遊爺雑記帳

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2024年の中国はこうなる

2024-01-07 01:33:55 | 中国 全般
 2024年の中国はどうなるのか。石平氏が解説しておられます。
 先月11、12日の両日、中国共産党政権は恒例の「中央経済工作会議」を開き、翌年(すなわち今年)の経済運営の大方針や基本政策を示した。会議では中国経済の〝沈没〟が進む中で、中央政府がどのような救助策を打ち出してくるのか、が注目されていたが、会議の結果に対する株式市場の反応は、むしろ失望一色となったのだそうです。
 
【石平のChina Watch】2024年の中国はこうなる - 産経ニュース 2024/1/4

 2024年の中国はどうなるのか。昨年末の習近平指導部のいくつかの動きからはまず、今年の国内情勢の展開を占うことができよう。

 
先月11、12日の両日、中国共産党政権は恒例の「中央経済工作会議」を開き、翌年(すなわち今年)の経済運営の大方針や基本政策を示した。会議では中国経済の〝沈没〟が進む中で、中央政府がどのような救助策を打ち出してくるのか、が注目されていたが、会議の結果に対する株式市場の反応は、むしろ失望一色となった

 
会議閉幕の翌日(13日)の上海株式市場は取引開始から株価が下がり続け、上海総合指数はとうとう、長い間維持してきた3000の大台を割ってしまった。同じ日の深圳市場でも深圳総合指数が1.21%安となったそれ以来、両市場の株価は低迷を続けている空疎なるスローガンを並べる以外に内実のある経済振興策を何一つ示せなかった「中央経済工作会議」はこうして、株式市場から完全に見放されたのだ。

 この
「工作会議」が示した今年の経済運営方針の中で唯一注目されているのは、「経済宣伝を強化して世論を導き、中国経済光明論(楽観論)を高らかに唱えよう」というものである。つまり、中国経済の救済に何の有効策も講じえない習政権は、もはや、口先だけの「宣伝工作」の展開で経済を粉飾していくしかなく、それでは実体経済が救われるはずもない。今年の中国経済は落ちるところまで落ちるのがまさに「オチ」ではないのか

 
経済の沈没が進み、失業がより一層拡大すれば、社会的不安が高まってくるのは必至だ。それに対する政権の対応策は結局、引き締めと弾圧の強化である。先月22日までに、国家安全部(省)の陳一新部長は地方の国家安全局を視察したが、その中で、来年(今年)の「国家安全工作」に関して、「反スパイ・反転覆の重大なる現実闘争を深く展開していく」との方針を示したという。

 ここでいう「転覆」とは当然、政権の転覆を図る国内の反対活動・運動を指している。
秘密警察のトップである陳部長が、それらに対する厳しい弾圧を「重大闘争」として展開していくことを宣言したのだ。同時に、反スパイ闘争の展開も新年度の「工作方針」として掲げているから、今年の中国は例年にまして秘密警察が跋扈(ばっこ)する抑圧と恐怖の世界となっていくことが予想される。それは自国民だけでなく、日本人を含めた外国人にとっての「危険地帯」と化していくのだ。

 
先月26日の毛沢東生誕130周年に際し、習近平国家主席は共産党指導部メンバー全員を率いて盛大な記念式典を催した。それに先立つ22日、共産党機関誌の『求是』は、記念の論評を掲載したが、それは、「革命領袖(りょうしゅう)毛沢東」の「業績」をベタ褒めするのと同時に、今の習主席のことを「衆望を担う人民の領袖」だと持ち上げ、「党の核心」としての習主席の地位確立が「国家の幸い、民族の幸い」だ、とまさに最高級の「習近平礼讃(らいさん)」を行った。

 
高まってくる国内危機対処のために、政権は独裁者・習主席の政治的権威をより一層強化していくつもりであろう。そのため、習主席のことを「伝説の革命領袖・開国の祖」である毛沢東と同列に並べることによってその権威を高めていくのである。

 それゆえ
習政権は、鄧小平の改革開放路線によって否定されたはずの毛沢東路線への回帰を加速化することとなろう。同時に習主席自身の「神格化」と「毛沢東化」もより一層進むから、2024年は、中国が毛沢東流の文化大革命時代へと逆戻りする道を大きく「邁進(まいしん)」する年となるのではないか。

