遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

関西電力も今夏の電力が不足に

2011-06-10 00:05:20 | 東日本大震災
 浜岡原発の停止を派手に実現した民主党政府のカンカラ菅&海江田氏ですが、浜岡以外は停止しないと言ってました。言ったのですがどのような行動をしているのか、全国の電力の融通で東電の不足や中部電力エリアや原発依存度の高い関電エリアの需給バランスはどうなるのかが見えていません。遊爺の勉強不足もあるのでしょう。
 九州電力や北陸電力の窮状が散発的に報道され、少し触れさせていただいていました。関西電力についても原発依存度が高いことから危惧していましたが、点検停止中の原発が点検終了後の稼働開始していない現状で推移すれば、関電は電力不足になるし他の原発も適正な余力を下回るとの朝日の報道がありました。だれもが推測している事なのですが...。
 
北陸電力も供給力不足 東電への融通不能 - 遊爺雑記帳
 
関電、夏の電力不足 各社見通し7社、余力不十分 (6/9 朝日朝刊)

 今夏は東京、東北電力管内だけでなく、関西電力管内などでも電力不足になる可能性が高いことが電力各社(沖縄電力除く)への取材でわかった。停止中の原子力発電所の運転再開ができない場合、北海道、中国電力を除く7社でピーク時の電力が足りないか、余裕がなく、ほぼ全国で一層の節電が必要になる

 電力を安定供給するにはピーク時の電力需要(必要とされる量)を8~10%上回る余力が適正とされる。朝日新聞が調べた電力各社などの今夏の見通しでは、7社がその「最低ライン」を下回る。
関電は今夏の需要予測で計算して3・3%不足
の見通しだ。
 中部、北陸電力を含む西日本の6社は、東日本大震災で大半の原発が停止した東日本への電力の融通を期待されていた。だが関電に加え、中部、北陸、四国、九州各電力も今夏の需要予測で計算した結果、余力は十分ではない。
 
「浜岡原発以外は安全」などとする国の説明に立地自治体が納得せず、このままだと西日本にある29基のうち18基が夏に使えない状況だ。海江田万里経済産業相が近く自治体を訪問して説得に乗り出す方針
だが、先行きは不透明だ。
 電力各社でつくる電気事業連合会が、18基分の停止原発の出力をのぞいた計算では、今夏の電力供給能力は西日本の6社合計で9596万キロワット(発電所内の消費を除く)。各社が見込む最大需要は9396万キ。ワットで、供給余力は平均約2%となる見込みだ。
 火力や水力発電所の点検を秋以降に延期するなど、各社は供給能力を増やす手だてを検討するが、朝日新聞の取材では現時点で見込めるのはごくわずかで、これを加えても全体の余力は2%台にとどまりそうだ。
 西日本の周波数はいずれも60ヘルツで、50へルツの対東日本に比べればお互いに融通しやすい関係にある。だが
全体として融通できる量に限界が見え始め、東京電力への融通も「切っていく選択肢もある」
(千葉昭・四電社長)、「夏場は難しい」(北陸電関係者)といった声が強まっている。
 一方、経済産業省によると、今夏も記録的猛暑だった昨夏並みに気温が上がると想定すると、西日本6社合計で供給能力は1億14万キロワット、最大需要は9924万キロワット。余力は0・9%にとどまる計算。
関電では昨夏並みの気温に加え東日本から関西への生産移転が進むと、6・4%の不足
となる見込みという。
 同省は、原発が動かないと東京電力があてにする西日本からの100万キロワットの融通も困難とし、「西日本にとどまらず、日本経済の再生に支障となるおそれがある」としている。

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■この夏、ピーク時の電力はどれだけ余力があるか (単位=万KW)

       最大供給力  予想最大余力  供給余力(%)
北海道電力    525         473        11.0
東北電力    1,370         1,480                
- 7.4

東京電力    5,380                    6,000             
- 10.3
中部電力    2,773                    2,637                   5.2
北陸電力   約 537                      526              約 2.1
関西電力    2,938                     3,037               
- 3.3
中国電力    1,313                     1,165                 12.7
四国電力    577                           570                  1.2
九州電力    1,728                     1,669                   3.5

停止中の原子力発電所が動かない場合の電力各社の予測などをもとに集計。
 会社ごとに算出方法が微妙に違う場合がある。
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 浜岡原発停止の時は、カンカラ菅も海江田氏も威勢がよく、やや遅ればせながら他の原発は止めないとも公言していました。橋下知事は、関西から中部、東電への支援をするとぶち上げていました。
 しかしその後、全国の総合的な電力需給やそこから見てバランスをとった融通可否・計画を見ることは出来ていません。ようやく朝日がとりまとめたという状況です。政府はぶちあげたものの実情の厳しさに、例によって公表を控えているだけなのでしょうけど。
 北海道と中国以外は危機的状況で、東電、東北電、関電では需要予測が供給力を上回る状況とのことです。
 中部電力は東電への融通打ち切りを決めて、西日本から玉突き融通が言われていましたが、可能なのでしょうか?100万KWレベルの話ですから、東電エリアの15%削減目標への影響はないので、大きく取り上げられないのでしょうか。

 関電がマイナスで節電が必要となると、東電ほどの数値ではないにしろ、大口需要家(東電の様な契約形態があるか不明)、中小需要家、家庭などの節電計画が必要ですが、橋下知事も政府も関電も動いている様子が見えません。電力不足で関東から移動してくる企業や工場の生産量は、せっかく移動してもその効果は減ることになりますね。もう夏なのですが...。
 記事によれば、海江田氏はこれから自治体を訪問して説得する"方針"だとか...。なんという泥縄というか悠長さというか...。浜岡を止めると言った時には、計算されていたはずでしょうに!浜岡以外は止めないと言ったからには勝算があったか、なければ即時動き出したはずですが。
 NHKの7:00のニュースでは、経済産業省原子力安全・保安院が佐賀県庁を訪問し県議から反発をされ、古川知事も結論を持ち越す様子が報道されていました。ただし、玄海町の岸本英雄町長は運転再開を認めるとのこと。
 
玄海原発再開 町長が再度容認 NHKニュース
 
 夏はもう始まっています。海江田氏は、近く訪問して説得する方針などとのんきな話ではなく、浜岡を止めた時の様に、官僚任せにせず自ら率先して行動すべきです。責めを負うことは官僚に振り、パフォーマンスで人気稼ぎが出来る時だけしゃしゃり出る。国民や国の産業のための政治より自分の利益優先という民主党の性なのでしょうか。
 そもそも社会党や左翼の方々と、自民党からはみ出した古い体質の方々とが、政権交代だけが目的で集まっただけの民主党。政党とは言えない烏合集団なのですから、ひとつの党ではありえず、党内で抗争が絶えないのはその成り立ちによるものなのです。国家、国民のことより自分たちのことが優先なのです。仙谷が幹事長で復活すれば、売国という党の方針も復活します。ポスト菅も、限られた数人が談合で決めようとしています。密室専制政治です。
 被災者の方々や企業の復興、原発の収拾、いずれも後手 々 で進んでいますが、迅速に進められる組織(復興庁)づくりと、責任者の出現を願っています。

 # 冒頭の写真は、玄海町の岸本英雄町長です。





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