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バイデン氏とモディ首相は22日、ホワイトハウスで首脳会談を実施。
記者会見で、「世界規模の包括的戦略パートナーシップの新たな一章」と、会談の意義を表現したと、産経・ワシントンのワシントンの渡辺浩生氏。
中国の人口を抜き、世界一の人口国となったインドと米国とを合わせた人口は17億人となる、世界の 2大民主国家。
対外関係、内包する国内課題やその対処に違いがある。だが、中国が強める覇権主義的な行動に共同の対処を迫られた地政学上の要請が、違いを乗り越え、かつてない結束を両国にもたらしつつあると、産経ワシントン・渡辺氏。
対中国境紛争を抱えるインドは、中国の背後にあるロシアから兵器供給を受けてきたのは衆知のこと。
また、ロシアのウクライナ侵略への非難を控え、対露制裁に加わらず露産エネルギーの輸入を増やすことには西側から批判があると、渡辺氏。
しかし、ウクライナ戦争の長期化はインドにロシア製兵器の依存脱却を迫る。バイデン政権はインドへの戦闘機向けエンジンの共同生産や偵察用無人機の売却を決めた。いずれも、中国との領土紛争を抱えるインドにとり、不可欠な軍事技術近代化に寄与すると、渡辺氏。
「クアッド」を深化させ「自由で開かれ、安定かつ繁栄したインド太平洋」(バイデン氏)という目標に近づく一歩だとも。
バイデン氏は、記者会見で民主主義や普遍的人権の重要性を強調する一方で「われわれそれぞれが課題に直面している」と述べることで、インドの国内事情に理解を示したのだそうです。
米国際政治学者、ウォルター・ラッセル・ミード氏は本紙に、グローバルサウス、とりわけその指導者のインドに「より創造的なアプローチが迫られている」と指摘。
バイデン氏は今回、価値観を説くよりも、戦略的利害の共有を優先させた「現実主義的外交」を試みたと、渡辺氏。
焦点のウクライナ問題でバイデン氏は「ロシアの残忍な戦争が起こした悲劇」の終結に協力を訴え、モディ氏は外交的解決を前提に「できる限り貢献する用意がある」と強調。
ウクライナでのロシアの侵略の和平に、新たな米印関係が貢献できる糸口がつかめたのか。
グローバルサウスの自由主義大国インドと、世界の自由主義国の雄・米国との関係の進化が深まるのか。
今後の展開が期待されますね。
インドが米無人機を調達 防衛協力強化で合意 米印首脳会談 - 産経ニュース
# 冒頭の画像は、記者会見したモディ首相とバイデン大統領
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ハネセンナの葉
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記者会見で、「世界規模の包括的戦略パートナーシップの新たな一章」と、会談の意義を表現したと、産経・ワシントンのワシントンの渡辺浩生氏。
中国にらみ米印結束 バイデン氏、戦略的利害を優先 - 産経ニュース 2023/6/23
【ワシントン 渡辺浩生】「世界規模の包括的戦略パートナーシップの新たな一章」。バイデン氏とモディ首相は22日、ホワイトハウスでの記者会見で、防衛や環境、宇宙科学など幅広い分野で合意した首脳会談の意義をこう表現した。
合わせた人口は17億人と世界の2大民主国家の米印は対外関係、内包する国内課題やその対処に違いがある。だが、中国が強める覇権主義的な行動に共同の対処を迫られた地政学上の要請が、違いを乗り越え、かつてない結束を両国にもたらしつつある。
非同盟を標榜(ひょうぼう)してきたインドはロシアから兵器供給を受けてきた。ウクライナ侵略への非難を控え、対露制裁に加わらず露産エネルギーの輸入を増やすことには西側から批判がある。
しかし、ウクライナ戦争の長期化はインドにロシア製兵器の依存脱却を迫る。バイデン政権はインドへの戦闘機向けエンジンの共同生産や偵察用無人機の売却を決めた。いずれも、中国との領土紛争を抱えるインドにとり、不可欠な軍事技術近代化に寄与する。
中国と競うAI(人工知能)や半導体開発、戦略物資の供給網構築でも連携を強化する。いずれも、4カ国の枠組み「クアッド」を深化させ「自由で開かれ、安定かつ繁栄したインド太平洋」(バイデン氏)という目標に近づく一歩だ。
一方、モディ首相に対しては、ヒンズー至上主義を広めることで宗教的少数派への差別を助長し、メディア規制も強めているとの国際的な指摘が絶えない。一部の民主党議員は人権問題を質(ただ)すようバイデン氏に書簡で申し入れもした。
バイデン氏はしかし、記者会見で民主主義や普遍的人権の重要性を強調する一方で「われわれそれぞれが課題に直面している」と述べることで、インドの国内事情に理解を示した。
これには「民主主義と専制主義の戦い」という従来の外交理念との矛盾を突く論調があるのは事実だ。だが、米国際政治学者、ウォルター・ラッセル・ミード氏は本紙に、グローバルサウス(南半球を中心とする新興・途上国)、とりわけその指導者のインドに「より創造的なアプローチが迫られている」と指摘する。
バイデン氏は今回、価値観を説くよりも、戦略的利害の共有を優先させた「現実主義的外交」を試みた。
