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昨日は安倍政権の評価についての、ザ・タイムの東京支局長へのインタビューをとりあげました。海外の方々の日本に関する見解が続きますが、今日は、国防総省相対評価室のほか、世界各国の政府や軍でアドバイザーを務める戦略家・エドワード・ルトワック氏への、日本の対中・韓政策についてのインタビュー記事です。
中国の政治システムは、日本への敵意を必要としているので、尖閣を巡る緊張を和らげることはできない。韓国は、中国を文化面で深く尊敬し、日本を憎んでいるので、韓国の日本に対する態度は、日本が何をしようが関係ない。というものです。
中国や韓国が「歴史認識」を掲げて反日プロパガンダを展開する根底には、両国の建国の正統性の薄弱さゆえに、国民の眼を幻惑させるために必要で欠かせないからだと、遊爺は考えるに至っていることは、最近繰り返し述べさせていただいていることです。
日本と闘った国民党との国共内戦で勝つことで政権を横取りした共産党による独裁政権の中国。日本の敗戦で棚ボタで戦うことなく独立が転がり込んできた南朝鮮(韓国)は、国民に政権の誕生の正統性を説明することに、反日を使った作り話をするしかないのですね。
エドワード・ルトワック氏は、更に踏み込んで、海軍は米国を敵として必要としている。効力をなくした共産主義に代わる新しいイデオロギーを必要としていると述べておられます。
国民から政府=共産党の正統性が問われているのですね。
そこで、習近平は、「中国の夢」を提唱し、富国強兵を進め、中華思想に基づく世界制覇を国民に訴えることで、基盤の弱い政権維持を目指そうとしていますね。
そして、力で覇権拡大を進めようとしている中国に対しては、国家の主権は護ると言う姿勢を毅然として示さないと、圧力を強めてくると。
そして、中国の脅威に曝されている国々と連携を深め、集団で対峙することを勧められています。
韓国については、何をやっても無駄なので放置するしかないとのご見解の様です。
日本国内では、多くの方々が唱えられている方向と、概ね同じものですね。
これが、米国ではどの程度共有されているかが問題なのです。国防総省相対評価室のほか、世界各国の政府や軍でアドバイザーを務める戦略家とのことですから、是非このお考えを、米国はじめ世界に説いていただきたい。
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この花の名前は、サワギキョウ 撮影場所;六甲高山植物園 (2013年 9月 撮影)
↓よろしかったら、お願いします。
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中国の政治システムは、日本への敵意を必要としているので、尖閣を巡る緊張を和らげることはできない。韓国は、中国を文化面で深く尊敬し、日本を憎んでいるので、韓国の日本に対する態度は、日本が何をしようが関係ない。というものです。
語る 日本への提言 [1] 米戦略国際問題研究所(CSlS)上級アドバイザー エドワード・ルトワック氏 (3/14 読売朝刊)
中国抑止へ近隣国と連携
中国の軍事的な台頭や韓国の反日姿勢により、日本を取り巻く外交・安全保障環境は不透明さを増している。日本はどう対応していくべきか、同盟国である米国の外交や軍事の専門家に聞いた。
世界各国の首脳に安全保障政策などの助言をしている米国の戦略家エドワード・ルトワック氏は、大国となった中国は内向きの論理で敵を作り出し、自滅の道をたどっていると指摘する。
中国の指導者は、内部からのプレッシャーにさらされています。人民は共産党支配に対する数世代にわたる非常に大きな怒りを抱いており、人民解放軍は反日だけでは満足せず、特に空母を欲しがる海軍は米国を敵として必要としています。さらに、効力をなくした共産主義に代わる新しいイデオロギーが必要です。
習近平国家主席は「中国の夢」を提唱しています。その最も重要な政治的要素は、中国の力を世界中で行使するという民族意識です。こうした大国としての中国の振る舞いは、外部から大きな反発を生んでいますが、中国指導部は、内部のプレッシャーに伴う内向き姿勢のため、外からのメッセージを受け止めることができないのです。その結果、かつては中国に近かったミャンマーは、今や中国と離れました。フィリピンや日本、インドなどで似たような反発が起きています。
尖閣渡しても「琉球欲しい」と言う
日中関係は、尖閣諸島を巡る中国の威圧的な姿勢により、首脳会談が開けない状態が続いている。
