遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

中国経済の矛盾への重点政策

2006-01-01 21:49:33 | 中国 全般
 元旦の全国5紙の社説は、日経と読売が人口問題、産経はいろいろ触れてあるのですが、アジア外交と日米同盟、朝日は武士道という言葉を出して日中韓問題、毎日はぐだぐだと小泉首相の悪口といった内容ですね。
 # 日経と読売は本紙を読みましたが、他はネットで見ただけですので、間違っているかもしれません。
 NIKKEI NET:社説・春秋 ニュース
 1月1日付・読売社説(前半) : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
 Sankei Web 産経朝刊 主張(01/01 05:00)
 asahi.com :武士道をどう生かす 2006謹賀新年/朝日新聞今日の朝刊-社説
 MSN-Mainichi INTERACTIVE 社説/ポストXの06年 壮大な破壊後の展望が大事

 日本の将来にとって、江戸末期以来初めて人口減に転じかつ、急速に進行し歯止めがきかない状況は、10年、20年後の亡国を予兆させるもので、真剣な対策を必要とする重大課題だと考えますが、ここでは、それと並んで重要な、アジアの平和、中国の覇権拡大の原動力となっている、中国経済に触れてみます。(日経1/1朝刊 「待ったなし改革」、中国「構造改革」綱渡り)

 中国は今年から第11次 5カ年計画をスタートさせます。
 小平が掲げ、江沢民が踏襲した「先富論(可能なものから豊かになる)」で生じた、沿岸部と内陸、都市と農村、企業家と労働者など社会のあらゆる層で生じている格差の是正、「先富論」からの脱却や、環境破壊など矛盾をはらむ構造の改革に取り組むのだそうです。

 多くの人口を抱える中国では、当面の課題は家計の安定と雇用の確保であり「高い成長率と低い物価水準」が目標で、2005年は、9%の成長と、1~2%の消費者物価上昇で、達成出来たのだそうです。

 2006年の重点経済施策は以下の8項目
 
○消費振興と成長維持・・・安定した経済成長の実現に向け、消費を拡大し投資と消費の関係を調整する
○農村の豊かな生活実現・・・農村の生産拡大、生活向上、文明化、民主的な管理を実現する
○産業構造の高度化・・・重要技術における知的財産権の保有に努め、産業の高度化を図る
○環境対策・・・資源エネルギーの節約や環境汚染対策、生態系保護を強化する
○所得格差の是正・・・地域バランスのとれた発展を実現し、辺境地域や貧困地域の発展を支援する
○市場メカニムの整備・・・税制改革、金融改革、現代的な市場メカニズムの建設などを通じ、合理的な発展を実現する
○対外経済・・・貿易の不均衡を改善し、対外開放、外資の利用を拡大する
○民生向上・・・農村の義務教育、出稼ぎ労働者の地位保全、食品の安全、動物疫病の防止など人民の関心の高い問題を解決する


 この中で、最も力を入れて行かねばならないのは、「農村の豊かな生活実現」と「所得格差の是正」「民生向上」でしょう。8項目に、2回も農村が出てくるところが”矛盾の解”に通じる道とは、胡錦濤政権も農村の絶えきれなくなっている状況を理解している証でしょう。
 所得格差拡大の一因は、共産党幹部を中心とする一部エリート層に冨を得る機会が偏在していることです。この仕組みを変えようとすると既得権益層の抵抗は不可避で、胡氏が難題の多い現状を何処まで認識し、真剣に取り組むかは今年の日中関係に大きな影響を与えます。
 今後の改革は胡錦濤政権が山積する構造問題をどの様に解決するのか、試金石として注目が必要ですね。


 

←人気blogランキング クリックしていただけると嬉しいです。
週刊!ブログランキング



↓ よろしかったら、お願いします。


 日本の国境日本の国境 知っていますか、日本の島

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 中国紙「新京報」で大規模な... | トップ | 東シナ海ガス田共同開発の日... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

中国 全般」カテゴリの最新記事