遊爺雑記帳

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自民総裁選「選択的夫婦別姓より、話すべきことあるはず」

2024-09-19 01:33:55 | my notice
 自民党総裁選を知日派の外国人はどう見ているのかー。フランスの主要紙フィガロの東京特派員、レギス・アルノー氏が産経新聞のインタビューに応じ、「日本にとって真に重要な問題が議論されていないことに驚く」と候補者討論に疑問を呈したのだそうです。
 自民党も以前は違った。2000年代、小泉純一郎首相(当時)は『自民党をぶっ壊す』と言い、公約の郵政改革を進めて国民の支持を集めたと!
 
自民総裁選「選択的夫婦別姓より、話すべきことあるはず」 仏紙東京特派員アルノー氏 - 産経ニュース 2024/ 9/18
 
 自民党総裁選を知日派の外国人はどう見ているのかーフランスの主要紙フィガロの東京特派員、レギス・アルノー氏が産経新聞のインタビューに応じ、「日本にとって真に重要な問題が議論されていないことに驚く」と候補者討論に疑問を呈した

――総裁選をどうみる

「いまの日本が直面する重要問題が全く討議されていないと感じる人口減少に伴い、移民受け入れはどうするのか。秋になっても連日、気温が30度を超える異常気象が続き、エネルギー計画も喫緊の課題となっている。国民はスーパーで主食のコメが買えずにいるというのに、どうしたことか」

候補者討論では『選択的夫婦別姓』が議題になったしかし、誰も戸籍制度をなくすとは言わない小手先の改革なら、ほかに話すことがあるだろう。衣料品店『ユニクロ』を展開するファーストリテイリングの柳井正会長兼社長が『このままでは日本人は滅びる』というほど、国を取り巻く環境は深刻だ

■変わり映えしない政治…「以前は違った」
――自民党政治については

「総裁選は『次の首相』を選ぶ重要な選挙だが、国民は投票できず、まるで水族館の水槽を眺めているように見える。パリの編集部に記事を売り込んだら、『結果を書けばよい』と言われた。変わり映えのしない自民党政治に対し、フランスで関心は極めて薄い」

自民党も以前は違った。2000年代、小泉純一郎首相(当時)は『自民党をぶっ壊す』と言い、公約の郵政改革を進めて国民の支持を集めた。皇室改革論議も始まり、二階俊博幹事長(同)は女性天皇の容認に踏み込んだ現在、小泉進次郎元環境相は党内リベラル派といわれるが、皇位継承のあり方をめぐって明確な発言を避けるほかの候補も同じだ。批判されるのが怖いのだろうか野党は政権奪回の兆しすら見えず、現状ではNGO(非政府組織)と変わらない

――日本の現状をどうみる

新型コロナウイルス流行後、非常に保守的になったと感じる。内向きになったということだ。コロナ対策で日本は欧州のように都市封鎖をせず、みんなが行動を自制することで乗り切った結束の強さは安全な社会を作る一方、異論を嫌う性格を強めた。民主主義国家なのに、環境保護や女性の権利を声高に訴えると、社会で孤立を強いられる移民については門戸を閉ざしたままで、姿勢はフランスの極右に近い」(聞き手 三井美奈)

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レギス・アルノー氏
 仏紙フィガロ東京特派員。日仏2カ国語ビジネス誌「フランス・ジャポン・エコー」編集長。著作は「誰も知らないカルロス・ゴーンの真実」(2020年、共著)など。

 「いまの日本が直面する重要問題が全く討議されていないと感じる。人口減少に伴い、移民受け入れはどうするのか。秋になっても連日、気温が30度を超える異常気象が続き、エネルギー計画も喫緊の課題となっている。国民はスーパーで主食のコメが買えずにいるというのに、どうしたことか」
 と、仏紙フィガロ東京特派員のレギス・アルノー氏。
 「候補者討論では『選択的夫婦別姓』が議題になった。しかし、誰も戸籍制度をなくすとは言わない。小手先の改革なら、ほかに話すことがあるだろう。柳井正会長兼社長が『このままでは日本人は滅びる』というほど、国を取り巻く環境は深刻だ。」とも。

 2000年代、『自民党をぶっ壊す』と言い、公約の郵政改革を進めて民営化を実現させた小泉純一郎首相(当時)。皇室改革論議も始まり、二階俊博幹事長(同)は女性天皇の容認に踏み込んだ。
 しかし現在、小泉進次郎元環境相は、皇位継承のあり方をめぐって明確な発言を避ける。ほかの候補も同じだ。批判されるのが怖いのだろうか。野党は政権奪回の兆しすら見えず、現状ではNGO(非政府組織)と変わらないと、レギス・アルノー氏。

