中国発の世界株安を引き起こした中国経済の低迷、南シナ海の暴挙といった負い目を抱えて出発した外遊の習近平。しかし、米国にも、国連にも大きなおみやげを持参し、終わってみれば、現状を容認させて潜り抜けています。つまり、習近平の外遊は、中国の現状政策を容認または黙認させることが出来、成功だったといえると、遊爺は評価していました。
多くの専門家の方々は、成果が無かったと辛口の評価でしたが、遊爺は逆の評価でしたが、宮家氏も同様に逃げ切った中国に軍配をあげておられました。
しかし、石平氏は辛口評価陣に属し「あらゆる意味において外交的失敗であった」と評しておられるのですが、更に踏み込んで、バラ撒き外交に対し、「国内2億人貧困層の苦しみを無視した“貧者の大盤振る舞い”」との批判の声が広がり人気を落していると評しておられます。
虎退治での国民の高い支持率にささえられてきた習近平。その支持率を下げたとなると、話は違ってきますね。
習近平の今回の外遊は成果が無かったのか - 遊爺雑記帳
【続】習近平の今回の外遊は成果が無かったのか - 遊爺雑記帳
この花の名前は、サルビア・スプレンデンス
↓よろしかったら、お願いします。
多くの専門家の方々は、成果が無かったと辛口の評価でしたが、遊爺は逆の評価でしたが、宮家氏も同様に逃げ切った中国に軍配をあげておられました。
しかし、石平氏は辛口評価陣に属し「あらゆる意味において外交的失敗であった」と評しておられるのですが、更に踏み込んで、バラ撒き外交に対し、「国内2億人貧困層の苦しみを無視した“貧者の大盤振る舞い”」との批判の声が広がり人気を落していると評しておられます。
虎退治での国民の高い支持率にささえられてきた習近平。その支持率を下げたとなると、話は違ってきますね。
習近平の今回の外遊は成果が無かったのか - 遊爺雑記帳
【続】習近平の今回の外遊は成果が無かったのか - 遊爺雑記帳
習主席「金満外交」の余波 (10/8 産経 【石平のChina Watch】)
先月下旬の習近平国家主席の訪米は、あらゆる意味において外交的失敗であった。念願の米議会演説はかなえられず、国賓の彼を迎えたワシントンの空気はいたって冷たく、オバマ大統領との会談では南シナ海問題や人権問題などに関する米中間の対立がよりいっそう深まった。
「サイバー攻撃しない」との合意に達したことは首脳会談の唯一の成果というべきものだが、それはあくまでもオバマ大統領にとっての成果であって、習主席にしては単なる不本意な譲歩にすぎない。その一方、主席自身が熱心に持ちかけている「新型大国関係の構築」に対し、オバマ大統領は最初から最後まで完全無視の姿勢を貫いた。
ワシントンでの1日半の滞在は、習主席にとってはまさに「失意の旅」であった。
その代わり、習主席はワシントンより先にシアトルに入り、中国と関係の深い大企業を相手に自らの訪米を盛り上げた。そのために中国企業にボーイング機300機の「爆買い」もさせたが、カネの力で「熱烈歓迎」を買うような行動は逆に、習主席の対米外交が行き詰まっていることを浮き彫りにした。
ワシントン訪問の後に続く国連外交でも、習主席はやはり「カネの力」を頼りにした。9月26日に開かれた国連発展サミットで、習主席は発展の遅れた国々などに対し、2015年末に返済期限を迎える未償還の政府間無利子融資の債務を免除すると宣言した。同時に、いわゆる「南南協力援助基金」を設立し、第1期資金として20億ドルを提供すると発表した。
いかにも習主席らしい、スケールの大きな「バラマキ外交」であるが、国民の稼いだお金をそこまで自分の外交に使ってしまうと、思わぬ波紋が国内から広がった。
同28日、人民日報の公式モバイルサイトが「中国による債務免除は“貧者の大盤振る舞い”なのか」と題する長文の論説を掲載した。論説は、習主席が発表した債務免除に対しネット上では「国内2億人貧困層の苦しみを無視した“貧者の大盤振る舞い”」とする反対意見があることをあっさりと認めた上で、それに対する反論を延々と述べた。
習主席の債務免除発表からわずか2日後に人民日報がこのような反論を出さなければならないことは逆に、国内の反発が急速に広がっていることをわれわれに教えた。
人民日報がこのような反論を発すると、当然、国内メディアは一斉に転載して「討議」を展開した。
たとえば大手ポータルサイトの「捜狐(SOHU)」はさっそくネット上の世論調査を行い、債務免除の是非を問うた。このコラムを書いた2日午前では、債務免除を批判する意見に対して、「反対意見の背後にある民心を直視すべきだ」とする回答が何と56%近くに達している。つまり回答者の半数以上が債務免除への反対意見に同調しているのだ。習主席の展開した華やかな「金満外交」に対し、国民の大半はやはり冷ややかな目で見ているのである。
習近平政権は成立以来、腐敗摘発運動の展開や民衆の声に耳を傾ける「群衆路線」の推進で国民からの一定の支持を勝ち取ってきているが、ここへ来て彼自身の独断専行が逆に国民の多くの不信を買い「民心」は徐々に離反し始めているようだ。今回の「金満外交」に対する民衆の批判はまさに、民心の「習近平離れ」の表れではないのか。