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【プロフィル】石平 (せき・へい)
 1962年、中国四川省生まれ。北京大学哲学部卒。88年来日し、神戸大学大学院文化学研究科博士課程修了。民間研究機関を経て、評論活動に入る。『謀略家たちの中国』など著書多数。平成19年、日本国籍を取得。

 「中央経済工作会議」閉幕の翌日(13日)の上海株式市場は取引開始から株価が下がり続け、上海総合指数は長い間維持してきた3000の大台を割ってしまった。
 深圳市場でも深圳総合指数が1.21%安となった。
 それ以来、両市場の株価は低迷を続けている。空疎なるスローガンを並べる以外に内実のある経済振興策を何一つ示せなかった「中央経済工作会議」はこうして、株式市場から完全に見放されたと、石平氏。

 「工作会議」が示した今年の経済運営方針の中で唯一注目されているのは、「経済宣伝を強化して世論を導き、中国経済光明論(楽観論)を高らかに唱えよう」というものだそうです。
 つまり、中国経済の救済に何の有効策も講じえない習政権は、もはや、口先だけの「宣伝工作」の展開で経済を粉飾していくしかなく、今年の中国経済は落ちるところまで落ちるのがまさに「オチ」ではないのかと、石平氏。

 経済の沈没が進み、失業がより一層拡大すれば、社会的不安が高まってくるのは必至。
 それに対する政権の対応策は結局、引き締めと弾圧の強化である。先月22日までに、国家安全部(省)の陳一新部長は地方の国家安全局を視察したが、その中で、来年(今年)の「国家安全工作」に関して、「反スパイ・反転覆の重大なる現実闘争を深く展開していく」との方針を示したという。
 具体的な政権の対応策は結局、引き締めと弾圧の強化。先月22日までに、国家安全部(省)の陳一新部長は地方の国家安全局を視察したが、その中で、来年(今年)の「国家安全工作」に関して、「反スパイ・反転覆の重大なる現実闘争を深く展開していく」との方針を示したという。

 「転覆」とは当然、政権の転覆を図る国内の反対活動・運動を指していると、石平氏。
 
 同時に、反スパイ闘争の展開も新年度の「工作方針」として掲げているから、今年の中国は例年にまして秘密警察が跋扈(ばっこ)する抑圧と恐怖の世界となっていくことが予想されるとも。

 先月26日の毛沢東生誕130周年に際し、習近平国家主席は共産党指導部メンバー全員を率いて盛大な記念式典を催した。
 それに先立つ22日、共産党機関誌の『求是』は、記念の論評を掲載したが、それは、「革命領袖(りょうしゅう)毛沢東」の「業績」をベタ褒めするのと同時に、今の習主席のことを「衆望を担う人民の領袖」だと持ち上げ、「党の核心」としての習主席の地位確立が「国家の幸い、民族の幸い」だ、とまさに最高級の「習近平礼讃(らいさん)」を行ったのだそうです。

 高まってくる国内危機対処のために、政権は独裁者・習主席の政治的権威をより一層強化していくつもりであろうと、石平氏。
 習政権は、鄧小平の改革開放路線によって否定されたはずの毛沢東路線への回帰を加速化することとなろう。
 習主席自身の「神格化」と「毛沢東化」もより一層進むから、2024年は、中国が毛沢東流の文化大革命時代へと逆戻りする道を大きく「邁進(まいしん)」する年となるのではないかと、石平氏。

 改革開放経済の推進で、日本を抜き、米国に迫る経済成長を推進したのは、鄧小平の流れを継ぐ共青団派。
 その共青団派を昨年の党大会で一掃し、イエスマンでチャイナセブンを固めた習近平。

 窮状の中国経済を、立ち直らせることが出来るのか。
 追い込まれつつあり、毛沢東への回帰を謀る習近平。
 しかしそれは、破綻した毛沢東の独裁政治への道への再現とは気づかない。

 盛んに幹部の左遷を進めている習近平。
 主席の地位を獲得するのに、政敵を汚職を理由に一掃した成功体験がありますが、今回の対象は部下クラス。自分の手足を切り捨てているとも言えるのです。
 多くの独裁者の末路の道を、習近平も辿り始めたと観るのは、軽率でしょうか。



 # 冒頭の画像は、昨年訪米した習近平



  紅梅の蕾


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