遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

ノアはいつ箱舟を造ったか。雨の降る前だ。尖閣上空には雨雲が低く垂れ込めている。

2020-08-09 01:33:33 | 東シナ海尖閣諸島
 4月14日から8月2日まで連続で確認された尖閣諸島周辺の領海や接続水域への中国の「海警」の侵入。8月7, 8日と連続して再開されています。
 16日の中国が設定している休魚期間終了後に、「海警」に護られた数百隻の中国漁船の来襲が予告されています。
 日米安全保障条約第5条に基づく米国の対日防衛 義務の適用対象と、二国間の領土問題には原則中立の米国が踏み込んでいる根拠の尖閣の実効支配を崩すのが中国の狙いとは、諸兄がご承知のとおりです。
 中国漁船の侵入操業や、上陸を阻止することはもとより、尖閣諸島を日本が実効支配していることを、国際的に示さねばなりません。
 残された時間は僅か。自民党有志議員が、政府に対策実施を迫ろうとしていますが、まにあうのでしょうか。

 尖閣周辺に2日連続で中国公船 - 産経ニュース

 
【ニュースの核心】中国の大漁船団襲来か…尖閣防衛に具体的アクションを! 日本の“強い姿勢”は米国と共鳴する - zakzak:夕刊フジ公式サイト 2020.8.8

 中国が、沖縄県・尖閣諸島周辺海域に大量の漁船団と武装公船を送り込んで来る可能性が出てきた。産経新聞が2日夜に電子版で配信した(3日朝刊1面トップ)。

習近平
 恐れていた事態が現実になりそうな見通しだが、安倍晋三政権の動きは鈍い。言葉だけでなく、具体的行動で中国の攻勢を抑止すべきだ。

 
中国は日本漁船の操業について「中国領海への侵入だ」と日本に抗議していた。それにとどまらず、産経によれば「海上保安庁は1隻の日本漁船すら航行を止められなかった」「数百隻の中国漁船の航行を制止するよう(日本が)要求する資格はない」と伝えてきた、という。

 まさに「居直り強盗」のような振る舞いだが、無視できないのは、
中国が設定した休漁期間が16日で終了するからだ。休漁明けとともに、中国漁船団が大量に押し寄せてくる可能性が高い

 実際、中国は2016年夏に200~300隻の漁船を送り込んできた。漁船の周囲を、海警局の武装公船が護衛するように航行し、漁船とともに日本の領海を何度も侵犯した。尖閣周辺に出漁するかどうかは事実上、中国政府の判断に委ねられている。「出漁には政府の補助金が支給されていた」とも報じられた。

 19年には、習近平国家主席の「国賓」訪日を控えて、当局が尖閣周辺への出漁を控えるよう指示した経緯もある。そんな中国が今回、あえて「数百隻の漁船」に言及したのは、出漁再開を事前予告するサインだった可能性が高い。

 日本はどうすべきか。

 
在日米軍のケビン・シュナイダー司令官は7月29日、記者会見で「中国漁船団が8月中旬以降、海警局の公船や人民解放軍の軍艦に守られて、尖閣周辺に押し寄せる圧力が高まっている」と語った。そのうえで、「米国は尖閣情勢について、日本政府を支援する約束を100%堅持する。これは1年365日、1日24時間、週7日体制だ」と表明した。

 
日本側はといえば、菅義偉官房長官が7月22日の記者会見で、中国の侵入を「極めて深刻に考えている。厳然とした態度で対応したい」と語るにとどまっている

 米軍司令官が「休漁明け」にも言及して、強い姿勢を表明しているのに、
日本はあまりに軟弱すぎないか

 そもそも、中国が100日以上も連続して尖閣諸島周辺に公船を派遣し、日本の領海に何度も侵入しているのは、国際法で認められた「無害通航権(=沿岸国に対する通告なしの領海内通航)」の乱用、ないし違反に該当する可能性がきわめて高い。

