遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

コンクリートポンプ車が 4号機へ放水開始

2011-03-22 22:44:49 | 東日本大震災
 外部電源の送電線の設置は完了したとのことですが、電気を利用するにはまだまだ日時が必要な様子ですね。
 1~3号機の炉心冷却、1~4号機の使用済燃料プール(1,2号機は状況不明)の冷却が必要とされ、1,2号機のプール以外への海水を供給する作業が進められています。このなかでも、3,4号機の使用済燃料プールへの放水が進められ、東京消防庁のハイパーレスキュー隊の屈折放水塔車による、危険を乗り越えての至近距離に近づいた放水を機に、4号機への自衛隊の挑戦も続き小康状態を得ることができました。
 さらに、民間企業からの申し出で、コンクリートポンプ車による命中率のよい 4号機への放水が、今日(3/22)17:00から始まったそうです。
 
コンクリートポンプ車で4号機に放水 | 日テレNEWS24 

 
22日夕方、福島第一原子力発電所の4号機に対して、コンクリートポンプ車を使った放水活動が始まった。
 福島第一原子力発電所の3号機と4号機の使用済み燃料プールに水を満たすための放水活動は22日も続き、東京消防庁が午後3時から3号機に対して行った。また、午後5時過ぎから4号機に対し、長いアームを使って狙った所に水を注入できるコンクリートポンプ車が初めて投入されている。
 また、電源を復旧させる作業は、21日に2号機と3号機から煙が上がったために中断していたが、22日午前8時から再開した。現在、1号機から4号機で外部からケーブルで取り込んだ電気を建物内の設備に行き渡らせる作業を行っている。




 民間企業は、四日市市の建設会社「中央建設」だそうです。東京電力に15日ごろから3日間電話をかけ続けたのですがつながらず、地元の政治家を通じて政府に連絡してやっと連絡がとれたのだそうです。
 

東日本大震災 原発放水へ福島入り 三重・四日市 - MSN産経ニュース

■「中央建設」ポンプ車
 東京電力福島第1原子力発電所の事故で四日市市西坂部町の建設会社「中央建設」(長谷川員典社長)のコンクリートポンプ車2台が21日、福島県内の待機地に到着した。国に協力を申し出て待機させていた車両で、20日夜に社員2人と同社を出発した取締役の長谷川昌弘さん(38)は「現地に入るのは怖く家族にも反対されたが、誰かがやらないといけない」と話した。

◆「誰かがやらないと」
 ポンプ車は旧ソ連のチェルノブイリ原発事故を封鎖する際に活躍したのと同型のドイツ製重機。全長約15メートルのトレーラー型で、車載アームを使い、高さ約50メートルまで放水、車両から約100メートルの距離で遠隔操作が可能。生コンクリートの圧送では毎時約150立方メートルを放出できる。
 出発に際し、同社の中村貴広さん(38)は「怖くはありません。今、置かれた自分の使命を伝えられるでしょう」と話していた。

 同社では、昨年11月に福島第1原発近くの高速道路建設に携わった社員が「この機械なら届く」と言っていたことから、協力を決断。東京電力に15日ごろから3日間、かけ続けたがつながらず、17日昼に地元政治家を通じ政府に申し出ていた。
 この後、20日午後8時半ごろに東京電力から電話があり、安全な範囲内で作業することなどを条件に要請を受け午後10時20分ごろに出発。長谷川社長は「中央建設の必要性を認めてくれた。早く復旧してほしい。核分裂でもしたら立ち直ることもできなくなる。厳しい建設業界だが、こういう仕事をしていることを知ってほしい」と話した。


 民間企業の社員さんの発案が採用され実行に移されたことは、国民の知恵を集め国を挙げて難局を乗り越える成功事例で、原発事故に限らず、全体の災害復旧へ向けても広がることを願っています。
 
 東電は、ポンプ車などの分野では世界大手とされる、中国・湖南省長沙市の「三一重工」へ発注したのだそうです。これを受けた「三一重工」は、1台100万ドル(約8,000万円)するのですが、無償提供するとし、22日に上海を出港し、24日に大阪に到着するよう即応してくれているのだそうです。
 でもなぜチェルノブイリの原発事故で活躍した、ドイツのプツマイスター社に発注しなかったのでしょう?
 

核燃料貯蔵プールの冷却に…大手メーカーがポンプ車を提供―中国
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=50117&type=1

2011年3月21日、中国の重機大手・三一重工業集団有限公司(三一重工)は、東日本大震災で被災した福島第1原子力発電所の冷却作業向けにポンプ車を無償提供した。22日に上海を出港し、24日に大阪に到着する予定。チャイナフォトプレスの報道。

無償提供される屈折式コンクリートポンプ車は、1台100万ドル(約8000万円)。高さ62mからの注水、150m離れての遠隔操作、毎時約 170立方メートルの注水が可能だ。これは在中国日本大使館を通じ、東京電力が要請したもの。三一重工はこれにすぐさま応じ、同機は福島第1原発4号機核燃料貯蔵プールの冷却作業に使用される。

中国・湖南省長沙市に本拠地を置く三一重工は、溶接機器メーカーとして89年に設立された。現在では、ポンプ車などの分野で世界大手の重機メーカーとなっている。(翻訳・編集/愛玉)

 尖閣占領を目指す人もいれば、このような人道を尊重する企業もある。
 胡錦濤主席、温家宝首相の日本への姿勢が、習近平氏にも引き継がれればいいのですが、人民解放軍の台頭が懸念されます。
 今日は、その話には触れません。「三一重工」さんに、素直にお礼を申し上げます。

 外部電力を使用したECCSが復旧し、すべての原子炉と使用済燃料プールの安定がなされるまでは、放水での放射能発生と、再臨界への進行防止が不可欠です。
 集約される叡智の効果で、英雄的活動をいただいている方々の作業が成功することを、ひたすら願っています。

 # 冒頭のコンクリートポンプ車は、中央建設株式会社の「Putzmeister M36」です。





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写真素材 PIXTA


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1 コメント

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別の話でしょう (別の話でしょう)
2011-03-30 10:25:18
尖閣の話は別ですから、中国はハッキリとわかっています。人道的な援助はだれだって行うべきです。中国人も別ではありません。当たり前のことをわかってほしいです。
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