結局、彼の場合、「大国の強い指導者」という自分自身のイメージを国民向けに演じてみせるために強硬な外交路線を進めた結果、アメリカとの対立を招き、国際社会の中国に対する風当たりが強まった。そして挽回するために大盤振る舞いの金満外交を行ったわけだが、逆に国民の反発を買い、国内における彼自身の人気を落とす結果となった。独裁者のやることはいつも裏目に出てくるものだ。
先月下旬の習近平国家主席の訪米は、あらゆる意味において外交的失敗であった。念願の米議会演説はかなえられず、国賓の彼を迎えたワシントンの空気はいたって冷たく、オバマ大統領との会談では南シナ海問題や人権問題などに関する米中間の対立がよりいっそう深まった。
「サイバー攻撃しない」との合意に達したことは首脳会談の唯一の成果というべきものだが、それはあくまでもオバマ大統領にとっての成果であって、習主席にしては単なる不本意な譲歩にすぎない。その一方、主席自身が熱心に持ちかけている「新型大国関係の構築」に対し、オバマ大統領は最初から最後まで完全無視の姿勢を貫いた。
ワシントンでの1日半の滞在は、習主席にとってはまさに「失意の旅」であった。
その代わり、習主席はワシントンより先にシアトルに入り、中国と関係の深い大企業を相手に自らの訪米を盛り上げた。そのために中国企業にボーイング機300機の「爆買い」もさせたが、カネの力で「熱烈歓迎」を買うような行動は逆に、習主席の対米外交が行き詰まっていることを浮き彫りにした。
ワシントン訪問の後に続く国連外交でも、習主席はやはり「カネの力」を頼りにした。9月26日に開かれた国連発展サミットで、習主席は発展の遅れた国々などに対し、2015年末に返済期限を迎える未償還の政府間無利子融資の債務を免除すると宣言した。同時に、いわゆる「南南協力援助基金」を設立し、第1期資金として20億ドルを提供すると発表した。
いかにも習主席らしい、スケールの大きな「バラマキ外交」であるが、国民の稼いだお金をそこまで自分の外交に使ってしまうと、思わぬ波紋が国内から広がった。
同28日、人民日報の公式モバイルサイトが「中国による債務免除は“貧者の大盤振る舞い”なのか」と題する長文の論説を掲載した。論説は、習主席が発表した債務免除に対しネット上では「国内2億人貧困層の苦しみを無視した“貧者の大盤振る舞い”」とする反対意見があることをあっさりと認めた上で、それに対する反論を延々と述べた。
習主席の債務免除発表からわずか2日後に人民日報がこのような反論を出さなければならないことは逆に、国内の反発が急速に広がっていることをわれわれに教えた。
人民日報がこのような反論を発すると、当然、国内メディアは一斉に転載して「討議」を展開した。
たとえば大手ポータルサイトの「捜狐(SOHU)」はさっそくネット上の世論調査を行い、債務免除の是非を問うた。このコラムを書いた2日午前では、債務免除を批判する意見に対して、「反対意見の背後にある民心を直視すべきだ」とする回答が何と56%近くに達している。つまり回答者の半数以上が債務免除への反対意見に同調しているのだ。習主席の展開した華やかな「金満外交」に対し、国民の大半はやはり冷ややかな目で見ているのである。
習近平政権は成立以来、腐敗摘発運動の展開や民衆の声に耳を傾ける「群衆路線」の推進で国民からの一定の支持を勝ち取ってきているが、ここへ来て彼自身の独断専行が逆に国民の多くの不信を買い「民心」は徐々に離反し始めているようだ。今回の「金満外交」に対する民衆の批判はまさに、民心の「習近平離れ」の表れではないのか。
結局、彼の場合、「大国の強い指導者」という自分自身のイメージを国民向けに演じてみせるために強硬な外交路線を進めた結果、アメリカとの対立を招き、国際社会の中国に対する風当たりが強まった。そして挽回するために大盤振る舞いの金満外交を行ったわけだが、逆に国民の反発を買い、国内における彼自身の人気を落とす結果となった。独裁者のやることはいつも裏目に出てくるものだ。
虎退治は何時かはネタが尽きるので、その時に習近平の支持率はどうなるのか、習近平の新たな国民の支持率獲得策はどのようなものになるのかを注目していました。
今は、キツネ退治に手を広げている習近平。米国の協力を要請していますが、ここでも両国間で綱引きがなされていることは諸兄がご承知の通りです。
支持率が下がれば、当然既得権益層からの反攻も強まることが考えられますね。
習近平の札束外交は、国内経済成長率の低迷が指摘されるように、財政悪化(外貨準備取り崩し)の中で行われています。
貸し出しではなく、供与となれば、国内に格差問題を抱える中で、反発が広がるのは当然です。
札束外交で国際的地位を高めて来ている中国。お金で繋がっている関係は、当然、お金の切れ目が縁の切れ目を招きます。
諸外国からの支持を重視する札束外交と、国民の支持を重視する国内格差対策とのジレンマに陥る習近平政権。
国内景気の低迷が招く政策危機です。どうやって凌ぐのか、注目です。
# 冒頭の画像は、国連で演説した習近平
この花の名前は、サルビア・スプレンデンス
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