遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

ブッシュ君、さよな~ら♪

2008-08-02 01:57:48 | 竹島

 米政府機関の地名委員会(BGN)が、竹島の帰属先について、「韓国」から「主権未指定」と変更しました。
 李大統領の現状の立場に配慮し、トーンダウンした表現ながら、新学習指導要領の解説書に竹島を取り上げたことの効果が早速現れたと納得していたのですが、ブッシュ大統領命令で、急遽元に戻し韓国所属の島とすることになりました。
 あまり取り上げられない竹島のニュースですが、各局の主なニュース番組で時間は一瞬ですが取り上げていて、普段は無関心の我が家の家族でも、どうなってんのと話題に取り入れてくれています。
 このドタバタ劇といい、北のテロ指定国家解除といい、すっかり日本は無視され始めています。といった甘いものではなく、事は領土という国家の主権に係わることですから、永い日米の交流の転換となる重大な変更の変更であり、黙って聞き流すことは出来ないブッシュ大統領の行動です。
 

米地名委、竹島帰属再び「韓国」に (8/1 産経)

 【ワシントン=有元隆志】米政府機関の地名委員会(BGN)は30日、竹島(韓国名・独島)の帰属先について、「韓国」から「主権未指定」と変更した措置を撤回、再び帰属先を「韓国」に戻した。韓国政府からの強い働きかけを受けたホワイトハウスの指示によるもの。韓国の領有権を認めたわけではなく、中立的な立場に変わりはないとしている。だが、日米関係筋は日本政府には事前に再変更するとの連絡はなかったことを明らかにした。

 米国家安全保障会議(NSC)のワイルダー・アジア上級部長は30日、「表記変更によってわれわれの政策が変わったと韓国民に受け止められたことを遺憾に思う」と語った。
 もともとBGNが「主権未指定」に変更したのは、領有権をめぐり日韓両国が対立しているなか、米政府の中立的な立場をより明確にするねらいがあった。しかし、政権内の調整を経ずに変更が行われたため、韓国政府の「非常に高いレベル」(同部長)からの要請を受けたブッシュ大統領が、ライス国務長官に再検討を指示し、「現時点で変更する正当な理由はない」との判断から再び表記を戻すことに決めたという。
 8月5日からはブッシュ大統領の韓国訪問が予定されており、首脳会談での「成功」を最優先した措置といえるが、“日本軽視”ともいえる米国の姿勢に反発の声も上がっている。
                  ◇
 ■ことなかれ主義、日本「静観」

 米政府機関が竹島(韓国名・独島)の帰属先を再び韓国に戻したことについて、政府は韓国を刺激することを避けてひたすら「静観」を決め込んでいる。ただ、こういう日本の対韓配慮は相手には通じず、むしろ韓国の竹島領有の既成事実化を助けかねない危険性をはらんでいる。

 町村信孝官房長官は31日の会見で「米政府の一機関がやることに、あまり過度に反応することはない」と述べ、政府としては特別に行動を起こすつもりはないとの考えを強調。同時に「(竹島の帰属について)米政府は中立的な立場を強調している」と述べた。

 だが、福田内閣はすでに竹島問題について対応を誤っている。

竹島をめぐっては、文部科学省は新学習指導要領の解説書に、「我が国固有の領土」と明記する予定だった。それを、首相官邸が主導して「韓国との間に主張の相違があることなどにも触れ…」などとあいまいな表現に書き換えさせた。
 これは、日韓関係や6カ国協議などに悪影響を及ぼすことを避けるための配慮だったが、韓国の猛反発は変わらず、日本政府の腰の引けた姿勢を印象づけただけに終わった。
 外務省はホームページに「韓国による竹島の占拠は、国際法上何ら根拠がないまま行われている不法占拠だ」と明示しており、過去の政府答弁書も「韓国による不法占拠は受け入れられるものではない」(平成19年3月30日付)としているにもかかわらずだ。
 「教員向けの内部資料のような解説書に激高する韓国はどうかしている」(外務省幹部)というのはその通りであるにしても、「政府の弱腰が韓国側をつけあがらせた」(閣僚経験者)のも事実だろう。

 米国は1951年8月、駐米韓国大使に「(竹島は)朝鮮の一部として取り扱われたことが決してなく(中略)、かつて朝鮮によって領有権の主張がなされたとは見られない」との書簡を送っている。にもかかわらず政府は今回、米側の対応に抗議する考えはないとしており、すべてが後手後手に回っている。(阿比留瑠比)

