就任以来、南北対話を繰り返し呼び掛けてきた文在寅大統領を無視し続けていた金正恩が、今月9日の南北高官級会談の開催に応じる意向を表明しました。
日米韓の連携を崩すとともに、核・ミサイル開発の「時間稼ぎ」が狙いとみられています。
米国のヘイリー国連大使は、「北朝鮮が全ての核放棄を進めるなんらかの措置をとらない限り、いかなる対話も真剣に受け止めることはない」「北朝鮮が誰と対話しようと勝手だが、核放棄に同意するまで米国は(対話を)認めない」と語っています。
米国連大使、北朝鮮の対話意欲「真剣に受け止めず」 :日本経済新聞
一方で、「核のボタン」が自分の机の上にあると米国を挑発しながら、南北当局間の直通電話を再開し、9日の高官級会談の開催にも同意した金正恩。文在寅大統領を掌の上で踊らせ翻弄し、日米や国連決議から離反させようとしているのは見え見えです。
韓国国内でも北朝鮮ペースでの協議に懸念もあり、「核の除去を前提としなければ交渉しても意味がない」(自由韓国党報道官)といった批判が出ている程です。
文大統領もこうした声はは認識している様子で、南北協議で北朝鮮への国際的な包囲網が弱まることはないと予防線を張ってはいますが、北朝鮮隷属姿勢は変わらない様子です。
核のボタンの大きさでは反論したトランプ大統領ですが、「(南北)対話はいいことだ」と、南北対話再開に一定の評価を示し、平昌五輪・パラリンピックが「安全かつ成功裏」に行われることに協力する為、期間中の合同軍事演習を延期することに合意しました。但し、マティス国防長官は、3月18日に平昌パラリンピックが閉会した後に演習を実施することを明らかにしています。
【北朝鮮情勢】米韓合同演習は平昌パラリンピック終了後 マティス米国防長官 - 産経ニュース
ブルックス在韓米軍司令官も講演で、「自国を取り巻く国々に亀裂をいれるのが北朝鮮の戦略だ。(対話姿勢に)警戒を怠ってはならない」と述べ、圧力強化を強調しています。
「核戦力」を振りかざす北朝鮮の危険な姿勢に変わりはない。韓国は、日米との連携を乱さずに圧力を維持すべき。米国が最大限の圧力をかけて、核・ミサイル開発放棄に向けた協議に引き出そうとしている戦略に資する形での南北対話とすべきと読売社説が唱える通りです。
平昌五輪を成功させたい文政権は、北朝鮮選手団の参加を実現させ、人質化されることで大会中の北朝鮮による攻撃がない担保を参加各国に示したい。同時に南北融和を国内外に示したいのでしょうが、金正恩のペースに翻弄され、首根っこを押さえられた姿を露呈していることにもなってしまっていますね。
平和の祭典のオリンピック、パラリンピックが、金正恩に人質として利用される懸念が薄らいだ様な形勢には、一安心です。
# 冒頭の画像は、新年の演説をする金正恩
この花の名前は、キンシバイ
政府広報(北方領土問題) - YouTube
↓よろしかったら、お願いします。
日米韓の連携を崩すとともに、核・ミサイル開発の「時間稼ぎ」が狙いとみられています。
北、米韓の分断狙う 南北高官 9日会談 核開発へ「時間稼ぎ」 (1/6 読売 [スキャナー])
北朝鮮は5日、韓国の文在寅ムンジェイン政権が提案した今月9日の南北高官級会談の開催に応じる意向を表明した。南北当局者による会談は2015年12月以来、約2年ぶりとなる。年明けに始まった北朝鮮による韓国への「対話攻勢」は、日米韓の連携を崩すとともに、核・ミサイル開発の「時間稼ぎ」が狙いとみられる。
<中略>
懸念
文政権は北朝鮮の融和姿勢を歓迎し、9日の高宮級会談を本格的な南北対話につなげたい考えだ。韓国国内には北朝鮮ペースでの協議に懸念もあり、「核の除去を前提としなければ交渉しても意味がない」(自由韓国党報道官)といった批判が出ている。
