遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

日豪2+2 今や「準同盟国」レベル

2017-04-24 23:45:58 | EEZ 全般
 日豪2+2が、20日開催されました。2007年、第1次安倍内閣時の「安保協力に関する共同宣言」以来、連携を強化してきた。2+2は7回目になるのだそうで、米国を基軸に、日米・米豪同盟で繋がる関係は、豪側で、親中政権が誕生する時がありますが、「準同盟国」の関係として定着していますね。
 そして、今のターンブル政権は諸兄がご承知の様に、親中政権の周期。ターンブル首相とトランプ米大統領が 1月の電話会談で、移民問題を巡って険悪になったのでした。
 それでも今回の会合では、北朝鮮の核・ミサイル開発を強く非難し、北朝鮮に自制を促すよう、中国に求めていくことでも一致し、日米豪の歩調同期が採れたのでした。
 長期安定政権の、安倍外交なればこその成果といえますね。
 

日豪2プラス2 対北でも「準同盟国」と連携を (4/24 読売 社説)

 この10年間、日本と豪州は安全保障協力を着実に深めてきた
。この重要な関係をアジアの平和構築に活用したい。
 日豪両政府が、東京で外務・防衛閣僚協議(2プラス2)を開いた。
 
北朝鮮の核・ミサイル開発を強く非難し、独自制裁の検討を含む圧力の強化で合意した。北朝鮮に自制を促すよう、中国に求めていくことでも一致
している。
 ビショップ豪外相は、北朝鮮について「不法、不正で、非常に好戦的な姿勢だ」と批判した。
 
重要なのは、北朝鮮への軍事的な圧力を強めつつ、中国に北朝鮮への影響力行使を迫る米国を日豪両国が後押しすること
だ。
 
中国の習近平政権とのパイプを有するターンブル豪首相には、中国への働きかけや北朝鮮包囲網の構築で役割を果たしてほしい。
 中国に関して日豪共同声明は、南・東シナ海での海洋進出を念頭に、「あらゆる一方的な行動への反対」を明記した。南シナ海の「非軍事化」も要求した。まずは中国の人工島の軍事拠点化に歯止めをかけることが急務
だ。
 
日豪両国は2007年、第1次安倍内閣時の「安保協力に関する共同宣言」以来、連携を強化してきた。2プラス2も7回目で、今や「準同盟国」レベル
にある。
 共同声明は、日米・米豪同盟について、「地域の安定と繁栄の礎」と位置付け、「永続的な重要性」を強調している。
 日豪双方の同盟国である米国を基軸に、価値観を共有する日豪が重層的な協力関係を拡充することは様々な相乗効果を生もう。
 気がかりなのは、
ターンブル氏とトランプ米大統領が1月の電話会談で、移民問題を巡って険悪
になったとされることだ。
 ペンス米副大統領の22日からの豪州訪問を機に、
米豪関係をきちんと修復
させねばならない。
 日米豪3か国の協力は将来的に更なる発展の可能性がある。インドや韓国、東南アジア各国を加えた共同訓練や安保対話の実現を積極的に探ることが大切だ。
 日豪は、新たな物品役務相互提供協定(ACSA)の締結に続き、訪問部隊地位協定の年内署名を目指している。共同訓練や災害救援で自衛隊、豪軍が相手国に派遣された際の活動を円滑化する。
 2プラス2では、航空自衛隊と豪空軍の戦闘機による初の共同訓練を来年、日本で行う方向で調整することも確認した。自衛隊と豪州軍が多様な実動訓練を重ね、信頼関係をより強固にしたい。


 親中のターンブル政権にも関わらず、今回の「2+2」の共同声明で、中国の南・東シナ海での海洋進出を念頭に、「あらゆる一方的な行動への反対」を明記し、南シナ海の「非軍事化」も要求したことは、中国の力による現状変更へのけん制として意義が小さくないものですね。

 余談ですが、トランプ大統領が安倍首相と頻繁に電話会議する親密な関係を構築したのは、G7では、メルケル首相についで古株となった安倍首相に、習近平やプーチンとの接し方の相談が出来るからなのだとか。習近平については、不意打ちをかけると、反応出来ないとの秘策を安倍首相が伝えたとか伝えてないとか。(安倍首相が初対面の会合時に、擦り寄って声を懸けたら、暫く反応に戸惑って立ち往生したエピソードを伝えたとか。)
 トランプ大統領が、首脳会談の晩餐会の時に、シリア空軍基地攻撃の話をして、習近平は暫く絶句した後、攻撃に賛同した奇襲作戦は、安倍首相のアドバイスが活かされたのだとか...?機先を制された習近平は、国連の安保理での制裁協議に、ロシアが反対したのに対し、欠席で反対しなかったし、トランプ大統領が褒め殺し戦術で煽っている様に、北への説得に動いている気配がありますね。

 但し、習近平の説得効果は未だ見られません。
 
正恩氏と交渉決裂の習氏…説得失敗の裏で画策する「国防動員法発令」の危険性 河添恵子氏リポート - ZAKZAK

 軍事行動を除くあらゆる手段での北への圧力に重点を置くとされている現状、中国の石油供給制裁を盾にする説得を米国は仕掛けていて、日豪も米国の中国に対するけん制の支援を後押しすることに合意。繰り返しますが、親中のターンブル政権から同意を得た効果は、日米豪の対中姿勢の足並みがそろったことになり、効果は少なくないですね。

 他方、経済では、TPPに先行してEPA契約を結んでいる日豪。トランプ政権のTPP離脱に対して、「TPP11」の締結に向けて、始動もしています。
 
ペンス副大統領 TPPは過去のもの - 遊爺雑記帳

 日豪の「準同盟国」関係が、東アジアの平和と繁栄に貢献することを、期待します。


 # 冒頭の画像は、会談に先立ち、握手をする(右から)稲田朋美防衛相、岸田文雄外相、豪州のビショップ外相、ペイン国防相。




  この花の名前は、シラヤマギク


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