遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

感動の外交官 杉原千畝

2006-05-07 14:34:23 | my notice
 中国に遅れをとっているのですが、日中両国の首脳がアフリカを相次いで訪れていて、小泉首相は野口英世にゆかりのガーナ等を歴訪しています。
 安保理改革に支援欲しいが… アフリカ戦略、中国に後手 (朝日新聞) - goo ニュース

 そのほかお留守番の安部官房長官を除く首脳陣が一斉に外遊していますが、麻生外務大臣は、4月30日(日曜日)から5月7日(日曜日)まで、米国、ベルギーおよびリトアニアを訪問しています。リトアニアのカウナス市内で、第2次大戦中にユダヤ人に査証(ビザ)を発給してナチス・ドイツの迫害から救った杉原千畝(ちうね)リトアニア領事代理を顕彰する記念館「スギハラ・ハウス」を視察したとの記事がありました。
 杉原千畝の記念館視察、麻生外相「誇りに思う」 : 政治 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

 「戦時の極限状態で、本省の意向に沿わずにビザを発給し続けるなんてできることじゃない。大したものだ。評価されていることを誇りに思う」と記者団に語ったとの事ですが、なんのことか全く知らなかったので、ネットで検索してみました。
 八百津町ホームページ;杉原 千畝はどういう人
 日本のシンドラーと言われる人 (~杉原千畝と命のビザの物語~) = 動画です。
 杉原千畝(ちうね)氏の紹介
 捏造される杉原千畝像―歴史修正主義者による戦争犯罪のゼロサム・ゲーム

 ナチスドイツがポーランドに侵攻、イギリス、フランスがドイツに対して宣戦布告をして戦火はヨーロッパ中に拡大、ポーランドのユダヤ人はリトアニアに戦火を逃れて来たのだそうですが、リトアニアもソ連軍に包囲され、生き残るにはソ連・日本を経由して第三国(オランダ領キュラソー島)に逃れるしか道が無くなっていたのだそうですす。
 ビザを求めて押し寄せるユダヤ人に対し、ビザ発行の許可を得るために日本の外務省に電報を打ちますが返事はありません。何度も何度も打った結果、やっと返ってきた回答は「ノー」。
日独伊三国同盟のなか、ユダヤ人を助ければドイツに対する裏切り行為になるからです。

  「旅行書類の不備とか公安上の支障云々を口実に,ビーザを拒否してもかまわないとでもいうのか? それが果たして国益に叶うことだというのか?」と晩年の手記に述べられているのだそうですが、"かれ個人の道徳的勇気と,人間としてあたりまえの思いやりを体現"すべく、「私の一存で彼らたちを救おう。そのために処罰をうけてもそれは仕方がない。人間としての信念を貫かなければ」と決心した杉原は、それから懸命にビザを書き続けました。腕が腫れあがり、万年筆がおれても杉原は書き続けました。

 危険が迫り国外への退去命令が出て、他の国の領事館がほとんど撤退している中、書き続けたのだそうです。ついには退去せざるを得なくなった時も、列車から身を乗り出して最後まで書き続け、発車が迫り私はもうかけないと謝ったのですが、人々からは感謝の言葉と、再会の約束の言葉が返されたのだそうです。

 終戦後帰国したのですが、独断でビザを発行したことの責任により外務省から解職されたのですが、 ロシア語の才能を生かし、今で言うところの商社(貿易会社)に勤められたそうです。

  そして、1968年、杉原の許へ一人のユダヤ人が訪れてきます。彼はボロボロになつた当時のビザを手にして涙をこぼして杉原に礼の言葉をのべたのです。「ミスター・スギハラ、私たちはあなたのことを忘れたことはありません。」世界中のユダヤ人たちは杉原のことを探し続けていたのでした。
  1969年、 1974年、 1985年にイスラエル政府より表彰されています。
 外務省も、1992年になってやっと正式に杉原氏の名誉回復を宣言しています。

 厳しい戦時下に、本国外務省の回答に反し、人としてなさねばならないことは何か、大局的に(グローバルにかつ長い歴史の中で)国益に叶うことは何かを、勇気を持って決断し多くの人々の命を救った偉業です。
 上記のリンクのどれを観ても、涙が浮かんできました。

当時の日本の外務省も、日本に渡ってきたユダヤ人をナチスに引き渡さなかったのだそうで、そのおかげで日本を通り脱出することが出来たわけです。終戦まで日本にいた人も多いそうです。また、 命からがら何も持たずに日本に来たユダヤ人に対して、当時の赤十字や日本国内のキリスト教の組織などが丁重に迎入れたそうです。
 苦しく統制の厳しい中でも、広くゆとりのある心を持った人々がいたという事ですね。

 杉原千畝さんのことは、今回初めて知りましたが、麻生大臣をはじめとして、今日の外交官、官僚、政治家のみなさんにも、個人の保身ではなく、国家のこと、人々の平和の事を考えて行動・決断して頂きたいものです。
  
 


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