 「新型コロナウイルス流行後、非常に保守的になったと感じる。内向きになった。」
 「対策で日本は欧州のように都市封鎖をせず、みんなが行動を自制することで乗り切った。結束の強さは安全な社会を作る。一方、異論を嫌う性格を強めた。民主主義国家なのに、環境保護や女性の権利を声高に訴えると、社会で孤立を強いられる。移民については門戸を閉ざしたままで、姿勢はフランスの極右に近い。」と、レギス・アルノー氏。

 フランス議会下院選の第1回投票、極右が最大勢力に 与党連合は3位 - BBCニュース

 
フランス総選挙で予想外、極右政党「急失速」のなぜ それでも「マクロンは終わった」と指摘される理由 | ヨーロッパ | 東洋経済オンライン 安部 雅延 : 国際ジャーナリスト(フランス在住) 2024/07/10

■主要3党はどれも単独過半数を確保できず

 
7月7日に実施されたフランスの国民議会(下院議会)選挙(定数577)は大勢が固まった8日時点で、最大議席を獲得したのは左派連合の人民戦線(NFP)で188議席、2番手は大統領中道派のアンサンブル(ENA)で161議席、選挙前は第1党になると予想されていた極右・国民連合(RN)は142議席で3番手と失速した。

 ただ、
主要3党はどれも単独過半数にいたっておらず、深刻な混乱が予想される第1党のNFPは、急進左派から共産党、中道左派まで幅広い勢力が参加しており、今後、統一した政策を打ち出せるのかが危ぶまれているし、中道のENSを率いるマクロン大統領には、政策に大きな違いがあるが議席で上回るNFPと協力関係を築けるのか、政策的には一貫性を持つRNを相手に何ができるのかという難題がある。

 NFPの指導者の1人で2027年の次期大統領選出馬を狙う急進左派、不服従のフランス(LFI)率いるメランション氏は「この結果から、マクロン氏は法的年金受給年齢を64歳から60歳に戻すべきだ」と強く主張した。

 選挙中、NFPの公約の多くがバラマキで財源の根拠がないと批判されたが、NFPは最多議席を手に入れた。国会審議を無視して強権で退職年齢62歳から64歳に引き上げたばかりのマクロン氏には声も出ない主張だ。

 
第1党になると予想されていたRNの失速はなぜ起こったのか

 
6月30日の第1回投票では、RNが300議席をうかがう勢いだった。RN躍進阻止のために、NFPとENSが共闘。2回目の投票前に220人以上の候補者を撤退させることで対RNの候補者を一本化したことが功を奏したと見られている。

 今回の選挙では
RNが失速したと報じられているが、RNを率いるルペン氏は、確実に伸びる選挙での結果に手ごたえを感じているはずだ。2002年時点で1議席しかなかった国民戦線(FN、RNの前身)は2012年には2議席、2017年には8議席、2022年には89議席、今回は142議席獲得と躍進しており、2027年の大統領選に王手をかけているともいえる。

 
ルペン氏は、6月30日の第1回投票でRNがトップに立ったとき、「フランス人が間違ったグローバリズムにノンを突きつけた瞬間だった」と述べ、反グローバル化を前面に戦っている意思を表明した。コロナ禍でグローバル化のリセットを迫られる中、RNは時代の潮流を逆手に取って、グローバル化の間違いを訴えた

 実際、移民・治安問題や格差の問題、購買力低下の問題をマクロン政権は解決できていない。
RNは移民の二重国籍廃止や移民家族呼び寄せ制限、刑務所収容人数が不足しているために、犯罪者を収監しないか、早く釈放することで再犯率が高まっている問題には、刑務所を全国80カ所以上に増設する政策などを訴え、支持を集めてきた

 政権政党への脱皮に取り組んできた
RNは、今では確実に政治基盤を築き、ルペン氏は「わが党を極右と呼ばないでほしい」とメディアに要請している。

■マクロン氏の足元の状況は混沌

 一方、
マクロン氏の足元の状況は混沌としている。今回最も議席を獲得した左派連合のNFPは、日ごろは互いに距離を置く20を超える左翼政治運動集団の寄り合い所帯で、選挙が終われば共通政策を打ち出すのは難しいとされている。

 
選挙の結果を受けて、アタル現首相は辞表を提出したが、現時点ではマクロン氏は受理を拒んでいる。仮に別のお気に入りの人物を首相に指名しても、議会が拒絶するのは明らかだからだ。政府が決まらず、ハング・パーラメント(宙吊り議会)の状態がバカンス明けの秋まで続く可能性は高い。7月26日からパリ五輪も始まるため、現閣僚維持で夏を乗り切ることをマクロン氏が選ぶ可能性は高いと複数のメディアが予想している。

 そもそも
マクロン氏の支持率低下の背景には、金融界のエリート出身で民主的話し合いを軽視したことがある。防衛や社会保障の重要法案について、議会審議を省略できる憲法49条3項を多発しており、強権独断政権にもはや有権者がついていっていない

 
大した政策も打ち出せないマクロン政権が続けば、フランスは弱体化する。「マクロンは終わった」と指摘するメディアも出てきている。思想信条がまったく相容れない政党と無理な共闘をしたツケは大きいとみられる。