韓国内外のこうした懸念に配慮し、文大統領は5日の大統領府での式典で「過去のように軟弱に対話だけを追い求めたりはしない」と述べた。南北協議で北朝鮮への国際的な包囲網が弱まることはないと予防線を張ったが、「北朝鮮の要求に過剰に譲歩することはないだろうか」(日本政府関係者)との懸念がつきまとう。
米、理解と警戒 五輪中、米韓軍事演習見送り
トランプ米政権は南北高官級会談に一定の理解を示しつつも、韓国が北朝鮮に過度の融和姿勢を示し、北朝鮮への圧力が緩まないよう警戒している。
「(南北)対話はいいことだ」。トランプ米大統領は4日、ツィッターで南北対話再開に一定の評価を示した。ホワイトハウスによると、トランプ氏は同日の韓国の文在寅大統領との電話会談でも、平昌冬季五輪が「安全かつ成功裏」に行われることに協力し、高官による使節団を送ることも約束。米韓が平昌五輪・パラリンピック期間中の合同軍事演習を延期することで一致した。
一方、ホワイトハウスは北朝鮮に最大限の圧力をかけ、「過去の過ちを繰り返さないことでも合意した」と強調した。「過去の過ち」とは、文政権につながる韓国の歴代左派政権による融和政策が含まれるとみられる。米国務省のナウアート報道官は4日の定例記者会見で、「南北対話は五輪と(韓国の)国内問題に限定されるというのが我々の理解だ」と述べ、米国との安全保障や対北朝鮮政策協力に溝が生じないようくぎを刺した。
韓国紙・朝鮮日報によると、ブルックス在韓米軍司令官は4日の講演で、「自国を取り巻く国々に亀裂をいれるのが北朝鮮の戦略だ。(対話姿勢に)警戒を怠ってはならない」と述べ、圧力強化を強調した。
北朝鮮は5日、韓国の文在寅ムンジェイン政権が提案した今月9日の南北高官級会談の開催に応じる意向を表明した。南北当局者による会談は2015年12月以来、約2年ぶりとなる。年明けに始まった北朝鮮による韓国への「対話攻勢」は、日米韓の連携を崩すとともに、核・ミサイル開発の「時間稼ぎ」が狙いとみられる。
<中略>
懸念
文政権は北朝鮮の融和姿勢を歓迎し、9日の高宮級会談を本格的な南北対話につなげたい考えだ。韓国国内には北朝鮮ペースでの協議に懸念もあり、「核の除去を前提としなければ交渉しても意味がない」(自由韓国党報道官)といった批判が出ている。
韓国内外のこうした懸念に配慮し、文大統領は5日の大統領府での式典で「過去のように軟弱に対話だけを追い求めたりはしない」と述べた。南北協議で北朝鮮への国際的な包囲網が弱まることはないと予防線を張ったが、「北朝鮮の要求に過剰に譲歩することはないだろうか」(日本政府関係者)との懸念がつきまとう。
米、理解と警戒 五輪中、米韓軍事演習見送り
トランプ米政権は南北高官級会談に一定の理解を示しつつも、韓国が北朝鮮に過度の融和姿勢を示し、北朝鮮への圧力が緩まないよう警戒している。
「(南北)対話はいいことだ」。トランプ米大統領は4日、ツィッターで南北対話再開に一定の評価を示した。ホワイトハウスによると、トランプ氏は同日の韓国の文在寅大統領との電話会談でも、平昌冬季五輪が「安全かつ成功裏」に行われることに協力し、高官による使節団を送ることも約束。米韓が平昌五輪・パラリンピック期間中の合同軍事演習を延期することで一致した。
一方、ホワイトハウスは北朝鮮に最大限の圧力をかけ、「過去の過ちを繰り返さないことでも合意した」と強調した。「過去の過ち」とは、文政権につながる韓国の歴代左派政権による融和政策が含まれるとみられる。米国務省のナウアート報道官は4日の定例記者会見で、「南北対話は五輪と(韓国の)国内問題に限定されるというのが我々の理解だ」と述べ、米国との安全保障や対北朝鮮政策協力に溝が生じないようくぎを刺した。
