
新型コロナ(武漢熱)で、世界は経済との両立に向かっているが、ゼロコロナを掲げる中国は今、上海は市内全域がロックダウン(都市封鎖)されており、2500万人の住民がマンションに閉じ込められ、中国の検閲当局ですら隠し切れない食料・医薬品不足に見舞われている。そして、北京にも広まっている。
ゼロコロナ政策は、中国共産党がすぐに出口を用意できない袋小路と化した。
人々の不満が高まり、経済も低迷するにもかかわらず、秋に共産党大会を控える習近平は、ゼロコロナ政策の出口を示すことが出来ない。
英エコノミスト誌が、中国は今年、3つの問題に直面していると分析しています。
CNN.co.jp : 北京でも新型コロナの感染増加、厳格な対策への懸念増大
中国は今年、3つの問題に直面していると英エコノミスト誌。1つはこの新型コロナウイルス感染症であり、残る2つは伸び悩む経済とウクライナでの戦争。
最近の中国の行動は、政策をなかなか調整できず、間違えた時に認めることもできない習近平国家主席の下の権威主義的な体制を反映していると。
秋に開催される5年に1度の中国共産党大会で総書記3期目を目指し、毛沢東の専制政治での破綻を反省し鄧小平が定めた集団指導体制と、2期10年で退く慣例を無視し、終身支配に道を拓こうとしている習近平。
この即位をスムーズに執り行うには、中国自体が安定・成功していなければならないのですね。
ところがつぶさに見ていくと、生身の政治家としての習氏の最後の年に、習政権下での強さだけでなく弱さも露わになったことが分かるとエコノミスト誌。
中国は今年、3つの問題に直面している。1つはこの新型コロナウイルス感染症であり、残る2つは伸び悩む経済とウクライナでの戦争だと。
先ず、新型コロナのパンデミック。
武漢でウイルスが見つかってから、中国はゼロコロナ戦略を推進してきた。
その結果、個人の自由が奪われ、ロックダウンによる痛みがもたらされ、国が孤立するコストを負いながらも、大多数の国民はコロナと無縁の暮らしを送ることができた。
だが、ここに来てアウトブレイクの制御が難しくなっている。
今日では上海に加え、5つの省で部分的なロックダウンが敷かれ、広州は学校の閉鎖に踏み切った。影響を受けている人は少なくても1億5000万人に上る。
上海の様子は、TVのワイドショー番組などでも連日報道されていますので、衆知のこととなっていますね。
出口戦略の無いゼロコロナ政策の今後は 2つの選択肢しかないとエコノミスト誌。
行動制限の緩和をきっかけとする感染拡大――いくつかの試算によれば、200万人の死者を出す恐れもある――の傍らでワクチン接種の取り組みを大幅に拡充するか、さもなくば期限を区切らない隔離と夜間外出禁止令を繰り返すしかないと。
こうしたロックダウンは経済成長を阻害し、経済改革の試みの失敗を増幅する。
「共同富裕」に代表される曖昧なスローガンを実行に移そうとするなかで、熱心な官僚は国家の支配を改めて主張し、最大級の成功を収めている起業家を威嚇してきた。
かつて輝きを放ったハイテク産業は今、規制の集中砲火を浴びた後、大手10社の市場時価総額が1兆7000億ドルも減った。
中国はこうしたハイテク企業に代わり、共産党の禁欲的な目標に従う忠実な、新世代のスタートアップ企業を生み出したいと思っているのだそうです。
しかし、愛国的な投資家はこれらの企業に喝采を送っているが、その多くは価値がないか見かけ倒しの企業で、地元の発展目標を達成したい当局者が容認しているだけの存在だと。
ウクライナと外交政策にかかわるものについては、習氏は西側が衰退しつつあると信じており、それを踏まえてロシアの味方についた。しかし、このスタンスにはコストが伴うとエコノミスト誌。
まず、中国が市場として依存している欧米との関係がさらに悪化する。
中国は、欧州を米国から引き剥がせると期待しているが、戦争のせいで北大西洋条約機構(NATO)とエネルギー分野での欧米の協力が活気を取り戻している。
西側と中国・ロシアのどちらにつくかを決めたくないという国は多い。だが、中国の「戦狼」外交は逆効果をもたらし、中国政府が繰り出す侮辱や威嚇に諸外国は尻込みしている。
ただし、中国を見くびるのは愚かなことだと。