                  ◇
 ▼名称は従来通り「リアンクール岩礁」 米政府機関の地名委員会(BGN)は竹島(韓国名・独島)の名称については、従来通り1849年に同島近くを通過したフランスの捕鯨船から名付けられた「リアンクール岩礁」を基準名としている。帰属先は「韓国」とのみ記述、別称については、同岩礁の下に記されていた「Take Shima(竹島)」の順番を下げ、「Tok-to(独島)」を上位に置いた。


 そもそも「アメリカ地名委員会」という米国政府の全ての省および政府機関に対する拘束力が認められている(米軍の地図にも影響がある)ところで、韓国に所属するとされていることが、サンフランシスコ講和条約と条約起草に関連する「ラスク書簡」に反することであり、誤りだったのです。
 これを、日韓の中立の立場を採る米国として修正し「主権未指定」とした「アメリカ地名委員会」の判断と行動は正しいと評価出来るものでした。
 
 韓国の人々とすれば、韓国の所属から「主権未指定」への変更は、不法占拠に不法であることの根拠を与えるものであり、幼い頃から教育で刷り込まれた価値観からすると、国民性からも大騒ぎになるのは、なりゆきとは言えます。
 ただ、日本領と言っているわけでもなく、誤りを修正しただけなのですから、国際司法裁判所で決着を計れば良いわけで、李大統領を責めるのは筋違いです。李大統領や、誤ったこれまでの指導者の教育に犯されたみなさんの感情を配慮して、トーンを抑えている日本の善意を理解していただき、早く冷静な理性を取り戻して頂きたいのですが...。

 ブッシュ大統領の訪韓には、牛肉貿易に端を発した反李大統領騒動、反米運動の盛り上がりから両国関係が絡み紆余曲折があった様です。
 牛肉貿易に端を発した反李大統領騒動は、女子中学生の呼びかけがきっかけと言う説がありますが、どこかの局で言っていた、女子学生を掲げ陰でこれを利用して煽動し騒動を拡大している大人達がいると言う説が正しいと、遊爺は思っています。そして、その大人達とは、北の諜報活動員とその手先にさせられた人たち。今日はこの話は本旨ではないのでこのへんで止めておきます。

 話を戻しますが、それにしても、ブッシュ大統領は日本をどの様に考えているのでしょう?
 小泉総理時代には、かつてないほどの強固な日米関係を築いていたのですが、眉中の福田総理になってからは、ライスに反して拉致は許さないと言っていたのに、米国内でも異論があるテロ指定国家解除をあせって実施しました。
 今回は、国家の主権にかかわる領土問題を、軽々に2転しています。自分個人の名声を残すことが、全てに優先されています。
 議会を野党に抑えられた、レームダック政権で、そのために国威が落ち(日本のねじれ国会も同様に国の信頼を落とす事ばかりやってます。)、世界の混乱(中露の台頭)を招く一因を生じた上に、永い日米関係を放棄・転換させようとしているとしか考えられない言動です。
 嫌いな言い回しで、使いたくはないのですが、「なめたらあかんぜ!」と言わざるを得ませんし、日本政府も、韓国のような子供じみた行動はいりませんが、中立と言いながら韓国の所属にする矛盾への不快感の表明は、外交通念として必須でしょう。

 ただし、中国に洗脳されている民主党支持率の高い日本でも、日米安全保障を強固にしようと両国で約束した様々の事を、眉中の福田政権であることも相まって、うやむやにしたり、反故にしたりしています。

竹島帰属問題 日米同盟、黄金時代の終焉 村田晃嗣・同志社大教授 (8/1 産経)
 米政府機関の地名委員会が竹島の帰属先を「韓国」に再変更したが、米政府はそもそも「主権未指定」にしなければよかったのだ。このような調整ができないほど、ブッシュ政権はすでに政権末期の状況に陥っている。また、対応が二転三転することは、日本と韓国の同盟国に対する配慮を欠いているといえる。

 再変更による米国の政治的意図は明らかだ。ブッシュ大統領が8月5日から訪韓するが、米韓自由貿易協定(FTA)はこじれ、米国産牛肉輸入問題で李明博政権は立ちゆかない状態にある。ブッシュ政権としては李政権に安定してもらいたいことから、韓国世論に迎合したのだ。

 米国がこうした方針を取った別の背景として、2通りの解釈ができる。1つは、北朝鮮の核開発をめぐる6カ国協議で米国は、韓国の協力を必要としていることがある。日本が現時点で対北エネルギー支援に加わることができない状況では、韓国に肩代わりをしてもらうしかない。