<中略>

■フランスのほうが複雑

 イギリスに比べれば、フランスのほうが複雑だ。理由は中道左派の社会党を含め、社会主義イデオロギーがフランスには根強く残っているからだ。バラマキ政策で社会主義政党らしさを出したいNFPだが、国民は左派らしい政策には興味がない。左派だったオランド政権(2012-2017)で経済が停滞した記憶があるからだ。

 つまり、
左派の選択肢はフランスでも多くはなく、有権者の関心は、単純に生活の質を高めてくれる政党ならイデオロギーは関係ないという政治意識が主流となっている

 極右政党が隆盛となったフランスでしたが、7月7日に実施された国民議会(下院議会)選挙では、選挙前は第1党になると予想されていた極右・国民連合(RN)は142議席で3番手と失速。

 しかし、第1党のNFPは、急進左派から共産党、中道左派まで幅広い勢力が参加しており、今後、統一した政策を打ち出せるのかが危ぶまれていると、国際ジャーナリストの安部氏。

 第1党になると予想されていたRNの失速はなぜ起こったのか。
 NFPとENSが共闘。2回目の投票前に220人以上の候補者を撤退させることで対RNの候補者を一本化したことが功を奏したと見られていると、安倍氏。

 RNが失速したと報じられているが、RNを率いるルペン氏は、確実に伸びる選挙での結果に手ごたえを感じているはずだと。
 ルペン氏は、6月30日の第1回投票でRNがトップに立ったとき、「フランス人が間違ったグローバリズムにノンを突きつけた瞬間だった」と述べ、反グローバル化を前面に戦っている意思を表明。
 RNは移民の二重国籍廃止や移民家族呼び寄せ制限、刑務所収容人数が不足しているために、犯罪者を収監しないか、早く釈放することで再犯率が高まっている問題には、刑務所を全国80カ所以上に増設する政策などを訴え、支持を集めてきたのだそうです。

 RNは、今では確実に政治基盤を築き、ルペン氏は「わが党を極右と呼ばないでほしい」とメディアに要請していると、安倍氏。

 一方、マクロン氏の足元の状況は混沌としていると。
 選挙の結果を受けて、アタル現首相は辞表を提出したが、現時点ではマクロン氏は受理を拒んでいるのだそうです。
 そもそもマクロン氏の支持率低下の背景には、金融界のエリート出身で民主的話し合いを軽視したことがある。
 重要法案について、議会審議を省略できる憲法49条3項を多発しており、強権独断政権にもはや有権者がついていっていないと、安倍氏。

 大した政策も打ち出せないマクロン政権が続けば、フランスは弱体化する。「マクロンは終わった」と指摘するメディアも出てきている。思想信条がまったく相容れない政党と無理な共闘をしたツケは大きいとみられると、安倍氏。

 欧州では、イギリスも総選挙が7月4日に行われ、中道左派の労働党が大勝。14年ぶりの政権交代となりました。
 今回の労働党の圧勝は、EU離脱、スコットランド独立運動、テロの脅威やウクライナ紛争を含むロシアとの緊張、コロナ禍などイギリスを取り巻く厳しい状況を経験した14年間の保守党政権の末にもたらされたと。

 イギリスに比べれば、フランスのほうが複雑だ。理由は中道左派の社会党を含め、社会主義イデオロギーがフランスには根強く残っているからだと、安倍氏。
 左派の選択肢はフランスでも多くはなく、有権者の関心は、単純に生活の質を高めてくれる政党ならイデオロギーは関係ないという政治意識が主流となっているのだそうです。

 日本流政治の姿勢はフランスの極右に近いという、レギス・アルノー氏の指摘で、フランスの総選挙について触れてみました。
 上述の、左派の選択肢はフランスでも多くはなく、有権者の関心は、単純に生活の質を高めてくれる政党ならイデオロギーは関係ないという政治意識が主流となっていると言うところのことなのでしょうか?

 自民党総裁選。国民の世論調査で高評価の石破氏なのか、支持上昇の高市氏なのか、本人の能力や実績が討論会を重ねて顕わになってきて、支持率低下も見えるが、菅氏や岸田派幹部の後ろ盾に対し支持者が多い小泉氏なのか、若さと大蔵官僚や駐米大使館勤務等の実績があり、討論力も備えるダークホースの小林氏になるのか。
 野田氏(民主党・当時首相)の英断で参加に踏み切り、甘利氏の尽力でまとまりかけていたTPPを、トランプ大統領(当時)が、脱退・破談にしかけたのを、TPP11にまとめ上げた国際交渉力のある茂木幹事長なのか。
 次の日本の首相と、米の大統領の行方は、眼が離せませんね。



 # 冒頭の画像は、仏紙フィガロのレギス・アルノー特派員



  この花の名前は、チョコレートコスモス


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