強みは健在だ。しかし、中国の統治システムでは、権力が一段と集中するにつれて新たな欠点が生じつつあると、エコノミスト誌。
官僚組織が競って自分の熱心さを表に出せば、政権の働きは鈍くなる。職員が不興を買うことを恐れ、言うべきことを言わないようになってしまうと、フィードバックのメカニズムが機能しなくなる。
習氏におもねる行動や発言が増えていくことで、正しく情報が伝わらなくなる。
一般に、権威主義的な国は事態を正しく理解できても、自分が間違えた時にそれを認めたがらない。
ロシアのプーチン氏にも言える事ですね。
中国の地位向上は不可避だと考える人は、最大都市の人通りが絶えた道路を見渡し、果たして習氏が英知を独占しているのかどうか自問してみるといいだろうとエコノミスト誌。
# 冒頭の画像は、上海で新型コロナ感染検査をする様子

この花の名前は、キショウブ
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遊爺さんの写真素材 - PIXTA





ゼロコロナ政策は、中国共産党がすぐに出口を用意できない袋小路と化した。
人々の不満が高まり、経済も低迷するにもかかわらず、秋に共産党大会を控える習近平は、ゼロコロナ政策の出口を示すことが出来ない。
英エコノミスト誌が、中国は今年、3つの問題に直面していると分析しています。
CNN.co.jp : 北京でも新型コロナの感染増加、厳格な対策への懸念増大
危険な1年に中国が読み誤っていること コロナ対策だけではない、経済とウクライナ戦争でも誤算 | JBpress (ジェイビープレス) 2022.4.18(月) (英エコノミスト誌 2022年4月16日号)
習近平国家主席は極めて重要な年にお粗末な判断を見せている。
中国政府は数十年先を見据えて計画を立てると言われることが多い。民主主義国が急に方針転換したり、ためらったりする一方で、中国は注意深く長期戦を戦うとされる。
だが、上海では今現在、戦略的な才覚の兆候はあまり見られない。
世界の国々がすでに経済活動を再開しているのに、上海は市内全域がロックダウン(都市封鎖)されており、2500万人の住民がマンションに閉じ込められ、中国の検閲当局ですら隠し切れない食料・医薬品不足に見舞われている。
ゼロコロナ政策は、中国共産党がすぐに出口を用意できない袋小路と化した。
3つの問題に同じ根っこ
中国は今年、3つの問題に直面している。1つはこの新型コロナウイルス感染症であり、残る2つは伸び悩む経済とウクライナでの戦争だ。
いずれも別個の問題だと思われるかもしれないが、それぞれに対する中国政府の反応は同じ根っこから生じている。
表向きは威勢よく傲慢、裏では支配に血道を上げ、あやふやな結果を生んでいるのだ。
最近の中国の行動は、古代の伝説上の帝王「黄帝」のごとく遠い先のことまで見通したステートクラフト(外交術)の成果などではなく、政策をなかなか調整できず、間違えた時に認めることもできない習近平国家主席の下の権威主義的な体制を反映している。
習氏にとって、今年はすべてが筋書き通りに進まなければならない年だ。
秋に開催される5年に1度の中国共産党大会で総書記3期目を発足させると見られており、2期10年で退く慣例を無視し、終身支配に道を拓く。
この即位をスムーズに執り行うには、中国自体が安定・成功していなければならない。
いくつかの面では、習氏は勝利を収めている。
プロパガンダ(宣伝工作)担当者は、大国のなかで最も低い新型コロナの死亡率と、2018年以降、20カ国・地域(G20)のどこよりも大きく成長した経済について豪語できる。
欧州が戦争状態に陥るなかで、中国は離れたところで安全を確保し、増大する核兵器と軍事力と資金をもって太平洋からカリブ海まで戦力を投射することができる。
遅れてやってきたコロナ禍
ところがつぶさに見ていくと、生身の政治家としての習氏の最後の年に、習政権下での強さだけでなく弱さも露わになったことが分かる。
新型コロナのパンデミック(世界的大流行)から見ていこう。
ウイルスが武漢で見つかってから、中国はゼロコロナ戦略を推進してきた。
国境は2年間も封鎖したままで、ひとたびアウトブレイク(集団発生)が起きれば患者の隔離、強制的な大規模検査、厳格なロックダウンで対応してきた。