 まず、
日本は尖閣諸島に政府職員を派遣し、日本が島の施政権と領有権を保持している点を世界に示す。そのうえで、周辺海域で新たな日米合同軍事演習を実施するよう、米国と調整すべきだ。ドナルド・トランプ米政権は、中国と全面対決する姿勢を表明した。日本の強い姿勢は米国と共鳴するだろう。

 むしろ、
ここで行動しなければ、米国の疑念を呼び起こすだけだ。ここは、ためらっている局面ではない。

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 ■長谷川幸洋(はせがわ・ゆきひろ) ジャーナリスト。1953年、千葉県生まれ。慶大経済卒、ジョンズホプキンス大学大学院(SAIS)修了。政治や経済、外交・安全保障の問題について、独自情報に基づく解説に定評がある。政府の規制改革会議委員などの公職も務めた。著書『日本国の正体 政治家・官僚・メディア-本当の権力者は誰か』(講談社)で山本七平賞受賞。ユーチューブで「長谷川幸洋と高橋洋一のNEWSチャンネル」配信中。



 
【一筆多論】尖閣の有人化ためらうな 佐々木類 - 産経ニュース 2020.8.4

 尖閣諸島(沖縄県石垣市)の領有が崖っぷちに立たされている

 晴れの日もしけの日も連日警戒に当たる海上保安庁の巡視船乗組員らの努力には本当に頭が下がる。その激務に思いを致すとき、冒頭のようなことを口に出すのは不謹慎のそしりを免れないかもしれない。

 だが、誤解を恐れずに言えば、
事態は残念ながら非常に危うい状況にある。現場の動画を見ると、そう思わざるを得ないのだ。

 ひと月前になる。東京・永田町の国会内で、尖閣諸島の現状について学ぶ会合が開かれた。

 会合では直前に
石垣港を出た漁船の乗組員が撮影した動画が公開された。

 まず目を引いたのが、キハダマグロや高級魚のアカマチなど、2隻で720キロとなる釣果である。尖閣周辺海域が好漁場であることへの理解が深まった。一部は国会に運ばれ、握りずしとして国会議員らに振る舞われた。領海で取れた魚は実にうまいものだった。

 緊張が走ったのは、次のシーンだ。
漁を終えた2隻が尖閣諸島の魚釣島を離れたときである。中国海警局の複数の警備船が漁船の追尾を始めたのだ。

 中国警備船は5月にも日本漁船を追尾した。
日本の漁船が危険にさらされていることを示す映像だ。拿捕(だほ)して施政権を誇示する予行演習ではないか。今までとは次元の違う挑発だ。

 一方、
漁船を守りながら操舵(そうだ)する海保の巡視船の乱れぬ隊列と、それを支える高い技量は素人目にも立派だった。

 警備船に拿捕を許すようなことになれば、中国は尖閣諸島が自らの施政下にあり、国内法に基づいて身柄を拘束したと国際社会に向けて喧伝(けんでん)するだろう。

 
日米安全保障条約の骨抜きという狙いもある。日本の施政下にある領域における武力攻撃に対し、米軍が日本防衛の義務を負うとした第5条の無効化だ。

 気になったのは、動画が終わった後のことだ。

 仮に中国警備船が一瞬の隙を突いていち早く魚釣島周辺海域に戻り、「日本の漁船と海保の巡視船をわが国領海から追い出した」などと映像とともに国際社会にアピールした場合、日本は証拠をもって施政下にあると断言できるのか。

