百島百話 メルヘンと禅 百会倶楽部 百々物語

100% pure モノクロの故郷に、百彩の花が咲いて、朝に夕に、日に月に、涼やかな雨風が吹いて、彩り豊かな光景が甦る。

出光佐三 (1885~1981)

2017年01月08日 | 空木宝剣
アポロンか 油アラブか アメリカ化

戦後の出光は、タンクの底の油を浚う事から始まった。
門司の出光美術館には、そう書かれてあった。
ヘドロ化した油を汲みだす過酷な作業。
映画「海賊と呼ばれた男」には、「百人起し」の熱い男たちの姿が描かれていた。
横島にも、二つの大きな石油タンクあって、昭和30年頃まで進駐軍が管理していた。
やがて丸善石油になり、現在はタンクも消えて海水浴場に変わっている。
油断大敵の時代。
命より大事なものを持っている男達を描いた日章丸の航跡は、後のイラン革命まで示唆する。
2017年。
出光佐三翁、生誕132年没後36年の現在。
「ノーと言えない日本人」が今や「イエスと言えない日本人」に変貌した。
団結心の希薄な「百人倒し」の世代の目に、この映画は、どないに映るだろうか?