ふくい、Tokyo、ヒロシマ、百島物語

100% pure モノクロの故郷に、百彩の花が咲いて、朝に夕に、日に月に、涼やかな雨風が吹いて、彩り豊かな光景が甦る。

百島万古の思い出。

2021年12月04日 | 百伝。
先日、光悦寺境内で、この「ばんこ」を見つけて、しばらく腰掛けていました。

これ漢字で書くと、ばんこ(板固、万古かな?)・・英語に訳すと、テーブルかな? ベンチシートかな?
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腰掛けて、昔の思い出を振り返っていると、百島弁の方言丸出しで喋べりまくり。

「わしらぁがのう、子供の頃、これをバンコとよんどったんじゃ。わしらぁが子供の頃はのう、このバンコが百島中いたるところにあったのう。今は殆どないのう。わしらぁは、老人になってしもうたぁ。今は老人とは呼ばんのう。高齢者じゃ、高齢者じゃあ、わしらぁはのう、いつのまにか高齢者になってしもうたぁ。わしらものう、子供の頃があったんじゃ。このバンコを見て昔を思い出してしもうたぁ。」

「わしらぁがガキの頃、爺さん、婆さんたちがバンコに腰掛けて、その話をよう聞きょうたわぁ。子供心に、くそでもなぁ話を、よう話をしょるわぁ。と思ったもんじゃ。でも楽しかったのう。幸せじゃったのう。アハハ」

バンコという呼び名は、百島の方言だと考えていましたが、九州地方でも使うようです。

調べると語源は、ポルトガル語の 「banco(バンコ)」から派生して、 簡易な長椅子、縁台、床几(しょうぎ)台という単語に繋がったようです。

因みに、林芙美子も私小説「放浪記」の中で「バンコへ腰をかけた」と書いた部分があるようです。

時代が変わろうとも、椅子とか、ベンチは、ちょっこと座っても「居心地のよい自分の居場所、思い出」となるのかも⁉





今は、ベンチシートから、○窓、△窓、⬜窓、覗き窓の画面でノマドワーカーにもなれる時代です。

バンコに寝そべり、目を閉じて耳を澄ませば、懐かしい声が聞こえて、千秋万古、朗らかに万古長青の思い出が甦るのです。