関東に住んでいると、大阪市長と府知事のダブル選挙には、圧倒的に冷ややかな解説と報道で、党の存続を懸けた維新の消滅を想わせる勢いでした。
ところがどっこい、投票結果はダブル選の勝利に留まらず、議会の議席増、更には衆議院議員大阪12区の補欠選挙でも維新の新人の藤田文武氏が、弔い合戦の自民の北川氏を破り当選しました。
その勝因は何だったのでしょう。
上記の記事は、選挙前のものですが、状況をよく分析されているので引用させていただきました。
大阪市は、大正末~昭和初期には東京をしのいで、昭和 5年には245万人と当時最大人口を抱えた時期もあった。ただ、現在も270万人を超える大都市と言うものの、昭和 5年と比べると微増に過ぎないと言えます。
これが一つの鍵。
住民投票で僅差で敗れた都構想。その後も松井、吉村両氏の首長体制は維持されてきましたが、大看板の都構想実現には至らず、今回のダブル選挙の懸け。
首長選と議会選の両方で民意を問い、今回も有権者に問われているのは「維新か、それ以外か」という選択肢。府と市という大都市特有の問題を指摘し、“二重行政の解消”という政策を原点に大阪都構想への賛否を問うものとされていました。
そして見事に両氏の当選を勝ち取り、議会の議席増も果たし、更に衆議院補欠選でも勝利。
勝因であげられているのは、政局や弔い合戦の自民や他党の戦術に対して、きちんと政策を掲げて戦った維新の姿勢。二重行政の無駄をなくす。大阪に、関西に活気を取り戻すといった政策の熱意を地道に訴えたこと。
大阪「都構想」がいよいよ現実に、維新が衆院大阪補選勝利で得たもの |ビジネス+IT
ただ、出口調査の報道で維新に投票した理由として聞かれる声で、少なくなかったのは、都構想への関心ではなく、二重行政改革の実績や、G20や万博誘致の活性化に向けた実績への評価。
維新の実績を評価 ダブル選記者座談会 - 大阪日日新聞
府知事・市長のダブル選勝利で維新が勢いづく中、市長報酬カットなどの行財政改革を訴えた維新の、大阪府池田市長選でも維新の冨田裕樹氏が現職の長男を破り当選を果たしています。
これも、維新の実績か評価され、行政改革への期待が支持を得たのですね。
府と市の二重行政を無くすという都構想。
賢明な市民、府民の方々は、都構想の看板に惑わされず、むしろ前向きな行政改革の政策と実績を評価されているのですね。
今後、都構想の実現には、議席が増えたとは言え都構想実現には他党の支持を必要とする維新。
驕らず、他党の支持を得る努力が維新に求められています。
改革の政策立案と実健の積み重ねが大切という、基本中の基本の大切さを、府民、市民方々が明示されたのですね。
# 冒頭画像は、会見した松井、吉村両氏
この花の名前は、ヒナゲシ・レディバード
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ところがどっこい、投票結果はダブル選の勝利に留まらず、議会の議席増、更には衆議院議員大阪12区の補欠選挙でも維新の新人の藤田文武氏が、弔い合戦の自民の北川氏を破り当選しました。
その勝因は何だったのでしょう。
【大阪特派員】都構想総決算 大阪春の陣 山上直子 - 産経ニュース 2019.3.26
「江戸はロンドン、京都はローマ、大阪はパリだ」
といったら苦笑いされるだろうか。別に、大阪特派員がひいき目でいっているわけではない。幕末に来日した英国外交官、ローレンス・オリファントの言葉だそうだ。手元に届いた刊行されたばかりの『上方生活文化堂~大阪の今と昔と、これからと』(大阪ガスエネルギー・文化研究所、大阪くらしの今昔館の共著)から引いた。
同研究所の池永寛明所長によると、江戸は政治都市、天皇がおられる京都は古都、それに対して大阪は町人の町であり、劇場や美食が楽しめる日本人の遊び場だった-という。「天下の台所」としてにぎわった当時の大阪を想像すれば、あながち的外れとはいえないかもしれない。
その大阪市は明治以降人口が増大。市域の拡張などで大正末~昭和初期には東京をしのいで、昭和5年には245万人と当時最大人口を抱えた時期もあった。現在も270万人を超える大都市である。