 はたから見たら、中国が施政権を行使していると認定されない保証はない。そうでなくとも、日中両国による共同管理下にあると言われかねない状況にある。

 海保は警備態勢の増強に怠りないが、相手は中央軍事委員会の指揮下にある極めて軍事色の濃い組織である。現行憲法で自衛隊が対処するにも制約が多い。

 中国当局は
8月、尖閣諸島周辺の東シナ海での漁を解禁する。武装漁民を乗せた漁船が、警備船に守られながら大挙して押し寄せてくる可能性だってある。

 
安定的に日本の施政下に置くためにも、自衛隊員や警察官の常駐や測候所を設置したりするなど、積極的な措置を日本政府はためらうべきではない

 
尖閣諸島を奪われて失うものは領土だけでない。日本人の誇りと主権国家としての矜持(きょうじ)である

 ノアはいつ箱舟を造ったか。雨の降る前だ。尖閣上空には雨雲が低く垂れ込めている。
打つべき手は早めに打たねばならない

 詳しい様子は、産経新聞の動画番組「チャンネル正論」をご覧いただきたい。(論説副委員長)

 尖閣の領海や接続水域に連続侵入し、実効支配実績(施政権)を示そうとする中国は、日本漁船の操業について「中国領海への侵入だ」と日本に抗議していて、更に、「海上保安庁は1隻の日本漁船すら航行を止められなかった」「数百隻の中国漁船の航行を制止するよう(日本が)要求する資格はない」と日本に伝えてきていたのだそうです。

 それらに対し、在日米軍のケビン・シュナイダー司令官は7月29日、記者会見で「中国漁船団が8月中旬以降、海警局の公船や人民解放軍の軍艦に守られて、尖閣周辺に押し寄せる圧力が高まっている」と語ったうえで、「米国は尖閣情勢について、日本政府を支援する約束を100%堅持する。これは1年365日、1日24時間、週7日体制だ」と表明していただいています。
 
 日本側はといえば、菅義偉官房長官が7月22日の記者会見で、中国の侵入を「極めて深刻に考えている。厳然とした態度で対応したい」と語るにとどまっている状況。

 現場の状況は切羽詰まっています。
 石垣港を出た漁船の乗組員の方が撮影した動画が、永田町の国会内で開かれた、「尖閣諸島の現状について学ぶ会合」で公開されたのだそうですね。
  

 米軍が日本防衛の義務を負うと踏み込んでくれている基となっている、日米安全保障条約の第5条の施政権の有無。
 安定的に日本の施政下に置くためにも、自衛隊員や警察官の常駐や測候所を設置したりするなど、積極的な措置を日本政府はためらうべきではないと、産経・論説副委員長の佐々木類 氏。

 米軍司令官が「休漁明け」にも言及して、強い姿勢を表明しているのに、日本はあまりに軟弱すぎないかとは、元東京新聞で、東京新聞らしくないと言われていた、長谷川幸洋氏。
 まず、日本は尖閣諸島に政府職員を派遣し、日本が島の施政権と領有権を保持している点を世界に示す。そのうえで、周辺海域で新たな日米合同軍事演習を実施するよう、米国と調整すべきだと主張しておられます。

 自民党有志議員は、近海の海洋調査を、各国から募った調査団により実施することからと提言しています。
 石原都知事時代に、中山石垣市長とも連携して都有化を進めようとして、灯台の修復、漁船の台風批難用船泊設置、野生化したヤギの捕獲等もあげられていました。
 無能な民主党政権の国有化後の無為な放置で、今日に至ってしまったのでした。
 時間が無いので、手出来ることから急いで実行にうつすべきですね。

 トランプ米政権は、中国と全面対決する姿勢を表明した。日本の強い姿勢は米国と共鳴するだろう。
 むしろ、ここで行動しなければ、米国の疑念を呼び起こすだけだ。ここは、ためらっている局面ではないと長谷川氏。
 時の流れは、中国の暴挙を世界に認めてもらう、絶好の機会となっています。
 安倍首相には、逃さずPRし、実効支配の実績造りに踏み切っていただきたい。先ず当事者の日本が動かねば、米国も動きようがない。


 
 # 冒頭の画像は、「海警」に追われる漁船を、間に入って護る海保の巡視船。




  この花の名前は、ラジウム
 

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日本は国境を守れるか (プレイブックス・インテリジェンス)
尖閣諸島灯台物語



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