中国の支配者層は早い時期に、功利主義的な大規模実験を行うことを決断した。
その結果、個人の自由が奪われ、ロックダウンによる痛みがもたらされ、国が孤立するコストを負いながらも、大多数の国民はコロナと無縁の暮らしを送ることができた。
だが、ここに来てアウトブレイクの制御が難しくなっている。
今日では上海に加え、5つの省で部分的なロックダウンが敷かれ、広州は学校の閉鎖に踏み切った。影響を受けている人は少なくても1億5000万人に上る。
習氏はロックダウンの管理を上海市に委ねていたが、その権限を取り戻した。
そして、中国には出口戦略がない。
中国共産党は新型コロナと共存する心の準備を一般の人々に説いてこなかったし、脆弱な高齢者へのワクチン接種を十分な規模で行うことも、より効果的な西側のワクチンを使用することもできていない。
その結果、今ある選択肢は2つだけで、行動制限の緩和をきっかけとする感染拡大――いくつかの試算によれば、200万人の死者を出す恐れもある――の傍らでワクチン接種の取り組みを大幅に拡充するか、さもなくば期限を区切らない隔離と夜間外出禁止令を繰り返すしかない。
輝き放ったハイテク産業は集中治療室入り
こうしたロックダウンは経済成長を阻害し、経済改革の試みの失敗を増幅する。
習氏は国内の資本家に対し、他者を食い物にするのを控え、自力での発展を目指すよう説いてきた。
だが、「共同富裕」に代表される曖昧なスローガンを実行に移そうとするなかで、熱心な官僚は国家の支配を改めて主張し、最大級の成功を収めている起業家を威嚇してきた。
かつて輝きを放ったハイテク産業は今、集中治療室に入っており、規制の集中砲火を浴びた後、大手10社の市場時価総額が1兆7000億ドルも減った。
アリババ集団や騰訊控股(テンセント)の経営者らは卑屈な服従の様子を世にさらされ、一部の新分野への参入を禁じられた。
中国共産党はここ数週間、方向性を変えようとした。だが、諸外国の投資家たちは用心している。ハイテク最大手10社の株価は米国の同業よりも50%割安だ。
中国はこうしたハイテク企業に代わり、共産党の禁欲的な目標に従う忠実な、新世代のスタートアップ企業を生み出したいと思っている。
登記の書類からは、クラウド、ロボット工学、人工知能(AI)などの分野で最先端に立つと謳っている企業が内陸の都市に何万社も生まれていることが読み取れる。
今のところ、愛国的な投資家はこれらの企業に喝采を送っているが、その多くは価値がないか見かけ倒しの企業で、地元の発展目標を達成したい当局者が容認しているだけの存在だ。
インセンティブが補助金と恐怖心で、しかもますますグローバル化するベンチャー・キャピタルのシステムから切り離されているハイテク産業は恐らく、技術革新のフロンティアで後れを取るだろう。
ロシアの味方についた代償
3つ目の問題はウクライナと外交政策にかかわるものだ。
習氏は西側が衰退しつつあると信じており、それを踏まえてロシアの味方についた。しかし、このスタンスにはコストが伴う。
まず、中国が市場として依存している欧米との関係がさらに悪化する。
中国は、欧州を米国から引き剥がせると期待しているが、戦争のせいで北大西洋条約機構(NATO)とエネルギー分野での欧米の協力が活気を取り戻している。
確かに、西側と中国・ロシアのどちらにつくかを決めたくないという国は多い。だが、中国の「戦狼」外交は逆効果をもたらし、中国政府が繰り出す侮辱や威嚇に諸外国は尻込みしている。
富める国々では、中国に対する人々の印象がここ20年で最悪になっている。インドなど、中国からの攻勢を恐れる途上国の一部でも同じ状況が見受けられる。
中国を見くびるのは愚かなことだ。
この国は中央集権の統治システムゆえに、海軍力の増強からバッテリー事業の支配に至るまで、戦略的な事業に大量の資源を集中投下できる。世論を動員することもできる。
国内市場が巨大であるため、企業は外国に進出しなくても規模の経済性を達成できる。
そして、この潜在的な利益のプールに誘われ、グローバル企業は今後も中国に存在し、重商主義の政府もそうした企業を支援するだろう。
3つの後悔
こうした強みは健在だ。しかし、中国の統治システムでは、権力が一段と集中するにつれて新たな欠点が生じつつある。