〈賛成49・62%、反対50・38%〉
平成27年の5月、当時の橋下徹大阪市長が掲げた大阪都構想が、住民投票で否決されたときの数字だ。有権者約210万人、投票率は66・83%。このとき、大阪は異様な熱気に包まれていた。
あれから4年。大阪府知事と大阪市長を入れ替えてのダブル選という奇妙な選挙戦が始まっている。争点はやはり、大阪都構想だ。
大阪嫌いの人は「大阪らしいといえば大阪らしい選挙だね」と皮肉るが、返す大阪人のセリフは決まっている。「ほっといてんか」
大阪には依然として根強い維新という勢力があるわけで、ダブル選自体に目を向けてみると、平成に入っては3回目になる。
23年に府知事だった橋下徹氏が市長選に打って出て勝利。27年には住民投票で敗れた橋下氏が引退を表明して再びダブル選に。その都度、役者は違えど、維新勢力が府と市のトップを独占してきた。
ただし今回が今までと違うのは、ほぼ半世紀ぶりにダブル選を府議・市議選にぶつけてきたことだ。首長選と議会選の両方で民意を問い、今回も有権者に問われているのは「維新か、それ以外か」という選択肢だ。それは府と市という大都市特有の問題を指摘し、“二重行政の解消”を原点に大阪都構想への賛否を問うものでもある。
橋下氏は、テレビ番組で「こういう選択ができるのだから大阪の人は幸せだ」と言っていた。インターネット番組では「全国でこんなおもしろい選挙をやるところは大阪以外にない」とも。ちなみに、“おもしろい”というのは大阪では最上級のほめ言葉である。
個人的には、議会と対立した首長が選挙に打って出る出直し選は、否定されるべきではないと思う。
批判はあるが、同じ政党に所属し、“大阪都”というかたちを目指す知事と市長が入れ替わったとしても、正直、それほど行政が混乱するとも思えない。
ただ、極めて僅差で否決された大阪都構想の住民投票から約4年、府市民は都構想にいま、どれだけの関心を持っているのか-というのが問題だ。
振り返ると、橋下氏が自民、公明の応援を受けて知事に初当選したのが平成20年だった。大阪維新の会を設立したのが22年、このころから大阪都構想を打ち出す。約10年を経て大阪にとって総決算の選挙だ。
「大阪は古都じゃない。今も現在進行形で進化し続けている都市です」と池永さんはいう。
都構想を進めるにしてもやめるにしても、そろそろ決着をつけるときだろう。大阪・関西万博を控え、大阪は次の一歩を踏み出す時期である。(やまがみ なおこ)
「江戸はロンドン、京都はローマ、大阪はパリだ」
といったら苦笑いされるだろうか。別に、大阪特派員がひいき目でいっているわけではない。幕末に来日した英国外交官、ローレンス・オリファントの言葉だそうだ。手元に届いた刊行されたばかりの『上方生活文化堂~大阪の今と昔と、これからと』(大阪ガスエネルギー・文化研究所、大阪くらしの今昔館の共著)から引いた。
同研究所の池永寛明所長によると、江戸は政治都市、天皇がおられる京都は古都、それに対して大阪は町人の町であり、劇場や美食が楽しめる日本人の遊び場だった-という。「天下の台所」としてにぎわった当時の大阪を想像すれば、あながち的外れとはいえないかもしれない。
その大阪市は明治以降人口が増大。市域の拡張などで大正末~昭和初期には東京をしのいで、昭和5年には245万人と当時最大人口を抱えた時期もあった。現在も270万人を超える大都市である。
〈賛成49・62%、反対50・38%〉
平成27年の5月、当時の橋下徹大阪市長が掲げた大阪都構想が、住民投票で否決されたときの数字だ。有権者約210万人、投票率は66・83%。このとき、大阪は異様な熱気に包まれていた。
あれから4年。大阪府知事と大阪市長を入れ替えてのダブル選という奇妙な選挙戦が始まっている。争点はやはり、大阪都構想だ。
大阪嫌いの人は「大阪らしいといえば大阪らしい選挙だね」と皮肉るが、返す大阪人のセリフは決まっている。「ほっといてんか」
大阪には依然として根強い維新という勢力があるわけで、ダブル選自体に目を向けてみると、平成に入っては3回目になる。
