小沢氏の参院選での郵政40万票獲得目的での法案成立厳命で、強行採決は予測されていたとはいえ、多数議席の力をここまであからさまに使うかと驚かされる、民主党の強行採決ぶりです。三宅議員の転倒事件があった、「国家公務員法改正案」の強行採決など、注目を浴びている重要法案の強行採決が目立ちます。
小沢氏の意向に、一致団結して行動しているといえば聞こえはいいのですが、独裁専制政治への道を突き進む民主党のすがたが、選挙が近づくにつれ露になってきていますね。
衆院総務委員会は28日、郵政民営化を抜本的に見直す郵政改革法案を、わずか6時間23分の審議時間で、与党の賛成多数で可決した。与野党が対立する重要法案としては異例の扱いで、野党は「与党の強引な国会運営だ」と批判している。
総務委は同日午前、郵政改革法案の審議に入った。しかし、同日夕、後藤田正純氏(自民)の質問中に、民主党議員が質疑打ち切りの緊急動議を提出。野党議員が近藤昭一委員長(民主)に詰め寄る中、法案は可決された。
後藤田氏は委員会後、記者団に「国会を軽視している」と憤った。近藤委員長は「こういう形になったのは残念だ」と述べた。
総務委員会の全容は、以下の「衆議院TV」の頁で、カレンダーの5月28日をクリックして録画がご覧いただけます。
衆議院インターネット審議中継
強行採決は、一番最後の後藤田正純議員の質問の終わりの部分です。
全部で、1時間07分ですが、57分あたりから法案関連のデータ提出での紛糾が始まります。データなしで重要法案を安易に成立させようとしている政府の姿勢に質問を続けられないとする後藤田議員と、資料は公開済として特に提出しようとしない政府とで審議が中断しました。1時間04分ぐらいで、打ち切り動議が出て、強行採決がなされます。
民主党も、予定では二桁時間の審議は配慮していたとの報道もありますが、与野党合意の形式的法案審議並の異例の短時間審議だとのことですね。
当日中の強行採決は予測されてたのか、野党議員は手に強行採決時に掲げるビラを持っていました。ビラによると、強行採決は10回目となるようですね。さすがに与野党ともに女性議員のもみ合い場面への参加は見られませんでした。
山本一太議員のTwitterで思い出し、当日の中継も見ていました(Win. Media Playerが頻繁にフリーズしたのは回線が混んでいたせい?)が、強行採決直後に、谷垣氏は以下のようにつぶやいていました。
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たった今、郵政法案がわずか数時間の審議で採決されました。郵貯、簡保マネーを民間で運用すべく道筋をつけた郵政改革を逆回転させるもので、時計の針を戻すことなる。郵政票を得る為に強行日程で法案成立にひた走る鳩山政権は国会を法案成立工場と考えているとしか思えない。
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つぶやくのもいいけど、国会での追求も、戦術や事前準備をしっかり練って、民主党閣僚などに、反論や逃げ切りを許さない追求をお願いしたいものですね。
後藤田議員がその意図はないと信じたいと指摘していましたが、普天間の日米共同声明とその閣議決定の日と重なった法案強行採決は、福島大臣罷免もあって、見事に各メディアの扱いが小さくなっています。
三宅議員の転倒事件が、、「国家公務員法改正案」の強行採決の目をそらした時とともに、絶妙のタイミングは、民主党には偶然のラッキーな(?)めぐり合わせですね。
小泉郵政改革時の審議時間が110時間だったのだそうですが、異例の6時間23分という審議時間。成立を急がねばならない理由は、選挙前に成立という小沢指令。民主党とは、政策の中身の審議より、自党の政局を優先する党だという正体が、普天間移転問題がそうですが、ここでも遺憾なく発揮されていますね。
世界から非難を浴び、事業仕分けの主題にも反する官僚天下りと無駄金使いの財政投融資の資金源を助長する復古の法案が、パブリックコメントなどの通常行われる手順も無視して実現され、民業圧迫など日本経済への悪影響も懸念されるなどのデメリットを検証することなく、亀いわく「これからやることだから、どうなるかは解らない」といったレベルで強行されるのです。
日本は、政権交代で、こんな野蛮な国にチェンジしてしまったのです。
このままでは、日本は沈没してしまいます。
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