一般に、権威主義的な国は事態を正しく理解できても、自分が間違えた時にそれを認めたがらない。
党大会を前に習氏の地位が正式に高まれば高まるほど、習氏におもねる行動や発言が増えていくだろう。
官僚組織が競って自分の熱心さを表に出せば、政権の働きは鈍くなる。職員が不興を買うことを恐れ、言うべきことを言わないようになってしまうと、フィードバックのメカニズムが機能しなくなるからだ。
中国の長期的な見通しを占う試金石は、方向性を変えられるか否か、だ。
差し当たり、中国の地位向上は不可避だと考える人は、最大都市の人通りが絶えた道路を見渡し、果たして習氏が英知を独占しているのかどうか自問してみるといいだろう。
習近平国家主席は極めて重要な年にお粗末な判断を見せている。
中国政府は数十年先を見据えて計画を立てると言われることが多い。民主主義国が急に方針転換したり、ためらったりする一方で、中国は注意深く長期戦を戦うとされる。
だが、上海では今現在、戦略的な才覚の兆候はあまり見られない。
世界の国々がすでに経済活動を再開しているのに、上海は市内全域がロックダウン(都市封鎖)されており、2500万人の住民がマンションに閉じ込められ、中国の検閲当局ですら隠し切れない食料・医薬品不足に見舞われている。
ゼロコロナ政策は、中国共産党がすぐに出口を用意できない袋小路と化した。
3つの問題に同じ根っこ
中国は今年、3つの問題に直面している。1つはこの新型コロナウイルス感染症であり、残る2つは伸び悩む経済とウクライナでの戦争だ。
いずれも別個の問題だと思われるかもしれないが、それぞれに対する中国政府の反応は同じ根っこから生じている。
表向きは威勢よく傲慢、裏では支配に血道を上げ、あやふやな結果を生んでいるのだ。
最近の中国の行動は、古代の伝説上の帝王「黄帝」のごとく遠い先のことまで見通したステートクラフト(外交術)の成果などではなく、政策をなかなか調整できず、間違えた時に認めることもできない習近平国家主席の下の権威主義的な体制を反映している。
習氏にとって、今年はすべてが筋書き通りに進まなければならない年だ。
秋に開催される5年に1度の中国共産党大会で総書記3期目を発足させると見られており、2期10年で退く慣例を無視し、終身支配に道を拓く。
この即位をスムーズに執り行うには、中国自体が安定・成功していなければならない。
いくつかの面では、習氏は勝利を収めている。
プロパガンダ(宣伝工作)担当者は、大国のなかで最も低い新型コロナの死亡率と、2018年以降、20カ国・地域(G20)のどこよりも大きく成長した経済について豪語できる。
欧州が戦争状態に陥るなかで、中国は離れたところで安全を確保し、増大する核兵器と軍事力と資金をもって太平洋からカリブ海まで戦力を投射することができる。
遅れてやってきたコロナ禍
ところがつぶさに見ていくと、生身の政治家としての習氏の最後の年に、習政権下での強さだけでなく弱さも露わになったことが分かる。
新型コロナのパンデミック(世界的大流行)から見ていこう。
ウイルスが武漢で見つかってから、中国はゼロコロナ戦略を推進してきた。
国境は2年間も封鎖したままで、ひとたびアウトブレイク(集団発生)が起きれば患者の隔離、強制的な大規模検査、厳格なロックダウンで対応してきた。
中国の支配者層は早い時期に、功利主義的な大規模実験を行うことを決断した。
その結果、個人の自由が奪われ、ロックダウンによる痛みがもたらされ、国が孤立するコストを負いながらも、大多数の国民はコロナと無縁の暮らしを送ることができた。
だが、ここに来てアウトブレイクの制御が難しくなっている。
今日では上海に加え、5つの省で部分的なロックダウンが敷かれ、広州は学校の閉鎖に踏み切った。影響を受けている人は少なくても1億5000万人に上る。
習氏はロックダウンの管理を上海市に委ねていたが、その権限を取り戻した。
そして、中国には出口戦略がない。
中国共産党は新型コロナと共存する心の準備を一般の人々に説いてこなかったし、脆弱な高齢者へのワクチン接種を十分な規模で行うことも、より効果的な西側のワクチンを使用することもできていない。