中国の政治システムは、日本への敵意を必要としています。それは酸素のようなものです。もし日本がお土産のように尖閣諸島を差し出しても、中国は即座に沖縄について話し始め、「実は、尖閣が欲しかったのではなく、琉球が欲しいのです」と言うでしょう。
尖閣を巡る緊張を和らげることはできません。日本にできることは、抑止力を強めることです。尖閣諸島に20人でも守備隊を配置すれば、尖閣をあきらめないと示すことになります。これは攻撃的ではありません。平和を求めるならば、積極的に戦争を避けなければなりません。中国人は(相手を降伏させるために)謀略をめぐらす戦国時代の考え方が染みついており、もし日本が戦う姿勢を示さなければ、彼らはますます圧力を強めるでしょう。
日本が抑止力強化と同時にやるべきことは、フィリピン、ベトナム、インドなど、中国の脅威に同じく直面している国々を支援し、軍事面を含めた連携を深めていくことです。これは最も効果的です。中国は日本だけでなく、日本からインドまでの一つの同盟と対峙することになるからです。日露の長期的な協力も、対中けん制になると見ています。
韓国は日本の戦略に組み込めない
隣国の韓国は、日本と協力するよりは、中国と一緒になって歴史認識問題などで日本を批判している。
日本は韓国を自らの戦略の中に組み込むことはできないと思います。韓国は、中国を文化面で深く尊敬し、中国は好意的だと常に考えています。一方、日本には憎しみを抱いているのです。
朴槿恵大統領が昨年6月、中国の習主席に対して、伊藤博文を暗殺した安重根の記念碑を中国・ハルビンに建てることを提案したのも、感情や非理性的な憎しみからきたものです。世界的に見て極めて異例です。憎しみの原因は、韓国が日本の植民地支配と戦わなかったからでしょう。暗殺者を顕彰しようとする理由は、彼が日本と戦ったからです。
韓国の日本に対する態度は、日本が何をしようが関係ありません。いわゆる従軍慰安婦問題では、韓国の反応を期待して何かやっても、成果はないでしょう。日本の政策は、韓国以外の世界各国の反応をもとに検討されるべきです。
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エドワード・ルトワック
米国防長官に直結している国防総省相対評価室のほか、世界各国の政府や軍でアドバイザーを務める戦略家。著書に「自滅する中国」韓国は日本の戦略に組み込めないなど。71歳。
中国の夢
2012年11月、総書記に就任したばかりの習近平氏が他の共産党政治局常務委員と国家博物館の常設展「復興の道」を訪れた際、重要談話の中で使い、習政権のスローガンとなっている言葉。「中華民族の偉大な復興の実現」を意味する。
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中国抑止へ近隣国と連携
中国の軍事的な台頭や韓国の反日姿勢により、日本を取り巻く外交・安全保障環境は不透明さを増している。日本はどう対応していくべきか、同盟国である米国の外交や軍事の専門家に聞いた。
世界各国の首脳に安全保障政策などの助言をしている米国の戦略家エドワード・ルトワック氏は、大国となった中国は内向きの論理で敵を作り出し、自滅の道をたどっていると指摘する。
中国の指導者は、内部からのプレッシャーにさらされています。人民は共産党支配に対する数世代にわたる非常に大きな怒りを抱いており、人民解放軍は反日だけでは満足せず、特に空母を欲しがる海軍は米国を敵として必要としています。さらに、効力をなくした共産主義に代わる新しいイデオロギーが必要です。
習近平国家主席は「中国の夢」を提唱しています。その最も重要な政治的要素は、中国の力を世界中で行使するという民族意識です。こうした大国としての中国の振る舞いは、外部から大きな反発を生んでいますが、中国指導部は、内部のプレッシャーに伴う内向き姿勢のため、外からのメッセージを受け止めることができないのです。その結果、かつては中国に近かったミャンマーは、今や中国と離れました。フィリピンや日本、インドなどで似たような反発が起きています。
尖閣渡しても「琉球欲しい」と言う
日中関係は、尖閣諸島を巡る中国の威圧的な姿勢により、首脳会談が開けない状態が続いている。
中国の政治システムは、日本への敵意を必要としています。それは酸素のようなものです。もし日本がお土産のように尖閣諸島を差し出しても、中国は即座に沖縄について話し始め、「実は、尖閣が欲しかったのではなく、琉球が欲しいのです」と言うでしょう。
