遊爺雑記帳

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中ロ首脳会談でくっきり、習近平がプーチンに見せつけた圧倒的立場の差

2022-09-20 01:33:55 | my notice

 習近平が、実に2年8カ月ぶりの外遊を、今月24日から実施しました。
 何より 1カ月後(10と月16日)に迫った第20回共産党大会に向けて、「箔をつける旅」だったと、しばしば中国のスパイと茶化される、ジャーナリストの近藤大介氏。
 成果として際立ったのは、「中国>ロシア」というユーラシア大陸2大国の秩序が、今後定着していくことを予感させるものでもあったと!

 

 中国・習近平国家主席が外遊再開のワケ 「必要に迫られたから?」 【ネタプレ・国際取材部】|FNNプライムオンライン

 

 

中ロ首脳会談でくっきり、習近平がプーチンに見せつけた圧倒的立場の差 東アジア「深層取材ノート」(第154回) | JBpress (ジェイビープレス) 2022.9.18(日) 近藤 大介

 異例の「総書記3選」に突き進む習近平主席(69歳)にとって、2年8カ月ぶりの外遊は、何より1カ月後(10月16日)に迫った第20回共産党大会に向けて、「箔をつける旅」だった。41回目となったロシアのウラジーミル・プーチン大統領との「友情」を確かめる場ではなく、だ。

「一帯一路は沿線の国の国民に福をもたらす平和の道」
 今回の外遊を総括した中国共産党中央委員会機関紙
『人民日報』(9月17日付)の記事のタイトルも、「ヌルスルタンからサマルカンドへ、総書記とともに見る『一帯一路』成功の実践」長文の記事の書き出しは、こんな調子だった。

<2013年も金秋の9月だった。習近平主席は、カザフスタンのナザルバエフ大学で行った演説で、重要な発表をした。演説の中で、習近平主席は初めて、『シルクロード経済ベルト』をともに築こうと提唱したのだ。それから1カ月も経たずして、習近平主席はインドネシアで、『21世紀海上シルクロード』を共同で建設していこうと提唱した。

 一本の陸路と、一本の海路。世界の版図の上で、二本の道が中国を起点として、交通の大動脈として壮大に広がり、万里に延びて、千年の旧シルクロードが、再び世界の視野に現れたのだ。

 この9年来、理念は行動となり、壮大に描かれた『意図』は、精密な『工芸画』となった。『一帯一路』はまさに、沿線の国の国民に福をもたらす平和の道、繁栄の道、開放の道、緑色の道、創新の道、文明の道となったのだ>

 続いて、
9月14日から16日まで行われた習近平主席の外遊について、具体的に綴っている。習主席が、サマルカンドで開かれた第22回SCO(上海協力機構)メンバー国元首理事会(首脳会議)に出席したことや、カザフスタンとウズベキスタンを国賓として訪問したことなどだ。

習近平主席の功績を持ち上げる論調
 そして
結びは、以下の通りだ。

<現在まで、すでに140カ国余りの国が、『一帯一路』をともに建設しようという(中国の)提起に、加入しており、世界の3分の2の人口をカバーしている。『一帯一路』をともに建設することは、すでに沿線の各国の国民に福をもたらす大事業となっているのだ。

 中国が提唱した『一帯一路』は、スローガンや伝説ではない。成功した実践であり、精彩のある現実なのだ。歴史の指針であり、新たな方向を指し示すものなのだ。

 現在、世界は100年なかった大変局が加速して進んでいる。世界と時代と歴史の変化に直面して、『一帯一路』の重大な提唱をともに建設していくことは、まさに『時代の問い』に対する中国の答案なのだ>

 以上である。言いたいことは、習近平主席が9年前にカザフスタンで提唱して始めた「一帯一路」は、中国と世界に平和と発展をもたらした正しい選択だった。そのような英明な指導者を、1カ月後の共産党大会で、3たび総書記に推戴しようではないかということだ。

首脳会談で見せたプーチンとの距離感
 ちなみに、
この長文の記事には、「普京」(プーチン)という2文字が入っていない。穿った見方をすれば、このロシア大統領の名前を入れると、「平和と発展の道」である「一帯一路」の名を汚すものとなってしまうと考えているかのようだ

「中ロ、共同声明出さず 首脳会談、かりそめの結束」(『日経新聞』9月17日付1面トップの見出し)

 まさにそのような感じの、9月15日午後の中ロ首脳会談だった。CCTV(中国中央電視台)は、41回目となる習近平・プーチン会談を映像入りで報じていた。だが、コロナ対策として十分なソーシャルディスタンスを取ったテーブルの配置が、かえって中ロの「距離感」を感じさせた

 向かって右手に座った習近平主席は、皇帝然として、笑顔の一つもなく、机上の紙に書かれたことを読み上げていた。対する左手に座ったプーチン大統領は、まるで追い詰められた狼のような苦悶の表情で、イラつきながら落ち着きなく聞いている。その両サイドに座った側近たちも、暗く俯いたままだ。

 CCTVのアナウンサーは、両首脳は「核心的利益の相互支持を再確認した」と述べていた。これは、前回6月15日の両首脳のオンライン会談でも確認し合ったことだ。アナウンサーはその例として、「台湾は中国の不可分の領土」であることを挙げていたが、「ウクライナはロシアの不可分の領土」とは言わなかった

