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日本政府の戦没者個人データ保管と靖国神社の「御祭神名標」データベース化の問題

2024-09-12 09:14:46 | 宗教

 日本政府は戦死者に関する個人データをどのように保管しているのだろう。陸軍に所属していた旧軍人の兵籍及び戦時名簿などの資料は第一復員省(陸軍省の後継機関)、地方世話部をへて、現在は本籍地所在地(敗戦時)の府県に移管されている。海軍に所属していた旧海軍の履歴などの資料は第二復員省(海軍省の後継機関)、地方復員部をへて、現在は厚生労働相社会・援護局に移管されている。ちなみにこれらの資料は軍人恩給遺族年金を支給するための基礎資料となっている。

 敗戦後、厚生省は戦死者の名前や身上に関する調査に基づいて、戦死者各人の戦没者カード「祭神名票」を作成した。そして、日本国憲法の政教分離原則違反行為であると知りながら(1985年11月6日の参院予算委員会で、野党議員の追及を受けた増岡厚相が『援発第3025号は不適切あったと認めざるを得ません。憲法に照らして違憲の疑いのあるような事はあってはならない』と認めた。)、これを靖国神社に送付していた。この事は今日、国民周知の事実となっている。そして、靖国神社は、この「祭神名票」に基づいて戦死者の「合祀」を行っていた事も同じく国民周知の事実となっている。

 ここで主権者国民にとって問題にしなければならない事がある。それは日本政府は、戦死者各人の個人データを保有しておりながら、それを国民には公開していないにもかかわらず、靖国神社には提供していたという事である。

 加えて、靖国神社は、1999年の「御創立130年記念事業」の一環として、遺族・崇敬者からの御祭神調査の問い合わせに迅速に対応するためとともに、永久保存を期すために「御祭神名標」のデータベース化を行っている事である

(2021年2月1日投稿)

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朝鮮侵略の江華島事件での日本軍死者も靖国神社に祀った

2024-09-11 23:46:06 | 宗教

 靖国神社天皇に忠義を尽し戦死した事を、神聖天皇主権大日本帝国政府(陸海軍省)が認定した者を「顕彰」し、「」として祀った。「顕彰」の目的は戦死者を次の戦争に政治利用するためであった。靖国神社は、明治以来の神聖天皇主権大日本帝国政府による戦争は、すべて「正しく」「神聖」な戦争であるとした。1875年9月に朝鮮国侵略を目的とした「江華島事件」では、日本軍は江華島の要塞を攻撃し、35名の朝鮮国側の守備兵を殺害した。日本側は1名が帰国後死亡したが、その死亡した兵士はその後、「靖国神社」に祀られた。

 靖国神社は、戦後新憲法の下でいち宗教法人となったが今日においても、靖国神社規則第3条「目的」で以下のように定めている。

「本法人は、明治天皇の宣らせ給うた『安国』の聖旨に基づき、国事に殉ぜられた人々を奉斎し、神道の祭祀を行い、その神徳を広め、本神社を信奉する祭神(英霊)の遺族その他の崇敬者教化育成し、社会の福祉に寄与し、その他本神社の目的を達成するための業務及び事業を行う事」(英霊顕彰

 つまり、靖国神社は戦前戦後一貫して、死者に対する謝罪施設ではなく、感謝施設である。戦死者をとして祀り、後に続く者の模範とするものである。無理やり徴兵され、家族と引き離され、何の怨みもないアジアの隣人を殺戮するための政府の仕事に従事させられた人々を「国=天皇のために進んで命を捧げた人」として宣伝する偏向した思想に基づいた施設である事を主張しているのである。

 上記のような、宗教法人の一つに過ぎない「靖国神社」へ、様々な公務員の「肩書」を記し、玉串真榊を奉納し、「敬意」と「感謝」の念をもって参拝した、などと心情を述べているのは明らかに憲法の「政教分離原則」に対する違反を無視した行為であり、公務員としての資格がないのは明白である。

(2024年9月11日投稿)

 

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情報の統制と一元化を目論む籾井氏、敗戦までの日本放送協会への回帰めざす

2024-09-10 21:15:50 | メディア

 熊本地震で、関連する原発に関する報道について、4月20日開催の「災害対策本部会議」での籾井勝人NHK会長の指示内容が問題となっている。それは、

○「住民の不安をいたずらにかき立てないよう、公式発表をベースに伝えてほしい」

○「当局の発表の公式見解を伝えるべきだ。いろいろある専門家の見解を伝えても、いたずらに不安をかき立てる」

また、「被災地で自衛隊が活動するようになって物資が届くようになった事なども報じるように」と発言。その際の「公式発表」とは「気象庁原子力規制委員会九州電力が出しているもの」とした。

