US2水陸両用航空機(飛行艇)のインドへの輸出の話がありました。
そうりゅう型潜水艦のオーストラリアへの輸出は、技術の流出が懸念され反対論が強かったなかを、安倍首相とアボット首相の親交が深まる中で、安倍首相の決断で進められましたが、政権交代を経て、日仏独の競合となり、豪での生産を認めた仏が商談を成立させました。
息子が、中国政府のアドバイザーとして活躍していた中国共産党党員の娘と結婚していると言う、親中のターンブル首相となった中で、懸念された親中政権の誕生が実現したわけで、結果としては、むしろ安堵する声が多いものでした。
ただ、インドネシアでの高速鉄道受注も中国に逆転受注を許すなど、国家レベルでの商談という視点では、商談に敗れることが続いています。
そうりゅう型潜水艦と並ぶ、優れた性能を持つUS2水陸両用航空機(飛行艇)の商談。これまでの失敗から学び、是非成立させていただきたいものです。
新明和工業、インドに水陸両用艇の工場設立を検討 | インド進出支援ポータル
中国は、独自開発の世界最大の水陸両用機「AG600」を公開しました。
中国、世界最大の水陸両用機「AG600」を公開 News i - TBSの動画ニュースサイト
東シナ海、南シナ海、インド洋への覇権拡大を進める中国。護りの抑止力強化を必要とするインドやASEAN諸国には、US2水陸両用航空機(飛行艇)は、抑止力としても、自国の海域の救難力強化としても、求められるものです。
記事で指摘される様に、インドでの商談を成立させ、更に広く各国で採用されるようになり、地域の安全に貢献し、友好関係が深まることに期待します。
# 冒頭の画像は、US2水陸両用飛行艇
この花の名前は、フッキソウ
↓よろしかったら、お願いします。
そうりゅう型潜水艦のオーストラリアへの輸出は、技術の流出が懸念され反対論が強かったなかを、安倍首相とアボット首相の親交が深まる中で、安倍首相の決断で進められましたが、政権交代を経て、日仏独の競合となり、豪での生産を認めた仏が商談を成立させました。
息子が、中国政府のアドバイザーとして活躍していた中国共産党党員の娘と結婚していると言う、親中のターンブル首相となった中で、懸念された親中政権の誕生が実現したわけで、結果としては、むしろ安堵する声が多いものでした。
ただ、インドネシアでの高速鉄道受注も中国に逆転受注を許すなど、国家レベルでの商談という視点では、商談に敗れることが続いています。
そうりゅう型潜水艦と並ぶ、優れた性能を持つUS2水陸両用航空機(飛行艇)の商談。これまでの失敗から学び、是非成立させていただきたいものです。
新明和工業、インドに水陸両用艇の工場設立を検討 | インド進出支援ポータル
インドへの「飛行艇」輸出を急げ ヴァンダービルト大学名誉教授 ジェームス・E・アワー (7/27 産経 【正論】)
日本は1945~52年に防衛装備の国内製造を禁じられ、その後も関連法や政策面で制約を受けてきた。このため、自衛隊向けの先端装備の大半は海外、特に日本の国防上のパートナーである米国から軍事システムを購入し、ライセンス生産で調達することになったのは十分に理解できる。
しかし、日本独自による(防衛装備の開発と生産の)取り組みは、全く無意味だったわけではない。世界水準の高品質を誇る日本の防衛システムの事例としては、海上自衛隊の「そうりゅう」型通常動力潜水艦と、US2水陸両用航空機(飛行艇)システムの2つが挙げられる。
<中略>
≪日本政府の主体的関与が必要≫
US2水陸両用航空機(飛行艇)システムの(主用途である)捜索・救難行動は、軍事的というよりも、きわめて人道的であることから、US2を売ることは、政治的に慎重な対応を求められる問題とはならない。しかし、このシステムは海上自衛隊のみが使用し、波高3メートルの外洋で機体を離着水させる高度な操縦技術や、それを実現させるための訓練、保守技術が要求される。
US2を外国に販売するには2014年の武器輸出政策の変更を受けて公表された「防衛装備移転3原則の運用指針」という、厳格でありながらも曖昧さを含んだ政府ガイドラインに従わなければならない。特に日本政府は、防衛関連輸出の実施に関する法令の制定に向け、主管官庁と、その官庁の責任を明確にしなければならない。
米国など諸外国では、多数の政府職員が武器システム販売を監督しているが、日本には現在、防衛システム販売の経験が豊富な専門家がほとんどおらず、日本企業は不利な立場に置かれている。
日本政府は、新幹線と原発システムのインドへの販売を自ら主導し、日本企業が海外の政府や企業に直接売らせることはしなかった。こうした形での政府の関与は、高価で高性能な防衛システムを販売する際は特に必要だ。
だからこそ、US2の運用者である日本政府が主体となって、政府間取引によるシステムの輸出を進めなければならない。
≪一刻の無駄も許されない≫
US2の輸出は、海上での捜索・救難任務という公共性の強い用途を考慮すれば、新幹線や原発システムと同様、インフラ輸出と位置づけることもできる。