プーチンへの冷淡な態度は「総書記3選」への仕掛け
 今回の外遊は、習近平主席にとって、重ねて言うが、「来たる党大会に向けて、『一帯一路』という自らの外交実績を中国国内に見せつける旅」だった。これに対して、
プーチン大統領にとっては、「ウクライナ戦争の苦境を中国に救ってもらいたい旅」だった。両者には、はじめから齟齬があったのである。

 習近平主席にとっては、もう一つ、8月前半の「北戴河会議」(共産党の非公式重要会議)の影響もあったことだろう。前任の胡錦濤政権と、その前任の江沢民政権の時代の長老(引退幹部)たちは、明らかに習近平総書記の「3選」に反対している

 その表向きの理由は、国内の経済運営に失敗したことと、あまりに「プーチンべったり」の外交に傾斜したことだ。このままでは中国は「第二のロシア」と化し、世界から孤立して経済が失速すると懸念しているのだ。

 そのため習近平主席としては、長老たちに向けて、「プーチンべったりではない」ことを示す必要があったというわけだ。こうした「長老対策」もまた、自らの「総書記3選」のためである。

 今回の中ロ首脳会談は、9年半の習近平政権を経て、「中国>ロシア」というユーラシア大陸2大国の秩序が、今後定着していくことを予感させるものでもあった。プーチン大統領はつくづく、「愚かな戦争」を起こしてしまったものだ。

 習近平主席は、カザフスタンのナザルバエフ大学で行った演説では、初めて、『シルクロード経済ベルト』をともに築こうと提唱。インドネシアでは、『21世紀海上シルクロード』を共同で建設していこうと提唱。
 一本の陸路と、一本の海路。世界の版図の上で、二本の道が中国を起点として、交通の大動脈として壮大に広がり、万里に延びて、千年の旧シルクロードが、再び世界の視野に現れたと近藤氏。
   人民日報の結びは、以下。
 「現在まで、すでに140カ国余りの国が、『一帯一路』をともに建設しようという(中国の)提起に、加入しており、世界の3分の2の人口をカバーしている。『一帯一路』をともに建設することは、すでに沿線の各国の国民に福をもたらす大事業となっている。」
 「現在、世界は100年なかった大変局が加速して進んでいる。世界と時代と歴史の変化に直面して、『一帯一路』の重大な提唱をともに建設していくことは、まさに『時代の問い』に対する中国の答案なのだ。」

 言いたいことは、習近平主席が9年前にカザフスタンで提唱して始めた「一帯一路」は、中国と世界に平和と発展をもたらした正しい選択だった。そのような英明な指導者を、1カ月後の共産党大会で、3たび総書記に推戴しようではないかということだと、近藤氏。

 この人民日報の記事には、「普京」(プーチン)という2文字が入っていない。穿った見方をすれば、このロシア大統領の名前を入れると、「平和と発展の道」である「一帯一路」の名を汚すものとなってしまうと考えているかのようだと近藤氏。

 日経は、中露の首脳会談を、「中ロ、共同声明出さず 首脳会談、かりそめの結束」と、報道。
 9月15日午後の中露首脳会談は、CCTVの報道では、まさにそのような感じだったと近藤氏。
 コロナ対策として十分なソーシャルディスタンスを取ったテーブルの配置が、かえって中露の「距離感」を感じさせたとも。
 向かって右手に座った習近平主席は、皇帝然として、笑顔の一つもなく、机上の紙に書かれたことを読み上げていた。対する左手に座ったプーチン大統領は、まるで追い詰められた狼のような苦悶の表情で、イラつきながら落ち着きなく聞いている。
 CCTVのアナウンサーは、両首脳は「核心的利益の相互支持を再確認した」と述べていた。これは、前回6月15日の両首脳のオンライン会談でも確認し合ったことだ。アナウンサーはその例として、「台湾は中国の不可分の領土」であることを挙げていたが、「ウクライナはロシアの不可分の領土」とは言わなかったと、近藤氏。

 今回の会談は、プーチン大統領にとっては、「ウクライナ戦争の苦境を中国に救ってもらいたい旅」だった。
 習近平は、党大会に向けて、「一帯一路」の外交実績の国内向けアピールだったが、もうひとつ、長老と集う「北戴河会議」対応。
 長老(引退幹部)たちは、明らかに習近平総書記の「3選」に反対していると、近藤氏。
 その表向きの理由は、国内の経済運営に失敗したことと、あまりに「プーチンべったり」の外交に傾斜したことだ。このままでは中国は「第二のロシア」と化し、世界から孤立して経済が失速すると懸念している。
 そのため習近平主席としては、長老たちに向けて、「プーチンべったりではない」ことを示す必要があったとも。

 今回の中ロ首脳会談は、「中国>ロシア」というユーラシア大陸2大国の秩序が、今後定着していくことを予感させるものでもあった。プーチン大統領はつくづく、「愚かな戦争」を起こしてしまったものだと、近藤氏。

 一進一退のウクライナの攻防は、諸兄がご承知の様に、ウクライナ側が、東部ハルキュウで逆転攻勢。ロシア軍が撤退。
 長期化しそうで、習近平との立場も下位に立たされたプーチンは、苦悩が続きそうですね。



 # 冒頭の画像は、ウズベキスタンのサマルカンドで開かれた上海協力機構の首脳会談に臨む習近平主席とプーチン大統領




 この花の名前は、ゲンノショウコ


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