その結果、今ある選択肢は2つだけで、行動制限の緩和をきっかけとする感染拡大――いくつかの試算によれば、200万人の死者を出す恐れもある――の傍らでワクチン接種の取り組みを大幅に拡充するか、さもなくば期限を区切らない隔離と夜間外出禁止令を繰り返すしかない。
輝き放ったハイテク産業は集中治療室入り
こうしたロックダウンは経済成長を阻害し、経済改革の試みの失敗を増幅する。
習氏は国内の資本家に対し、他者を食い物にするのを控え、自力での発展を目指すよう説いてきた。
だが、「共同富裕」に代表される曖昧なスローガンを実行に移そうとするなかで、熱心な官僚は国家の支配を改めて主張し、最大級の成功を収めている起業家を威嚇してきた。
かつて輝きを放ったハイテク産業は今、集中治療室に入っており、規制の集中砲火を浴びた後、大手10社の市場時価総額が1兆7000億ドルも減った。
アリババ集団や騰訊控股(テンセント)の経営者らは卑屈な服従の様子を世にさらされ、一部の新分野への参入を禁じられた。
中国共産党はここ数週間、方向性を変えようとした。だが、諸外国の投資家たちは用心している。ハイテク最大手10社の株価は米国の同業よりも50%割安だ。
中国はこうしたハイテク企業に代わり、共産党の禁欲的な目標に従う忠実な、新世代のスタートアップ企業を生み出したいと思っている。
登記の書類からは、クラウド、ロボット工学、人工知能(AI)などの分野で最先端に立つと謳っている企業が内陸の都市に何万社も生まれていることが読み取れる。
今のところ、愛国的な投資家はこれらの企業に喝采を送っているが、その多くは価値がないか見かけ倒しの企業で、地元の発展目標を達成したい当局者が容認しているだけの存在だ。
インセンティブが補助金と恐怖心で、しかもますますグローバル化するベンチャー・キャピタルのシステムから切り離されているハイテク産業は恐らく、技術革新のフロンティアで後れを取るだろう。
ロシアの味方についた代償
3つ目の問題はウクライナと外交政策にかかわるものだ。
習氏は西側が衰退しつつあると信じており、それを踏まえてロシアの味方についた。しかし、このスタンスにはコストが伴う。
まず、中国が市場として依存している欧米との関係がさらに悪化する。
中国は、欧州を米国から引き剥がせると期待しているが、戦争のせいで北大西洋条約機構(NATO)とエネルギー分野での欧米の協力が活気を取り戻している。
確かに、西側と中国・ロシアのどちらにつくかを決めたくないという国は多い。だが、中国の「戦狼」外交は逆効果をもたらし、中国政府が繰り出す侮辱や威嚇に諸外国は尻込みしている。
富める国々では、中国に対する人々の印象がここ20年で最悪になっている。インドなど、中国からの攻勢を恐れる途上国の一部でも同じ状況が見受けられる。
中国を見くびるのは愚かなことだ。
この国は中央集権の統治システムゆえに、海軍力の増強からバッテリー事業の支配に至るまで、戦略的な事業に大量の資源を集中投下できる。世論を動員することもできる。
国内市場が巨大であるため、企業は外国に進出しなくても規模の経済性を達成できる。
そして、この潜在的な利益のプールに誘われ、グローバル企業は今後も中国に存在し、重商主義の政府もそうした企業を支援するだろう。
3つの後悔
こうした強みは健在だ。しかし、中国の統治システムでは、権力が一段と集中するにつれて新たな欠点が生じつつある。
一般に、権威主義的な国は事態を正しく理解できても、自分が間違えた時にそれを認めたがらない。
党大会を前に習氏の地位が正式に高まれば高まるほど、習氏におもねる行動や発言が増えていくだろう。
官僚組織が競って自分の熱心さを表に出せば、政権の働きは鈍くなる。職員が不興を買うことを恐れ、言うべきことを言わないようになってしまうと、フィードバックのメカニズムが機能しなくなるからだ。
中国の長期的な見通しを占う試金石は、方向性を変えられるか否か、だ。
差し当たり、中国の地位向上は不可避だと考える人は、最大都市の人通りが絶えた道路を見渡し、果たして習氏が英知を独占しているのかどうか自問してみるといいだろう。
中国は今年、3つの問題に直面していると英エコノミスト誌。1つはこの新型コロナウイルス感染症であり、残る2つは伸び悩む経済とウクライナでの戦争。
