Casa Galarina

映画についてのあれこれを書き殴り。映画を見れば見るほど、見ていない映画が多いことに愕然とする。

三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実

2021-08-08 | 日本映画(ま行)
★★★★ 2020年/日本 監督/豊島圭介

本作を見たからといって右翼左翼の融和の道筋が見えるわけではない。1969年という時代の断片を垣間見るに過ぎない。しかしこの断片の切っ先は鋭い。結果的に平行線でも「言葉を尽くす」ことを今の我々は完全に手放してしまったのだという現実に打ちひしがれる。

大学生時代。中核派ヘルメットの学生が毎日校門に立っていたし、彼らの演説で授業はよく中止になっていた。良くも悪くも彼らの行為が私に政治思想について考えることを促していたのは間違いない。彼らの演説に対して意見を言う教官もいて、あれはあれで貴重な体験だったんだと今にして思う。

エルカミーノ ブレイキング・バッド THE MOVIE

2021-08-08 | 外国映画(あ行)
★★★☆ 2019年/アメリカ 監督/ビンス・ギリガン

ブレイキング・バッドファンにとっては、ウォルターと決別してしまったジェシーへの想いって、すごい大きいんだなと言うのを実感。ウォルターはやりたいことやって死んじゃったけど、本懐を遂げたという感じだったから、ジェシーもまた自分の道を見つけましたよ、ということをファンに見せる必要があったんだよねー。ドラマ終了後のモヤモヤを収めるための1本とも言える。

ドクトル・ジバゴ

2021-08-08 | 外国映画(た行)
★★★★ 1965年/アメリカ 監督/デビッド・リーン

197分の巨編ようやく鑑賞。巨大セットに大群衆エキストラ。歴史に翻弄された男の悲哀が浮き彫りに。原作者の実人生や撮影中の大事故など、壮絶な背景を知るほどに感慨も深くなる。歴史の大波の中で一個人が善に生きることの意義とは。やはり結論、ファッキンイデオロギー。