焦点のウクライナ問題でバイデン氏は「ロシアの残忍な戦争が起こした悲劇」の終結に協力を訴え、モディ氏は外交的解決を前提に「できる限り貢献する用意がある」と強調した。温度差があるのは事実だが、ゼレンスキー大統領が提唱する露軍の占領地撤退を含む和平提案に、モディ氏の支持や関与を引き出せるかは、新たな米印関係の実効性を占う試金石となろう。
【ワシントン 渡辺浩生】「世界規模の包括的戦略パートナーシップの新たな一章」。バイデン氏とモディ首相は22日、ホワイトハウスでの記者会見で、防衛や環境、宇宙科学など幅広い分野で合意した首脳会談の意義をこう表現した。
合わせた人口は17億人と世界の2大民主国家の米印は対外関係、内包する国内課題やその対処に違いがある。だが、中国が強める覇権主義的な行動に共同の対処を迫られた地政学上の要請が、違いを乗り越え、かつてない結束を両国にもたらしつつある。
非同盟を標榜(ひょうぼう)してきたインドはロシアから兵器供給を受けてきた。ウクライナ侵略への非難を控え、対露制裁に加わらず露産エネルギーの輸入を増やすことには西側から批判がある。
しかし、ウクライナ戦争の長期化はインドにロシア製兵器の依存脱却を迫る。バイデン政権はインドへの戦闘機向けエンジンの共同生産や偵察用無人機の売却を決めた。いずれも、中国との領土紛争を抱えるインドにとり、不可欠な軍事技術近代化に寄与する。
中国と競うAI(人工知能)や半導体開発、戦略物資の供給網構築でも連携を強化する。いずれも、4カ国の枠組み「クアッド」を深化させ「自由で開かれ、安定かつ繁栄したインド太平洋」(バイデン氏)という目標に近づく一歩だ。
一方、モディ首相に対しては、ヒンズー至上主義を広めることで宗教的少数派への差別を助長し、メディア規制も強めているとの国際的な指摘が絶えない。一部の民主党議員は人権問題を質(ただ)すようバイデン氏に書簡で申し入れもした。
バイデン氏はしかし、記者会見で民主主義や普遍的人権の重要性を強調する一方で「われわれそれぞれが課題に直面している」と述べることで、インドの国内事情に理解を示した。
これには「民主主義と専制主義の戦い」という従来の外交理念との矛盾を突く論調があるのは事実だ。だが、米国際政治学者、ウォルター・ラッセル・ミード氏は本紙に、グローバルサウス(南半球を中心とする新興・途上国)、とりわけその指導者のインドに「より創造的なアプローチが迫られている」と指摘する。
バイデン氏は今回、価値観を説くよりも、戦略的利害の共有を優先させた「現実主義的外交」を試みた。
焦点のウクライナ問題でバイデン氏は「ロシアの残忍な戦争が起こした悲劇」の終結に協力を訴え、モディ氏は外交的解決を前提に「できる限り貢献する用意がある」と強調した。温度差があるのは事実だが、ゼレンスキー大統領が提唱する露軍の占領地撤退を含む和平提案に、モディ氏の支持や関与を引き出せるかは、新たな米印関係の実効性を占う試金石となろう。
中国の人口を抜き、世界一の人口国となったインドと米国とを合わせた人口は17億人となる、世界の 2大民主国家。
対外関係、内包する国内課題やその対処に違いがある。だが、中国が強める覇権主義的な行動に共同の対処を迫られた地政学上の要請が、違いを乗り越え、かつてない結束を両国にもたらしつつあると、産経ワシントン・渡辺氏。
対中国境紛争を抱えるインドは、中国の背後にあるロシアから兵器供給を受けてきたのは衆知のこと。
また、ロシアのウクライナ侵略への非難を控え、対露制裁に加わらず露産エネルギーの輸入を増やすことには西側から批判があると、渡辺氏。
しかし、ウクライナ戦争の長期化はインドにロシア製兵器の依存脱却を迫る。バイデン政権はインドへの戦闘機向けエンジンの共同生産や偵察用無人機の売却を決めた。いずれも、中国との領土紛争を抱えるインドにとり、不可欠な軍事技術近代化に寄与すると、渡辺氏。
「クアッド」を深化させ「自由で開かれ、安定かつ繁栄したインド太平洋」(バイデン氏)という目標に近づく一歩だとも。
バイデン氏は、記者会見で民主主義や普遍的人権の重要性を強調する一方で「われわれそれぞれが課題に直面している」と述べることで、インドの国内事情に理解を示したのだそうです。
米国際政治学者、ウォルター・ラッセル・ミード氏は本紙に、グローバルサウス、とりわけその指導者のインドに「より創造的なアプローチが迫られている」と指摘。
バイデン氏は今回、価値観を説くよりも、戦略的利害の共有を優先させた「現実主義的外交」を試みたと、渡辺氏。
焦点のウクライナ問題でバイデン氏は「ロシアの残忍な戦争が起こした悲劇」の終結に協力を訴え、モディ氏は外交的解決を前提に「できる限り貢献する用意がある」と強調。
ウクライナでのロシアの侵略の和平に、新たな米印関係が貢献できる糸口がつかめたのか。
グローバルサウスの自由主義大国インドと、世界の自由主義国の雄・米国との関係の進化が深まるのか。
今後の展開が期待されますね。
インドが米無人機を調達 防衛協力強化で合意 米印首脳会談 - 産経ニュース
# 冒頭の画像は、記者会見したモディ首相とバイデン大統領
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ハネセンナの葉
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