遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

ロシアの人権問題も逆行している

2011-01-25 00:58:26 | ロシア全般
 ロシアの野党指導者・ポリス・ネムツォフ氏が、「大統領をみだらな言葉でののしった」という「警察の法的要求に対する不服従」で逮捕され、裁判では警察側の証拠だけが採用されて、一方的に最も重い15日間の拘留が科されたのだそうです。
 総理大臣をみだらな言葉でののしったら逮捕・拘留されることになったら、遊爺はもちろん、多くの諸兄も一網打尽の目にあってしまいます。
 スターリン時代の大粛清を彷彿させるとのことですが、プーチン氏に逆らう企業家がイギリスなどの国外へ脱出する傾向が続いていました。その独裁傾向は、一向に改善される気配はなく、むしろ強化されてはているといえるのではないでしょうか。

 
ロシアを見捨てる起業家世代 | ビジネス | 最新記事 | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

<前略>
 今のロシアでは、腐敗した警察に会社を乗っ取られたり、脅迫されて外国に逃亡する実業家や弁護士、会計士や銀行家が後を絶たない。30代、40代の若手中堅が丸ごと「亡命世代」と化している。
<中略>

 警察の手入れは、たいてい政治絡みだ。狙われやすいのは、経営者が野党系の会社。チチバルキンも、08年末に自由民主主義政党の「右派活動」に入党した後に目を付けられた。反プーチンで改革派の旗手ボリス・ネムツォフに献金していた3人の実業家も、それぞれイスラエル、ロンドン、アメリカに亡命を余儀なくされた。
 プーチン支配下では大企業の受難が続くと、ネムツォフは言う。「残された道は1つ。国外に出て、政権が代わるのを待つしかない」

<中略>

 このままでは、ロシアもイランやキューバや北朝鮮のような人材流出大国になりかねない。亡命世代が戻ってこなければ、プーチンがいくら熱弁を振るっても、「偉大なロシア」構想は実現できないのだが。

 ネムツォフ氏の逮捕記事は以下。
 
警察の証拠だけで牢屋行き ロシアまるで粛清時代 (1/24 朝日朝刊)

 2011年が明けるまであと数時間という昨年の大みそか。モスクワ中心部の広場で、ロシアの野党指導者、ポリス・ネムツォフ氏(51)が逮捕された。広場では、ロシア憲法第31条に定められた「集会の自由」の保障を求め、毎月31日に行う恒例の集会が開かれていた。
 罪状は「大統領をみだらな言葉でののしった」という「警察の法的要求に対する不服従」。ネムツォフ氏によると、裁判では警察側の証拠だけが採用され、ネムツォフ氏側が用意したビデオ映像は検討されないまま、最も重い15日間の拘留が科されたという。
 たったこれだけのことで、牢屋行きになるーー。新年早々、
ロシアのメディアは「司法の死」だと報じた。ろくな裁判もないまま多数の国民が命を落としたスターリン時代の大粛清と重ね合わされた。
 この絶望感の背景には、直前の12月末、資金洗浄などの罪に問われた
元石油王ホドルコフスキー受刑者に実刑判決が下されたことがある。
「プーチン首相の政敵」とされるホドルコフスキー氏の裁判は「一事不再理の原則に反する」などと当初から疑間視されていたにもかかわらず、懲役14年が言い渡されたのだ。
 判決を前に、国民には淡い希望があった。
メドベージェフ大統領が司法改革を唱えていたからだ。だが、大統領の意欲も通じないことを、国民は思い知ることになった。
 拘留を解かれたネムツォフ氏は17日に開いた記者会見で、12年の大統領選に出馬する野党候補を今夏にも決め、民主化や司法の正常化に取り組むと語った。だが、プーチン氏率いる与党「統一ロシア」の優位が揺るがない。野党候補者の出馬は、「選挙は民主的だった」という証拠として利用されるだけだろう。今年、ソ連崩壊から20年。「法の下の平等」は遠い。(モスクワ=星井麻紀)

 人材流出がロシア経済に及ぼす影響は大きく、石油・天然ガスの価格上昇で、現状では経済は安定的に成長している様に見えますが、エネルギーに代わる新産業の成長が期待できないことは、かねてよりロシア国内からも声があがっていることです。
 天然ガスの現在のガス田の枯渇による、北極圏・極東などの高コストガス田への移行による価格競争力の低減が目前に迫っており、日本への依存度が高る時が来ます。
 北方4島での日本の主権侵害には、毅然として対応し、一連のこれまでの平和交渉を覆す動きには、強く抗議し、口先だけではなく行動(大使の召還、援助の凍結 etc.)もおこす必要があります。

 中国の覇権拡大の脅威は、広くしられることとなりましたが、北方4島や、竹島の、長く続いている不法占拠への奪還の関心は、陰に隠れています。
 ロシア、韓国による不法占拠へも、政府も野党の先生も、国民も目を向けていかねばなりません。2月は、北方4島と竹島の記念日の月です。
 議論と、対策が進むことを願っています。




写真素材 PIXTA


Fotolia


↓よろしかったら、お願いします。


ソ連が満洲に侵攻した夏 (文春文庫)





コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 中国が自社ブランド品開発に注力 | トップ | 1月25日(火)のつぶやき »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

ロシア全般」カテゴリの最新記事