして場合によってはイランと米国が直接関与する形となれば、既に縮小しつつある対ウクライナ軍事支援のための資源が一層減る可能性がある。それはウクライナ政府が恐れていることだと、WSJ・ヤロスラフ・トロフィモフ外務長官。
ウクライナの国防省情報総局(HUR)トップのキリロ・ブダノフ中将は、「紛争が長引けば、武器弾薬の供給を必要とする国がウクライナだけでないという事態に陥ることで、一定の問題が生じることは十分考えられる」と語ったのだそうです。
イスラエルは強大な空軍力に大きく依存しているが、ウクライナの戦争では空軍力の役割は小さい。
「イスラエル軍の構成は欧米に極めて近く航空戦力を有しているため、対応しやすい」と、ウィーンに本社を置く軍事コンサルティング会社ガディ・コンサルティングのフランツ・ステファン・ガディ最高経営責任者(CEO)は指摘。
「一方、ウクライナ軍はソ連時代の軍備のままであり、戦闘力の大半は地上戦向けのため、米国が支援を持続するのは(イスラエルの場合よりも)はるかに難しい」のだと。
ここ数週間におけるウクライナの最大のリスクは、米下院の共和党議員の一部が米国の追加支援の承認に難色を示していることだった。だが、中東における危機が、実質的にその障害を取り除く可能性がある。バイデン政権が対イスラエルの軍事支援とウクライナへの支援をひとまとめにしようとしているからだそうです。
シカゴ・グローバル評議会会長で元駐北大西洋条約機構(NATO)米政府代表のアイボ・ダールダー氏は「ウクライナへの支援に反対したいのなら、イスラエルにも反対せざるを得なくなるが、積極的にそうしたい人は誰もいない」と指摘。
米国はイスラエルとウクライナを支援しつつ、台湾への関与も維持できるはずだというのがダールダー氏の考え。「米国にはその能力がある。米国はこの三つすべてに対処できる世界の大国だ」との見方。
中東における危機は、この地域と世界にとって米国がいかに重要な存在であり続けているかを改めて思い出させるものとなっている。
中東戦争のリスクが高まっている現在、中国は影を潜めている。一方、米国は二つの空母打撃群を緊急派遣し、アントニー・ブリンケン国務長官は紛争抑止のために中東を飛び回っていると、WSJ・ヤロスラフ・トロフィモフ外務長官。
西オーストラリア大学パース米アジアセンターのゴードン・フレーク所長は「中東地域における中国の主な影響力は、経済面の力だ」と指摘。
「中国はまだ、軍事力などを背景とする影響力は持っていない。そのため、誰も問題解決を中国に頼らない」のだと!
米国を中心とするNATO諸国と、中露の「新冷戦時代」は、ますます複層化がすすみそうです。
どうする日本・岸田政権。
# 冒頭の画像は、ガザ地区の境界近くに集まるイスラエルの兵士
この花の名前は、シラヤマギク
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