遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

中国の空母配備への対抗は、米のエア・シーバトル構想

2011-08-13 00:22:23 | EEZ 全般
 中国の空母・ワリヤーグの試験航行が注目されています。中国が新幹線事故から国民の目をそらし、国威を示そうと積極的報道をしていることもあるのでしょうが、ワリヤーグの航行への道のりは、拙速に進められた新幹線とはことなり、慎重にしかし着実に進められてきたことは、諸兄がご承知の通りです。
 そして最も注視しなければならないのは、中国の制海権・制空権の拡大戦略の象徴として進められている空母艦隊の新設・増強で、中国の覇権拡大対象の、第二列島線(西太平洋、東シナ海、台湾海峡)や南シナ海、更にはインド洋での覇権拡大防衛策です。

 
中国 歯止めなき海洋覇権戦略 共産党と軍産一体 4~6隻配備計画(産経新聞) - goo ニュース

 中国は2020年をめどに最大 6隻の空母建造を計画しているとのことで、日本は東シナ海の資源開発や尖閣諸島の主権擁護で、台湾は“独立状態”にある現状の維持で、東南アジア諸国は南シナ海の権益争いで、インドは自国を取り巻くインド洋で、それぞれ劣勢に立たされることになるということです。
 “空母キラー”といわれるASBM「東風21D」の配備と、空母艦隊の整備のセットで、米の空母の該当海域への接近を阻止するのが、中国の狙いです。
 これに対抗するものとして米軍が準備を進めているのが、「エア・シーバトル構想」だそうです。
 

中国空母 米「均衡破る要因」 空海軍一体戦略で対抗 (8/12 産経)

 
【ワシントン=佐々木類】中国空母ワリヤーグの試験航行と国産空母建造計画について、米政府は「東アジアの軍事的均衡を変える主たる要因になる」(フロノイ国防次官)と警戒感を示し、ワリヤーグの具体的な運用や空母建造計画を注視していく構えだ。
 国防総省のラパン副報道官は10日、中国空母の試験航行について、「空母を実戦で運用できるようになるにはまだ何年も要する。試験航行はその長いプロセスの始まりにすぎない」と指摘した。
 先月29日にも、同副報道官は「米国は中国の空母建造計画を把握しており、驚きではない」と述べている。
 ただ、ウィラード米太平洋軍司令官は今年4月、米上院軍事委員会で同様の見方を示した上で、「周辺国は中国空母の展開を地域の軍事的バランスの変化の象徴と受け止めるだろう」とも指摘。平時における周辺国への威嚇という政治的効果に懸念を示した。政権内からは「脅威の始まりだ」(グレグソン国防次官補)との反応も出ている。
 空母11隻を保有する米軍は、「(西太平洋に)長期的なプレゼンスと責任があり、今後も関与していく」(マレン統合参謀本部議長)との立場。引き続き、日本など同盟国の防衛と公海における航行の自由を確保する方針だ。
 中国空母の本格的な運用は「2020年以降」(米海軍情報当局者)とされるなか、米軍は中国空母の動向を監視しつつ、西太平洋における中国軍の接近阻止・地域拒否戦略に対し、米空軍と海軍を統合して敵を抑止、撃破する「エア・シーバトル(空・海戦闘)」構想の具体化を進めていくことになる。


 パネッタ米次期国防長官 「エア・シーバトル構想」強調で中国牽制  MSN産経ニュース

 エア・シーバトルの具体的戦術は、ASBMの無力化を狙い、射程外から敵基地を叩くことが可能な空母搭載型ステルス無人戦闘攻撃機「X-47B」の実戦配備も進めていくとのことです。沖縄やグアムの戦略的位置も新たな検討が加えられていることとなります。

 そして、最も重要なことは、ASEAN + 米で進めている中国包囲網に日本も積極的に参画することであり、更には、オーストラリアやインド等との連携の絆を太く強化していくことです。
 国際世論で、中国人民解放軍の覇権拡大路線に警鐘を鳴らすことです。

 蛇足で遊爺の私見を追加させていただくと、膨大な軍事費とその追加を可能にしている中国の独り勝ちに近い経済が、中国国内の人権無視(貧富の差によるローコスト)や、為替管理というハンディ戦による歪んだ国際価格競争力維持が大きな要因の一端であり、世界第二位の経済大国を誇るのであれば、世界への貢献として、人権重視と為替の自由化を、国際世論あげて迫るべきだと考えますが、いかがでしょう?

 もうひとつ、蛇足の付録です。
 尖閣漁船衝突の未公表映像…海保が国会提出 : 動画 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)





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