 2つ目は、日本の民主主義の方が韓国よりも信頼が高く、日米同盟の方が米韓同盟よりも成熟している点を考慮し、再変更によっても日本世論は冷静に対応してくれるだろうとの信頼感がある。

 しかし、米国内には日本に対するある種の失望感があるとも考えるべきだろう。憶測の域を出ないが、米国の対日姿勢が、関係が良好だった小泉、安倍両政権からそれほど時を経ずにこのように変わったのは、福田政権が集団的自衛権見直しに消極的な姿勢をとっていることもあるかもしれない。インド洋での海上自衛隊の補給活動と、航空自衛隊のイラクでの活動から撤退するという日本政府の方針も影響しているのではないか。小泉・ブッシュ時代のような日米同盟の黄金時代が過ぎ去ったことは明らかだ。

 日本政府は韓国と同じレベルで反応せず、冷静な態度を取るべきだ。そうした対応をとることで、日本人拉致事件で北朝鮮に解決に向けて一層の圧力をかけるよう約束を迫るべきだ。さらに、国内の政局を安定させ、日本外交の制約を取り払うことが必要だ。(談)

 集団的自衛権見直しに消極的、インド洋での海上自衛隊の補給活動と、航空自衛隊のイラクでの活動からの撤退に加えて、一連の米軍再編のキーとなり日米安保継続にも係わると切迫感があった普天間の移転も止まったままです。
 それも、国民の支持率が高いというマスコミの報道とあれば、ブッシュ大統領が個人の功を焦っての言動と済ませるわけにはいかない、米国の総意といわれてもしかたがない...。
 米国の属国になろうと言っているのではありません。近隣諸国の圧力の中、国防、食糧、エネルギーの安全保障、とりわけ国防は、米国抜きでは立ちゆかない現実を考えようと言っているのです。
 集団的自衛権見直し、憲法改正、真の自立に向けての国政が必要なのです。
 
 このままでは、ブッシュ君さよな~ら♪ではなく、日米のバートナーシップの崩壊=中国、北朝鮮、ロシアの戦略通りになってしまいます。
 内閣改造で麻生さん再登場、郵政復古族の登用なんて生ぬるいことをやっている場合では無いはずです。福田さん、口では政局より、政策実行優先といってはいるのですが...。

 遊爺は、共産党一党支配の独裁政治の属国に住みたくはないのです。せめて、遊爺が生きている間だけでも...。
  # 日本共産党も、中国、ロシアとは一線を画すものですが、民主化の後は一党支配と明言していますね。




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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
TBありがとうございます (ねたねこ)
2008-08-02 22:26:04
遊爺様

はじめまして。今日は。
FUNGIEREN SIE MEHR !!というブログを
管理しております、ねたねこと申します。

この度は本項から拙ブログへのTBを頂きまして、
誠にありがとうございます。

遊爺様の記事を拝見して、アメリカ地名委員会が
アメリカ政府の全ての省および政府機関に対する
拘束力を認められているという部分をはじめて
知りました。
非常に参考になり、分かり易い記事ですね。

これからもお世話になると思いますので、
よろしくお願いいたします。

拙ブログのブックマークに遊爺様の本ブログを
追加させていただきたいと思うのですが、
構いませんでしょうか。

よろしくお願いいたします。
返信する
こちらこそ、よろしくお願いします (遊爺)
2008-08-03 14:54:16
ねたねこさん、こんにちは。

 地名委員会については、「主権未指定」にしたとき、町村さんが韓国に配慮したからだと思うのですが、「政府の一機関のやっていることに対し、いちいちコメントをしたり、特段の反応したりする必要はない」と言っていましたが、どこかのニュースでは「国防省や軍の地図に使われている」と言っていましたので、ググってみたのでした。

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 有名サイトが連なっているなかを光栄です。なを、もともと休日アクセス専門なのですが、10月までは土日も取り込み中で、書き込みはとぎれることが多いです。それでもよろしければ、是非どうぞ。
  なを、私の方では以前から「FUNGIEREN SIE MEHR !!」さんは、RSSリーダーに登録・巡回閲覧させて頂いています。なので、勝手に親しく接しさせていただいており、TBもさせていただきました。これからもよろしくお願いします。
返信する
ありがとうございます (ねたねこ)
2008-08-03 22:52:41
遊爺様

今日は。ねたねこです。
ご丁寧なご返信、有難う御座います。

そうなのですね。報道や会見の内容だけでは
中々分からないことが多いですね。

>>リンクの件について
ありがとうございます。早速追加させていただきたいと
思います。
そうなんでしたか、これは、誠に光栄です。
ありがとうございます。
これからも末永く、宜しくお願いいたします。
返信する

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