最近の中国の行動は、政策をなかなか調整できず、間違えた時に認めることもできない習近平国家主席の下の権威主義的な体制を反映していると。
秋に開催される5年に1度の中国共産党大会で総書記3期目を目指し、毛沢東の専制政治での破綻を反省し鄧小平が定めた集団指導体制と、2期10年で退く慣例を無視し、終身支配に道を拓こうとしている習近平。
この即位をスムーズに執り行うには、中国自体が安定・成功していなければならないのですね。
ところがつぶさに見ていくと、生身の政治家としての習氏の最後の年に、習政権下での強さだけでなく弱さも露わになったことが分かるとエコノミスト誌。
中国は今年、3つの問題に直面している。1つはこの新型コロナウイルス感染症であり、残る2つは伸び悩む経済とウクライナでの戦争だと。
先ず、新型コロナのパンデミック。
武漢でウイルスが見つかってから、中国はゼロコロナ戦略を推進してきた。
その結果、個人の自由が奪われ、ロックダウンによる痛みがもたらされ、国が孤立するコストを負いながらも、大多数の国民はコロナと無縁の暮らしを送ることができた。
だが、ここに来てアウトブレイクの制御が難しくなっている。
今日では上海に加え、5つの省で部分的なロックダウンが敷かれ、広州は学校の閉鎖に踏み切った。影響を受けている人は少なくても1億5000万人に上る。
上海の様子は、TVのワイドショー番組などでも連日報道されていますので、衆知のこととなっていますね。
出口戦略の無いゼロコロナ政策の今後は 2つの選択肢しかないとエコノミスト誌。
行動制限の緩和をきっかけとする感染拡大――いくつかの試算によれば、200万人の死者を出す恐れもある――の傍らでワクチン接種の取り組みを大幅に拡充するか、さもなくば期限を区切らない隔離と夜間外出禁止令を繰り返すしかないと。
こうしたロックダウンは経済成長を阻害し、経済改革の試みの失敗を増幅する。
「共同富裕」に代表される曖昧なスローガンを実行に移そうとするなかで、熱心な官僚は国家の支配を改めて主張し、最大級の成功を収めている起業家を威嚇してきた。
かつて輝きを放ったハイテク産業は今、規制の集中砲火を浴びた後、大手10社の市場時価総額が1兆7000億ドルも減った。
中国はこうしたハイテク企業に代わり、共産党の禁欲的な目標に従う忠実な、新世代のスタートアップ企業を生み出したいと思っているのだそうです。
しかし、愛国的な投資家はこれらの企業に喝采を送っているが、その多くは価値がないか見かけ倒しの企業で、地元の発展目標を達成したい当局者が容認しているだけの存在だと。
ウクライナと外交政策にかかわるものについては、習氏は西側が衰退しつつあると信じており、それを踏まえてロシアの味方についた。しかし、このスタンスにはコストが伴うとエコノミスト誌。
まず、中国が市場として依存している欧米との関係がさらに悪化する。
中国は、欧州を米国から引き剥がせると期待しているが、戦争のせいで北大西洋条約機構(NATO)とエネルギー分野での欧米の協力が活気を取り戻している。
西側と中国・ロシアのどちらにつくかを決めたくないという国は多い。だが、中国の「戦狼」外交は逆効果をもたらし、中国政府が繰り出す侮辱や威嚇に諸外国は尻込みしている。
ただし、中国を見くびるのは愚かなことだと。
強みは健在だ。しかし、中国の統治システムでは、権力が一段と集中するにつれて新たな欠点が生じつつあると、エコノミスト誌。
官僚組織が競って自分の熱心さを表に出せば、政権の働きは鈍くなる。職員が不興を買うことを恐れ、言うべきことを言わないようになってしまうと、フィードバックのメカニズムが機能しなくなる。
習氏におもねる行動や発言が増えていくことで、正しく情報が伝わらなくなる。
一般に、権威主義的な国は事態を正しく理解できても、自分が間違えた時にそれを認めたがらない。
ロシアのプーチン氏にも言える事ですね。
中国の地位向上は不可避だと考える人は、最大都市の人通りが絶えた道路を見渡し、果たして習氏が英知を独占しているのかどうか自問してみるといいだろうとエコノミスト誌。
# 冒頭の画像は、上海で新型コロナ感染検査をする様子

この花の名前は、キショウブ
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