韓国紙・朝鮮日報によると、ブルックス在韓米軍司令官は4日の講演で、「自国を取り巻く国々に亀裂をいれるのが北朝鮮の戦略だ。(対話姿勢に)警戒を怠ってはならない」と述べ、圧力強化を強調した。
米国のヘイリー国連大使は、「北朝鮮が全ての核放棄を進めるなんらかの措置をとらない限り、いかなる対話も真剣に受け止めることはない」「北朝鮮が誰と対話しようと勝手だが、核放棄に同意するまで米国は(対話を)認めない」と語っています。
米国連大使、北朝鮮の対話意欲「真剣に受け止めず」 :日本経済新聞
南北朝鮮会談 核放棄へ国際圧力は緩めるな (1/6 読売 社説)
「核戦力」を振りかざす北朝鮮の危険な姿勢に変わりはない。韓国は、日米との連携を乱さずに圧力を維持すべきだ。
朝鮮労働党の金正恩委員長が新年の演説で、大陸間弾道ミサイル(ICBM)の実戦配備を宣言した。米本土全域を攻撃できる「核のボタン」が自分の机の上にあると言い放った。
「信頼性が保証された核弾頭と弾道ミサイル」の大量生産や迅速な配備も指示した。
ICBMは技術的に未完成だとの見方が大勢だが、日本に届く中距離弾道ミサイルは発射実験を重ね、性能向上が確認されている。軍事的緊張を高める挑発的な発言は、断じて容認できない。
トランプ米大統領が「私の核のボタンは遥かに強力だ」とツイッターでやり返したのも、超大国の指導者として品位を欠く。
金委員長は韓国に対し、2月に開かれる平昌五輪に代表団を送る用意があると表明した。南北当局間の直通電話を再開し、9日の高官級会談の開催にも同意した。
韓国を取り込み、米韓を離間させることで、国際包囲網を弱める狙いがあるのだろう。
新年の演説では、「人民生活の画期的な向上」も課題に挙げた。政権が困難に直面しているのは間違いない。背景には、経済制裁がじわじわと効いていることがある。ガソリン価格が上昇するなど国民生活にもしわ寄せが及ぶ。
国連安全保障理事会は、北朝鮮の核実験や弾道ミサイル発射を受けて、石油精製品などの貿易規制を強化してきた。密輸の監視や摘発も進めねばならない。
韓国の文在寅大統領は、北朝鮮が平昌五輪参加に前向きな姿勢を見せたことについて、「五輪を平和の契機にしようという我々の提案に応じた」と歓迎した。北朝鮮に一貫して融和的な文氏ならではの過大評価ではないか。
文氏は就任以来、南北対話を繰り返し呼び掛けたが、北朝鮮に無視されてきた。五輪への参加を実現させて、政権の実績としたい国内向けの思惑が透けて見える。
文氏とトランプ氏は、平昌五輪とパラリンピックの期間中は、米韓合同軍事演習を実施しないことで合意した。さらなる譲歩は北朝鮮への誤ったシグナルになる。韓国は南北会談で軍事挑発の停止を強く求めるべきだ。
米国は北朝鮮に最大限の圧力をかけて、核・ミサイル開発放棄に向けた協議に引き出そうとしている。南北対話もこうした戦略に資する形で進めることが肝要だ。
「核戦力」を振りかざす北朝鮮の危険な姿勢に変わりはない。韓国は、日米との連携を乱さずに圧力を維持すべきだ。
朝鮮労働党の金正恩委員長が新年の演説で、大陸間弾道ミサイル(ICBM)の実戦配備を宣言した。米本土全域を攻撃できる「核のボタン」が自分の机の上にあると言い放った。
「信頼性が保証された核弾頭と弾道ミサイル」の大量生産や迅速な配備も指示した。
ICBMは技術的に未完成だとの見方が大勢だが、日本に届く中距離弾道ミサイルは発射実験を重ね、性能向上が確認されている。軍事的緊張を高める挑発的な発言は、断じて容認できない。
トランプ米大統領が「私の核のボタンは遥かに強力だ」とツイッターでやり返したのも、超大国の指導者として品位を欠く。
