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落穂日記

映画や本などの感想を主に書いてます。人権問題、ボランティア活動などについてもたまに。

逃亡夢

2013年04月06日 | diary
地震で目が覚めたが、すごく生々しい夢を見たので記録。しかし震度1で起きるて自分・・・。

ぐりは仕事で国内・海外の環境保護活動家たち10人余りといっしょに山荘に滞在している。
国際会議を兼ねて各地を移動しながらの長い研修旅行が終り、明日は下山・解散という夜の深夜過ぎに、たまたま近くにいた国内の別のある活動家グループから支援要請が飛び込んでくる。
彼らは少人数の人権活動家なのだが、アフガニスタン(だと思う)の著名な民主化活動家一家の亡命を支援していて、今、日本で匿っているのだが、それが日本にいるタリバン(?)にバレて危険な状態になっている。
おまけに一家の十代の娘が妊娠していたことに活動家グループが気づかず、今夜になって陣痛が始まってしまった。出産したらすぐに海外の別の協力者に引き渡したいのだが、カムフラージュに協力してほしいという。

その夜、折り悪く山荘に残っていたのはぐりと他に2人だけで、残りは山頂からの朝日を見る一泊登山に出かけてしまっていた。非常用の衛星電話で連絡をとり、要請を受けることに決まる。
まず段取りとして、登山グループは予定通り夜明けと同時に下山する。居残り3人は、彼らが帰ってきたらそのまま出発できるように、最小限の荷物をまとめて用意しておく。
人権活動家グループは出産が済んだら速やかに一家を山荘まで連れてくる。
全員揃ったら、事後処理要員の一名を残して退去、海外組に紛れて一家を空港まで送っていく。

ぐりを含めた居残り組はすさまじい勢いで荷造りを済ませ、積み込みをし、やきもきしながら登山グループと一家の到着を待っている。そうしている間に計画が漏れて、こちらの身も危険になるのではないかとひどく怖くなる。現にタリバンの工作員らしき複数の人物が、既に麓の駅周辺で目撃されたという情報が人権活動家グループから入ってくる。
しかも出産は娘が若くて初産のためか長くかかり、一家が山荘に合流したのは登山グループの到着とほぼ同時の朝になってからだった。出産直後の少女と生まれたての新生児をいきなり車で長距離移動させることにかなりの不安を感じるが、若さで耐えてほしいと祈るしかない。
と同時に、百戦錬磨の有名民主化活動家が国外脱出を決めたのは、この子の出産を控えていたからだと気づく。やはり親は親なのだと思う。

ガレージで静かに出発準備をしていると、山荘の外に突然軽ワゴン車が現れ、TVの取材クルーが車から降りる間もなくカメラを向けてくる。
駆け寄って窓を閉めるようにそっと指示するが、人権活動家グループからは、情報発信のためにもカメラマンだけでもこちらの逃亡車に同乗させてはどうかという意見が出る。メディアに現状を訴えることで、世論を味方につけたいという強かな戦略である。
だがメディアに計画が漏れているとなればその先は知れている。
逃亡車に乗れる人数もギリギリ、ぐりの焦りもMAXに近づいてくるが、海外組は情報伝達に問題があるらしく、どうしても危機意識に温度差が出てしまう。

いよいよ出発というとき、事後処理要員の女性スタッフに、後のことと猫一匹の世話を依頼する。旅行に連れてこられていたグループの飼い猫だが、今回のミッションにはいっしょに連れていけないので、置いていくことになったのだ。
女性スタッフと猫の安全を心配しながら山荘を出ようとしていたときに、目が覚めた。


ぐりは一昨年から国際NGOで仕事を始めたが、その前にもまた別の国際NGOでボランティアをしていた期間がある。現実にはまだ研修旅行や緊急ミッションを経験したことはないが、話だけはいろいろ聞いている。
誤解を恐れずにいえば、実際に国際NGOは常に法律スレスレのところで活動しているので、公安やメディアや暴力組織の監視からは逃れられない。
そういう妙なプレッシャーで見た夢なのかもしれない。あとぐりは飛行機(もしくは新幹線)に乗り遅れる夢を時々見るのだが、これもまたその一種のような気もする。
それにしても猫かわいかった(そこか)。