東京2020パラリンピック閉会式
グットマン博士の「失ったものを数えるな。残されたものを生かせ」の言葉そのものを、パラアスリートが表現し、見せつけてもらえた大会だった。
考えれば、人類は「無いものねだりの欲望」が、前足を手に変え、その指さす方向に文明を築き、文化的な生活を手に入れた。
また、その手の内には、戦争や争いは絶え間なく、歴史は血で描かれてきた。
「ヘレニズムにかえれ 古代ギリシャ精神にかえれ」
ミロのビーナスは、腕がなくても美しい。
いや腕を失ったから美しいのかも知れない。
サモトラケのニケのように、計算だかい頭と欲望の腕を失っても、心には立派な羽根が生えてそびえる。
パラ女子フルマラソン金メダリスト道下さんが頻発した言葉が「なかま」だった。
伴走者との信頼の絆。
仲間の助け合いなくして成り立たない競技。
WE THE 15%がパラアスリートの向こうに存在する。
一度は、誰もが生死の生存の意義も考えたろうに、人間という存在は、仲間あっての人間として活かされる。
無いものねだりの我が身を戒めてきた「吾唯足るを知る」に通ずる本質を実感せしめたパラリンピックでした。
感動を感謝。
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