金委員長は韓国に対し、2月に開かれる平昌五輪に代表団を送る用意があると表明した。南北当局間の直通電話を再開し、9日の高官級会談の開催にも同意した。
韓国を取り込み、米韓を離間させることで、国際包囲網を弱める狙いがあるのだろう。
新年の演説では、「人民生活の画期的な向上」も課題に挙げた。政権が困難に直面しているのは間違いない。背景には、経済制裁がじわじわと効いていることがある。ガソリン価格が上昇するなど国民生活にもしわ寄せが及ぶ。
国連安全保障理事会は、北朝鮮の核実験や弾道ミサイル発射を受けて、石油精製品などの貿易規制を強化してきた。密輸の監視や摘発も進めねばならない。
韓国の文在寅大統領は、北朝鮮が平昌五輪参加に前向きな姿勢を見せたことについて、「五輪を平和の契機にしようという我々の提案に応じた」と歓迎した。北朝鮮に一貫して融和的な文氏ならではの過大評価ではないか。
文氏は就任以来、南北対話を繰り返し呼び掛けたが、北朝鮮に無視されてきた。五輪への参加を実現させて、政権の実績としたい国内向けの思惑が透けて見える。
文氏とトランプ氏は、平昌五輪とパラリンピックの期間中は、米韓合同軍事演習を実施しないことで合意した。さらなる譲歩は北朝鮮への誤ったシグナルになる。韓国は南北会談で軍事挑発の停止を強く求めるべきだ。
米国は北朝鮮に最大限の圧力をかけて、核・ミサイル開発放棄に向けた協議に引き出そうとしている。南北対話もこうした戦略に資する形で進めることが肝要だ。
一方で、「核のボタン」が自分の机の上にあると米国を挑発しながら、南北当局間の直通電話を再開し、9日の高官級会談の開催にも同意した金正恩。文在寅大統領を掌の上で踊らせ翻弄し、日米や国連決議から離反させようとしているのは見え見えです。
韓国国内でも北朝鮮ペースでの協議に懸念もあり、「核の除去を前提としなければ交渉しても意味がない」(自由韓国党報道官)といった批判が出ている程です。
文大統領もこうした声はは認識している様子で、南北協議で北朝鮮への国際的な包囲網が弱まることはないと予防線を張ってはいますが、北朝鮮隷属姿勢は変わらない様子です。
核のボタンの大きさでは反論したトランプ大統領ですが、「(南北)対話はいいことだ」と、南北対話再開に一定の評価を示し、平昌五輪・パラリンピックが「安全かつ成功裏」に行われることに協力する為、期間中の合同軍事演習を延期することに合意しました。但し、マティス国防長官は、3月18日に平昌パラリンピックが閉会した後に演習を実施することを明らかにしています。
【北朝鮮情勢】米韓合同演習は平昌パラリンピック終了後 マティス米国防長官 - 産経ニュース
ブルックス在韓米軍司令官も講演で、「自国を取り巻く国々に亀裂をいれるのが北朝鮮の戦略だ。(対話姿勢に)警戒を怠ってはならない」と述べ、圧力強化を強調しています。
「核戦力」を振りかざす北朝鮮の危険な姿勢に変わりはない。韓国は、日米との連携を乱さずに圧力を維持すべき。米国が最大限の圧力をかけて、核・ミサイル開発放棄に向けた協議に引き出そうとしている戦略に資する形での南北対話とすべきと読売社説が唱える通りです。
平昌五輪を成功させたい文政権は、北朝鮮選手団の参加を実現させ、人質化されることで大会中の北朝鮮による攻撃がない担保を参加各国に示したい。同時に南北融和を国内外に示したいのでしょうが、金正恩のペースに翻弄され、首根っこを押さえられた姿を露呈していることにもなってしまっていますね。
平和の祭典のオリンピック、パラリンピックが、金正恩に人質として利用される懸念が薄らいだ様な形勢には、一安心です。
# 冒頭の画像は、新年の演説をする金正恩
この花の名前は、キンシバイ
政府広報(北方領土問題) - YouTube
↓よろしかったら、お願いします。