中国は現在、自前の飛行艇システムを開発している。もし、日本が販売を実現させたいのなら、日本の関連省庁は、US2のインド政府への輸出を日本の国益がかかったプロジェクトと見なして、迅速かつ果断に行動しなくてはならない。一刻の無駄も許されない。中国製の飛行艇が南シナ海やインド洋で作戦行動を開始してからでは遅すぎるのだ。
US2は、安倍政権が掲げる「積極的平和主義」の外交政策をさらに深化させる有効な手段となり得る。政府は、捜索・救難を主任務とするUS2をインドだけでなく東南アジア諸国連合(ASEAN)の国々に輸出するのを支援することも検討できる。この政策は、これらの国々との友好関係の強化と、地域の安定に寄与するであろう。
豪州への潜水艦システム販売が失敗したのは残念だったが、その教訓を生かして、インドや他の国々への飛行艇システムの販売の機会を日本政府がつかむことさえできれば、成功は目前に待っているのだ。
日本は1945~52年に防衛装備の国内製造を禁じられ、その後も関連法や政策面で制約を受けてきた。このため、自衛隊向けの先端装備の大半は海外、特に日本の国防上のパートナーである米国から軍事システムを購入し、ライセンス生産で調達することになったのは十分に理解できる。
しかし、日本独自による(防衛装備の開発と生産の)取り組みは、全く無意味だったわけではない。世界水準の高品質を誇る日本の防衛システムの事例としては、海上自衛隊の「そうりゅう」型通常動力潜水艦と、US2水陸両用航空機(飛行艇)システムの2つが挙げられる。
<中略>
≪日本政府の主体的関与が必要≫
US2水陸両用航空機(飛行艇)システムの(主用途である)捜索・救難行動は、軍事的というよりも、きわめて人道的であることから、US2を売ることは、政治的に慎重な対応を求められる問題とはならない。しかし、このシステムは海上自衛隊のみが使用し、波高3メートルの外洋で機体を離着水させる高度な操縦技術や、それを実現させるための訓練、保守技術が要求される。
US2を外国に販売するには2014年の武器輸出政策の変更を受けて公表された「防衛装備移転3原則の運用指針」という、厳格でありながらも曖昧さを含んだ政府ガイドラインに従わなければならない。特に日本政府は、防衛関連輸出の実施に関する法令の制定に向け、主管官庁と、その官庁の責任を明確にしなければならない。
米国など諸外国では、多数の政府職員が武器システム販売を監督しているが、日本には現在、防衛システム販売の経験が豊富な専門家がほとんどおらず、日本企業は不利な立場に置かれている。
日本政府は、新幹線と原発システムのインドへの販売を自ら主導し、日本企業が海外の政府や企業に直接売らせることはしなかった。こうした形での政府の関与は、高価で高性能な防衛システムを販売する際は特に必要だ。
だからこそ、US2の運用者である日本政府が主体となって、政府間取引によるシステムの輸出を進めなければならない。
≪一刻の無駄も許されない≫
US2の輸出は、海上での捜索・救難任務という公共性の強い用途を考慮すれば、新幹線や原発システムと同様、インフラ輸出と位置づけることもできる。
中国は現在、自前の飛行艇システムを開発している。もし、日本が販売を実現させたいのなら、日本の関連省庁は、US2のインド政府への輸出を日本の国益がかかったプロジェクトと見なして、迅速かつ果断に行動しなくてはならない。一刻の無駄も許されない。中国製の飛行艇が南シナ海やインド洋で作戦行動を開始してからでは遅すぎるのだ。
US2は、安倍政権が掲げる「積極的平和主義」の外交政策をさらに深化させる有効な手段となり得る。政府は、捜索・救難を主任務とするUS2をインドだけでなく東南アジア諸国連合(ASEAN)の国々に輸出するのを支援することも検討できる。この政策は、これらの国々との友好関係の強化と、地域の安定に寄与するであろう。
豪州への潜水艦システム販売が失敗したのは残念だったが、その教訓を生かして、インドや他の国々への飛行艇システムの販売の機会を日本政府がつかむことさえできれば、成功は目前に待っているのだ。
中国は、独自開発の世界最大の水陸両用機「AG600」を公開しました。
中国、世界最大の水陸両用機「AG600」を公開 News i - TBSの動画ニュースサイト
東シナ海、南シナ海、インド洋への覇権拡大を進める中国。護りの抑止力強化を必要とするインドやASEAN諸国には、US2水陸両用航空機(飛行艇)は、抑止力としても、自国の海域の救難力強化としても、求められるものです。
記事で指摘される様に、インドでの商談を成立させ、更に広く各国で採用されるようになり、地域の安全に貢献し、友好関係が深まることに期待します。
# 冒頭の画像は、US2水陸両用飛行艇
この花の名前は、フッキソウ
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