この映画・・鳥肌が立つぐらいに、ずば抜けていい映画でした。
洗濯機も炊飯器も掃除機も冷蔵庫もない時代・・井戸の釣瓶、釜戸のある台所・・子供の頃に見た光景を憶えています。
広島の江波やら草津、呉の灰ケ峰等々・・聞き覚えのある地名、言葉訛りのせいでしょうか?
おまけに、主人公の「すず」、登場人物が、親と同世代。
さらには、当時、母が広島に、父も呉に居たこともあり、個人的にも、のめり込んでしまいました。
軍港・呉を連続的に襲う空襲の日々・・そして、ヒロシマへの原爆投下。
現在のシリア・アレッポの市民生活もそうだけど・・。
個人的な感想を簡潔に述べると、「人間は、人間を大事にしていないと戦争が起こる」。
「生命のやり取り」ではなくて、「我が国第一」「我が企業第一」。
国民生活が、雇用者の生活が、豊かで安全安心の生活維持を考えるのは、一国のリーダーも企業の経営者も当然のこと。
アイデンティティとしての視点ならば、グロバールもローカルも関係もない。
この世界の片隅に生きる自分を見つけてくれた「あなたの優しさ、朗らかさ、笑い」や「大事にしてくれた家族愛」に泣かされてしまいました。
去年暮れ、被団協から届いた「被爆者二世へのアンケート用紙」・・その辺に放置していました。
これから、記入して投函します。
・・はて?
アメリカ大統領トランプ氏の「アメリカ・ファースト」も、中国の国家主席習氏の「中国共産党ファースト」も、よく似ています。
国家も宗教も民族も多国籍企業も世界市場も、各々が毎日毎日・・幸福と繁栄を求めて、言葉を発信して働いています。
それなのに、この世界は、次々と終わることの無い・・迷い、悩みが生まれて、そして衝突が起こります。
大事なことは、外に求めるな。
大事なことは、世界の中心ではないよ。
大事なことは、世界の片隅にあるんだよ。