百島百話 メルヘンと禅 百会倶楽部 百々物語

100% pure モノクロの故郷に、百彩の花が咲いて、朝に夕に、日に月に、涼やかな雨風が吹いて、彩り豊かな光景が甦る。

名月や、百島茶臼山城は何処。

2023年05月06日 | 百会倶楽部(日本「百」歴史探訪)

不便、不自由を大いに楽しんだ1日でした。

令和5年5月5日、朝6時半始発の百島行きのフェリーに間に合うように、福井から帰省。

今年の帰省混雑状況、3年ぶりのコロナ自粛解禁のせいか、今まで経験が無いかも?・・真夜中を走る自家用車、やたらに東北ナンバー、九州ナンバーの車の行き来が多くて目立ちました。

さて、朝10時に本村の百島コミュニティセンターで仲良し同級生と待ち合わせ、計4人のパーティーで出発。

百島最高峰の十文字山連峰を縦走して、愛宕山まで踏破、最終目的は茶臼山城跡に辿り着く事。

泊地区と本村地区の境界、幸運橋(源助橋)を眺めながら、十文字山へ。

この本村からのルートは、個人的には初めてのルート。

登山ルートがよく整備されていて、とても登りやすく、あっという間に十文字山頂上に辿り着きました。

ただ、高い樹木に覆われて、かつての十文字山から見えた景観が失われていました。

それからが大変❗

ジャングル状態の嶺を一度少し下って上って、多分、エーレッ山の頂上かな?

かすかに見える下界を眺めながら、どこのルートを下れば茶臼山へ降りられるのか侃々諤々の意見。

結局、グーグルマップを使って、東側の暗い藪の中を降りて進みました。

先頭のトシ君か、保ちゃんが、大きな岩があるとの一報の声。

ううん?

見た事のある光景でした・・ここは、数年前、西林寺の裏手から登って、ここが茶臼山城跡だと勘違いした場所でした。

と言う事は、尾根ルートを間違えて下りたという事になりました。

とにかく、ズルズルと滑りながら西林寺の裏手まで降りました。

さて、ここから再び、茶臼山城跡を目指しました。

迷いに迷いながら、茶臼山ルートを探します。

狭い畑の脇道を選んで登ります。

傾斜角度は、富士山九合目から頂上辺りまでと同様です。

さらに茶臼山全体がジャングル状態で、這いつくばって、動物の四つん這いの状態で登りました。

茶臼山の尾根まで上がると疲労困憊、先頭を行く斥候(せっこう)のトシ君と保ちゃんは、スタミナがある❗

殿(しんがり)の僕と英雄は、ジャングルの中で立ち往生。

立ち止まったまま、英雄が、藪の中で何かを見つけたのか、「こんな所にホウレン草が生えている」と言う。

ホウレンソウ?

これ以上の前進は無理だと判断、斥候組に電話連絡。

再び、グーグルマップを活用。

茶臼山城跡は、空き家の位置にあると憶測できるが、その真偽は判断できません。

とりあえず、その空き家の屋根を目指して下山。

何だか、ちょっと心残りの登山でした。

でも、イノシンとの遭遇も無し、フラストレーションも無し。

大満足です❗

帰り道、旧百島中学校(現在、アートベース百島)でイベントが行われている様子で、歌声が聞こえてきました。

八幡神社の石段を降りて、イベント会場に入ろうとすると、入場料金1ドリンク付き4500円との事。

そのままスルーして、西林寺に眠る茶臼山城主の村上喜兵衛高吉の墓前に報告する事にしました。

すると、向こうから超ド派手な方が散策中で、スレ違いました。

ヴィヴィアン佐藤さんでした。

初対面です。

佐藤さん、昨日から百島に滞在しているとの事。

佐藤さん曰く、午前中に、茶臼山城跡に案内されて見学に行ったとの事?

うん? どこに?

はて、気が晴れないなぁ❗

曹洞宗萬松寺西林寺の境内へ。

村上喜兵衛高吉の墓前にて。

瀬戸内海の歴史上、名が残る大名、知将小早川隆景、村上水軍総大将の村上武吉、そのめざましい活躍を記録として残したのが、二人と同い年の村上喜兵衛高吉の「武家万代記」。

この記録が無ければ、村上水軍は謎だらけ、歴史上埋没していたかもしれません。

一言、茶臼山城跡の位置は断定出来ませんでした。と墓前報告。

意気消沈ではなく、こうした謎解きの機会を与えてくれた事に感謝。

加えると、昔々には百島の海岸沿いから5地点以上のルートが十文字山頂上まで整理されていて、茶臼山、軍殿山にも続くルートが間違いなく存在していた事は判明しました。

夕方、日帰り。

福井に戻る途中、疲れ果てて、高速道路サービスエリアで車の中で深く寝入ってしまいました。

目を醒ますと、夜空には冴えた満月が浮かんでいました。

気も晴れて、フラストレーションも無し。

爽快でした❗

車外に出て、満月を眺めていたら、僕の車の両隣に駐まっていた車が、なんと出雲ナンバーと伊勢志摩ナンバーの車でした❗

令和5年5月5日、忘れられない楽しい一日となりました。

皆に感謝です❗



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