23年に府知事だった橋下徹氏が市長選に打って出て勝利。27年には住民投票で敗れた橋下氏が引退を表明して再びダブル選に。その都度、役者は違えど、維新勢力が府と市のトップを独占してきた。
ただし今回が今までと違うのは、ほぼ半世紀ぶりにダブル選を府議・市議選にぶつけてきたことだ。首長選と議会選の両方で民意を問い、今回も有権者に問われているのは「維新か、それ以外か」という選択肢だ。それは府と市という大都市特有の問題を指摘し、“二重行政の解消”を原点に大阪都構想への賛否を問うものでもある。
橋下氏は、テレビ番組で「こういう選択ができるのだから大阪の人は幸せだ」と言っていた。インターネット番組では「全国でこんなおもしろい選挙をやるところは大阪以外にない」とも。ちなみに、“おもしろい”というのは大阪では最上級のほめ言葉である。
個人的には、議会と対立した首長が選挙に打って出る出直し選は、否定されるべきではないと思う。
批判はあるが、同じ政党に所属し、“大阪都”というかたちを目指す知事と市長が入れ替わったとしても、正直、それほど行政が混乱するとも思えない。
ただ、極めて僅差で否決された大阪都構想の住民投票から約4年、府市民は都構想にいま、どれだけの関心を持っているのか-というのが問題だ。
振り返ると、橋下氏が自民、公明の応援を受けて知事に初当選したのが平成20年だった。大阪維新の会を設立したのが22年、このころから大阪都構想を打ち出す。約10年を経て大阪にとって総決算の選挙だ。
「大阪は古都じゃない。今も現在進行形で進化し続けている都市です」と池永さんはいう。
都構想を進めるにしてもやめるにしても、そろそろ決着をつけるときだろう。大阪・関西万博を控え、大阪は次の一歩を踏み出す時期である。(やまがみ なおこ)
上記の記事は、選挙前のものですが、状況をよく分析されているので引用させていただきました。
大阪市は、大正末~昭和初期には東京をしのいで、昭和 5年には245万人と当時最大人口を抱えた時期もあった。ただ、現在も270万人を超える大都市と言うものの、昭和 5年と比べると微増に過ぎないと言えます。
これが一つの鍵。
住民投票で僅差で敗れた都構想。その後も松井、吉村両氏の首長体制は維持されてきましたが、大看板の都構想実現には至らず、今回のダブル選挙の懸け。
首長選と議会選の両方で民意を問い、今回も有権者に問われているのは「維新か、それ以外か」という選択肢。府と市という大都市特有の問題を指摘し、“二重行政の解消”という政策を原点に大阪都構想への賛否を問うものとされていました。
そして見事に両氏の当選を勝ち取り、議会の議席増も果たし、更に衆議院補欠選でも勝利。
勝因であげられているのは、政局や弔い合戦の自民や他党の戦術に対して、きちんと政策を掲げて戦った維新の姿勢。二重行政の無駄をなくす。大阪に、関西に活気を取り戻すといった政策の熱意を地道に訴えたこと。
大阪「都構想」がいよいよ現実に、維新が衆院大阪補選勝利で得たもの |ビジネス+IT
ただ、出口調査の報道で維新に投票した理由として聞かれる声で、少なくなかったのは、都構想への関心ではなく、二重行政改革の実績や、G20や万博誘致の活性化に向けた実績への評価。
維新の実績を評価 ダブル選記者座談会 - 大阪日日新聞
府知事・市長のダブル選勝利で維新が勢いづく中、市長報酬カットなどの行財政改革を訴えた維新の、大阪府池田市長選でも維新の冨田裕樹氏が現職の長男を破り当選を果たしています。
これも、維新の実績か評価され、行政改革への期待が支持を得たのですね。
府と市の二重行政を無くすという都構想。
賢明な市民、府民の方々は、都構想の看板に惑わされず、むしろ前向きな行政改革の政策と実績を評価されているのですね。
今後、都構想の実現には、議席が増えたとは言え都構想実現には他党の支持を必要とする維新。
驕らず、他党の支持を得る努力が維新に求められています。
改革の政策立案と実健の積み重ねが大切という、基本中の基本の大切さを、府民、市民方々が明示されたのですね。
# 冒頭画像は、会見した松井、吉村両氏
この花の名前は、ヒナゲシ・レディバード
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