遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

米中戦略対話 米はサイバー攻撃の中止を強く要請

2013-07-12 23:10:06 | 東シナ海尖閣諸島
 第5回米中戦略・経済対話が終了しました。今回は、先月の首脳会談に続いて開かれた対話で、異例の親密度と一時もてはやされた首脳会談の成果(?)の行方が注目されました。
 米中首脳会談で、オバマ大統領が最も力を入れていたのは、中国のサイバー攻撃でした。察知したのか、中国はスノーデン氏を事前に香港に滞在させていましたね。
 そのオバマ大統領の強い関心にもかかわらず、中国側のその後の反応が無く、今回の対話では、米国側が冒頭で強く不満を露わにしたのだそうです。
 

米、サイバー攻撃牽制 米中戦略対話 北の核保有認めず (7/11 産経)
 
【ワシントン=小雲規生、柿内公輔】米中が外交・経済問題について話し合う第5回米中戦略・経済対話が10日、ワシントンで始まった。
 開会セッションに出席した
バイデン米副大統領は冒頭のスピーチで中国のサイバー攻撃について「中止されなければならない」と話し、中国を牽制
(けんせい)。また北朝鮮の核開発問題については「米中はどちらも北朝鮮を核保有国として認めない」と述べ、両国の共同歩調を強調した。
 続いてスピーチした中国の
汪洋副首相は6月にオバマ米大統領と中国の習近平国家主席が協調関係の構築で合意したことを踏まえ、「対話は対決よりも良いことだ」と話した。また「われわれの仕事は具体的な成果を出すことだ」とし、今回の対話の成功に意欲を示した。ただ、異なる意見に耳を傾けて理解を示すことの重要性にも力点を置くなど、中国の主張を堅持する立場
ものぞかせた。
 これに対して
ケリー米国務長官は「われわれが集まっているのは対話のためだけでなく、対話から成果を生み出すための提案を引き出すためだ」と述べ、具体的な成果にこだわる姿勢
を示した。
 ルー米財務長官は気候変動やエネルギー、食糧問題、サイバー防衛問題などについて「米中が協力して取り組むことは、われわれと世界全体の未来にとって決定的な重要性を持つ」と話した。
<後略>
 


 米中首脳会談の内容については、当初の報道からは尖閣諸島に関する近況について、習近平は米国を中立の立場に追いやろうとしていて、米国もクリントン前長官の様に日米同盟の対象だとの明確な態度が報道されず、中国ペースで進んでいる様に聞こえていました。
 しかし、サイバーテロ攻撃を主題としていたオバマ大統領ですが、実はきちんと日米同盟を重視していることを伝えていたことが後に判明しました。
 
オバマ氏は、習近平に日米同盟の強さを説明し牽制していた - 遊爺雑記帳

 余談になりますが、米中首脳会談の実態の情報がありました。
 習近平は、オバマ大統領の眼を見て話すのではなく、スタッフが用意する紙を観ながら中国語で読み上げるだけだったのだとか。
 どかの国の頭の中がカンラカンの首相が中国で似たようなことをして、国内での信頼を失っていましたが。
 米中会談の真相を青山繁晴氏がラジオで語っていました。
 Watch 青山繁晴 サイバー戦争 米中首脳会談の真相 6.26

 今回の対話は終わりましたが、米国側が首脳会談の時から重視していた、中国によるサイバー攻撃中止については、結局平行線のままになり、米国側は強い不満を表明しています。
 

米中戦略対話、投資協定の全分野交渉開始で合意  :日本経済新聞

 【ワシントン=島田学】米中両国が経済や安全保障上の懸案を話し合う第5回米中戦略・経済対話が11日、閉幕した。自由で公正な投資環境を保障するための投資協定締結交渉では、全分野を対象に交渉を進めることで初めて合意した。近く本格交渉入りする。安全保障分野の焦点だったサイバー問題の協議は平行線をたどり、協議の継続を確認するのにとどまった
<中略>

 中国側は習近平政権の発足後、初の戦略・経済対話で「新しいタイプの大国関係」を掲げ、今後の米中協調のあり方を模索した。率直な協議の結果、多くのテーマで米中間の対立も顕在化
した。
 
サイバー問題は戦略・経済対話の安全保障分野の焦点だったが、双方の立場の違いが明確になっただけで歩み寄りはなかった
。国際的な規範となるルール作りに向けた協議を続けるのを確認するのが精いっぱいだった。両国は年内にも事務レベルの協議を再び開く。
 バーンズ米国務副長官は閉幕後の記者会見で、
米企業へのサイバー攻撃に中国政府が関与していると示唆して「容認できない」と強い口調で批判
した。楊潔篪国務委員(外交担当、副首相級)も、米当局による中国へのサイバー攻撃が暴露されたことを踏まえ「中国も被害者だ」と反論した。
 バーンズ氏は米当局の情報監視活動を暴露した米中央情報局(CIA)の元職員、
スノーデン容疑者の香港出境についても「(中国が主張する)新しい形の協力に反するものだ」と中国側に不満を表明
した。
 今回の戦略・経済対話には米中の閣僚級がそれぞれ約15人が参加。共同議長を務めるケリー米国務長官は、一時重体となり療養中のテレサ夫人に付き添うため、10日のみの参加だった。

 中国のサイバー攻撃は、民間企業にも及んでいることはご承知の通りで、米国企業の脅威となっています。
 サイバー攻撃を完全に防ぐことは不可能ですから、米国としても逆に攻撃をし、攻撃が最大の防御とせざるをえなくなっているのです。
 中国が、スノーデン氏が明かした米国の情報監視により、中国も被害者と言っていますが、情報監視と、ハッキングして情報を盗んだり、システムダウンの攻撃をしたりするのでは、格段の違いがあります。
 後者は、ミサイル攻撃で市街地を破壊する以上に、社会に打撃を与え麻痺させることが出来るのです。
 米ソの冷戦時代に、ミサイル準備競争が始まりましたが、なんとか相互に攻撃することなくおさまってきています。
 しかし、中国のサイバー攻撃は、始まっているのです。しかも、米中首脳会談で、あれだけ時間をかけて(内容は習近平による官僚の作文の長時間にわたる朗読)話し合ったなかの最重要項目であったのに、中国はなんの反応も行動に移さず、いまだにサイバー攻撃を続けているのです。
 米国は、怒り心頭に達しているようです。

 

 # 冒頭の画像は、「米中戦略・経済対話」の中国の楊潔篪国務委員とバーンズ米国務副長官






 春を待つモチツツジ


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