尖閣を巡る緊張を和らげることはできません。日本にできることは、抑止力を強めることです。尖閣諸島に20人でも守備隊を配置すれば、尖閣をあきらめないと示すことになります。これは攻撃的ではありません。平和を求めるならば、積極的に戦争を避けなければなりません。中国人は(相手を降伏させるために)謀略をめぐらす戦国時代の考え方が染みついており、もし日本が戦う姿勢を示さなければ、彼らはますます圧力を強めるでしょう。
日本が抑止力強化と同時にやるべきことは、フィリピン、ベトナム、インドなど、中国の脅威に同じく直面している国々を支援し、軍事面を含めた連携を深めていくことです。これは最も効果的です。中国は日本だけでなく、日本からインドまでの一つの同盟と対峙することになるからです。日露の長期的な協力も、対中けん制になると見ています。
韓国は日本の戦略に組み込めない
隣国の韓国は、日本と協力するよりは、中国と一緒になって歴史認識問題などで日本を批判している。
日本は韓国を自らの戦略の中に組み込むことはできないと思います。韓国は、中国を文化面で深く尊敬し、中国は好意的だと常に考えています。一方、日本には憎しみを抱いているのです。
朴槿恵大統領が昨年6月、中国の習主席に対して、伊藤博文を暗殺した安重根の記念碑を中国・ハルビンに建てることを提案したのも、感情や非理性的な憎しみからきたものです。世界的に見て極めて異例です。憎しみの原因は、韓国が日本の植民地支配と戦わなかったからでしょう。暗殺者を顕彰しようとする理由は、彼が日本と戦ったからです。
韓国の日本に対する態度は、日本が何をしようが関係ありません。いわゆる従軍慰安婦問題では、韓国の反応を期待して何かやっても、成果はないでしょう。日本の政策は、韓国以外の世界各国の反応をもとに検討されるべきです。
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エドワード・ルトワック
米国防長官に直結している国防総省相対評価室のほか、世界各国の政府や軍でアドバイザーを務める戦略家。著書に「自滅する中国」韓国は日本の戦略に組み込めないなど。71歳。
中国の夢
2012年11月、総書記に就任したばかりの習近平氏が他の共産党政治局常務委員と国家博物館の常設展「復興の道」を訪れた際、重要談話の中で使い、習政権のスローガンとなっている言葉。「中華民族の偉大な復興の実現」を意味する。
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中国や韓国が「歴史認識」を掲げて反日プロパガンダを展開する根底には、両国の建国の正統性の薄弱さゆえに、国民の眼を幻惑させるために必要で欠かせないからだと、遊爺は考えるに至っていることは、最近繰り返し述べさせていただいていることです。
日本と闘った国民党との国共内戦で勝つことで政権を横取りした共産党による独裁政権の中国。日本の敗戦で棚ボタで戦うことなく独立が転がり込んできた南朝鮮(韓国)は、国民に政権の誕生の正統性を説明することに、反日を使った作り話をするしかないのですね。
エドワード・ルトワック氏は、更に踏み込んで、海軍は米国を敵として必要としている。効力をなくした共産主義に代わる新しいイデオロギーを必要としていると述べておられます。
国民から政府=共産党の正統性が問われているのですね。
そこで、習近平は、「中国の夢」を提唱し、富国強兵を進め、中華思想に基づく世界制覇を国民に訴えることで、基盤の弱い政権維持を目指そうとしていますね。
そして、力で覇権拡大を進めようとしている中国に対しては、国家の主権は護ると言う姿勢を毅然として示さないと、圧力を強めてくると。
そして、中国の脅威に曝されている国々と連携を深め、集団で対峙することを勧められています。
韓国については、何をやっても無駄なので放置するしかないとのご見解の様です。
日本国内では、多くの方々が唱えられている方向と、概ね同じものですね。
これが、米国ではどの程度共有されているかが問題なのです。国防総省相対評価室のほか、世界各国の政府や軍でアドバイザーを務める戦略家とのことですから、是非このお考えを、米国はじめ世界に説いていただきたい。
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この花の名前は、サワギキョウ 撮影場所;六甲高山植物園 (2013年 9月 撮影)
↓よろしかったら、お願いします。
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