遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

2期目の習政権 GDPや輸入パワーの「米国超え」に照準

2018-03-21 23:58:58 | 中国 全般
 3月5日に開かれた全人代での憲法改定で、「国家主席・副主席の任期は2年を超えない」という規定が撤廃され、習近平は死ぬまで国家主席の座に居すわることが可能となりました。
 その 2期目の習政権は対米通商交渉の布陣を強化する一方、GDPや輸入パワーの「米国超え」に照準を合わせて、党主導の強硬な経済政策を進める方針を打ち出してきました。
 独裁政治体制を固め、経済で米国を凌ぎ、世界への覇権拡大を目指すということです。
 大国の独裁は周りの国をも巻き込んだ大きな悲劇で終わる。 ; 遊爺雑記帳 2018-03-15
 
GDP「米国超え」に照準 習政権、輸入パワーで発言力強化へ (3/21 産経)

■党主導の強硬な経済政策
 【北京=河崎真澄】中国の
李克強首相は20日、全人代閉幕後に行った記者会見で、「中国と米国が貿易戦争を起こしても勝者はいない」と述べた。対中通商問題で強硬姿勢をとるトランプ米大統領に、貿易不均衡の是正や知的財産権の保護などを、対話を通じて解決するよう求めている

 鉄鋼とアルミニウムへの輸入制限に加え、知的財産権問題を材料に制裁関税を検討するトランプ米大統領との決定的な対立を、なんとしても避けたいとの思いがにじむ。昨年は対米貿易で中国側の黒字が2758億ドル(約29兆3千億円)と過去最大。
報復関税の応酬となれば、輸出が輸入を上回る中国の側が不利なのは明らかだ。
 このため李氏は、
「輸入商品の税率水準をさらに下げる」として市場開放を一層進める方針や、「強制的な技術移転は許さず、知的財産権は保護する」とも述べ、“メッセージ”を米側に送ってみせた。勝者はいないどころか、中国は「敗者」になるのを恐れた
 
ただ、それも「時間稼ぎの可能性」(北京のエコノミスト)がある。
 全人代で20日採択された「政府活動報告」に盛り込まれた経済成長率の目標「6・5%前後」か、やや低い成長率でも、
2018年は国内総生産(GDP)が名目で13兆ドル(約1383兆円)を超えて、通貨ユーロを導入する欧州19カ国のGDP合計を初めて上回りそうだ。

 
その先には強国路線の目標のひとつ、米国超えによる「世界一の経済大国」が視野に入る。「輸入規模で米国を超えると、日本や東南アジアを含む世界の輸出国が、米国より中国を重視するようになる」と上海の経済学者はみている。輸入パワーが国際的な発言力の強さに直結するという。

 他方、構造改革を掲げた李氏の経済政策「リコノミクス」は終焉(しゅうえん)。19日に副首相に決まった劉鶴・共産党中央財経指導小組弁公室主任に主導権が移るのは確実だ。習近平国家主席に近い劉氏は、米ハーバード大への留学経験があり、米国に知己が多い。

 
2期目の習政権は対米通商交渉の布陣を強化する一方、GDPや輸入パワーの「米国超え」に照準を合わせて、党主導の強硬な経済政策を進める

 李克強首相は20日、全人代閉幕後に行った記者会見で、「中国と米国が貿易戦争を起こしても勝者はいない」と述べ、対中通商問題で強硬姿勢をとるトランプ米大統領に、貿易不均衡の是正や知的財産権の保護などを、対話を通じて解決するよう求めたのだそうです。
 報復関税の応酬となれば、輸出が輸入を上回る中国の側が不利となることから、中国は「敗者」になるのを恐れ、「輸入商品の税率水準をさらに下げる」、「強制的な技術移転は許さず、知的財産権は保護する」と、“メッセージ”を米側に送ったのだそうです。

 それは時間稼ぎに過ぎない言葉で、実際に全人代で採択された「政府活動報告」では、2018年はGDPが名目で13兆ドル(約1383兆円)を超える計画で、欧州19カ国のGDP合計を初めて上回りそうなのだと。
 その先には強国路線の目標のひとつ、米国超えによる「世界一の経済大国」があり、「輸入規模で米国を超えると、日本や東南アジアを含む世界の輸出国が、米国より中国を重視するようになる」ことで、世界の覇権を獲得する狙いがあるのですね。

 盟友の王岐山を国家副主席に就け、王毅外相、楊潔篪国務委員を束ねて外交の陣頭指揮にあたらせる布陣。
 オバマ大統領に、G2での覇権分担をせまりながらも「航行の自由作戦」に踏み切らせてしまった習近平外交。南シナ海では、国際仲裁裁判所の裁定で、「九段線」による領海を否定される裁定を招き、トランプ大統領には訪米での初対談のディナーの席で、シリア空軍基地爆撃の話をされ度胆を抜かれるなど、失政や翻弄される事態が続いていた外交での立て直しを期しているようですね。
 習近平指導部の全容が固まる ; 遊爺雑記帳 2018-03-20


 外交の基本戦略である「三戦」のうちの「世論戦」
 こちらも着実に進められているようですが、親中のターンブル政権が発足していたオーストラリアで、中国による豪州社会への影響力を拡大しているとの警戒感が高まり、議会では、中国を念頭に外国人の献金禁止や諜報活動への監視を強化する法案の審議が行われており、来月にも審議を終え報告書を提出する事態に至っているのだそうですね。
 中国の内政干渉に豪州警戒 移民通じ政界浸透…諜報規制強化へ ; 産経ニュース


 国内の独裁体制を整えた習近平。盟友王岐山とのコンビで、世界制覇の「中華の夢」実現に向け、邁進するのでしょうか。
 歴史の中で、独裁政治国家が隆盛を続けたことはありません。「盛者必衰」は中国の歴史でもあったことです。
 習近平と王岐山とで築いたかに見える独裁政治体制。どこまで暴走が続けられるのでしょうか。



 # 冒頭の画像は、左から、李克強、習近平、王岐山




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