また、26日の衆院総務委員会の民進党奥野総一郎氏の質問に答えて、

○「事実に基づいて、モニタリングポストの数値などを、我々がいろんなコメントを加味せずに伝えていく」

○「指示」については、「原子力規制委員会が安全である、あるいは続けていいという事であれば、それをそのまま伝えていくという事。決して、大本営発表みたいな事ではない」と説明した。

 このような籾井氏の姿勢に対して、専門家の間から批判がなされている。例えば、「住民に安心感を与えるためとしているが、それは視聴者を馬鹿にしており、視聴者は政府や企業などが公式に与える情報だけでなく、様々な情報を得て正確な判断をする材料としたいと考えている」とか、「政府などの公式見解が出るまではNHKは報道しないという事で、編集権の放棄で、報道機関としての自殺行為ではないか」とか、「ジャーナリズムの役割を理解していない、公式発表を伝える事がメディアの役割だとすれば、広報だと思っているに等しい」などである。

 籾井氏に対するこれらの批判はまったくその通りであると思う。しかし、籾井氏にとって、今回の指示発言や姿勢への批判は痛くも痒くもないのである。私たちはもう一歩先にある籾井氏の目論見を見通しておかなければならない。それは、籾井氏の最終目的が、敗戦までの政府の広報機関であった「日本放送協会」への回帰であり、国民へ伝え知らせる「情報の統制と一元化」を図ろうとしているという事である。彼は今回も意図的に指示を出しているのであり、単に能力や資格がないというレベルの問題ではなく、「確信犯」なのだという事を我々はくれぐれも理解しておかねばならないのである。そしてさらに、そのような人物をどのようにして失脚させるかを早急に考えなければならない事を明確に示されたという事なのである。

 NHKによる「情報の統制と一元化」を実現するためには、民放メディアへの統制も必要であるが、それを進めているのが「高市早苗総務大臣」なのである。民放メディアに対し、「放送法第4条」の「政治的中立・公平」を安倍政権に都合よく解釈し圧力をかける事によって日本人の精神性に働きかけ「自主規制」させる手法を取って進めているが、籾井氏と連携してそれぞれの役割を遂行し、NHKによる「情報の統制と一元化」を達成しようとしているのである。国民にとって非常に深刻な事態となっているのである。

 神聖天皇主権大日本帝国政府下における臣民(国民)の自由と権利を奪う手法には4つあった。それは、①弾圧立法、②教育、③暴力、④言論の自由の抑圧と情報の一元化、である。安倍自公政権はそれらを現在着々進めそして加速させている。

(2016年5月2日投稿)

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北方領土問題学習の修学旅行に補助金倍増、安倍自公政府は憲法第15条2項「公務員の本質」蹂躙の差別政権

2024-09-10 07:53:22 | 領土問題

 日本国憲法第15条2項には、「全て公務員は、全体の奉仕者であって、一部の奉仕者ではない」と定めている。しかし、安倍自公政権は憲法に基づく政治を要求する国民の声に耳を傾ける事無く、それを蹂躙する手法であらゆる政策を強引に押し通してきた。そして、国民の批判を浴びると悪びれないだけでなく、開き直り尻をまくり、白を切りうそぶき、逆に非難し自己正当化する姿勢をとり続けている。これはつまり、「正しいのは常に自分たちである」という政権の姿勢を、有無を言わず受け入れる意識を国民の間に作り上げようとしているという事である。

 2018年4月18日の新聞に、「北方領土の周辺 修学旅行補助増 政府、1人2万円」という見出しで、「政府は17日、北方領土周辺の自治体へ修学旅行で行った場合、交通費などに対する補助金を今年度から1人当たり2万円程度に倍増すると発表した」とする記事が載った。

 この記事を見て安倍自公政権がこのような政策を実施している事を初めて知って、「こんな事までしていたのか」と自身の勉強不足を悔やむとともに、政権のなりふり構わない狡猾さを今さらながら思い知らされたであるが、その内容は、安倍自公政権が「北方領土」とみなしている地域の中の「国後島」「歯舞群島」に最も近くに位置する「根室振興局」内の根室市、別海町、中標津町、標津町、羅臼町を訪れ、元町民が語り部を務める「北方領土学習プログラム」などを取り入れた中学、高校などの修学旅行やゼミ旅行などを対象としており、バスの借り上げ費用への補助全額に広げたり、航空運賃の一部補助を新設するとした。また、教員らの下見ツアーも無料で開く事としたという。

 補助を倍増する理由について、福井・沖縄北方担当相は会見で「若い世代の北方領土に対する関心を喚起するため」と述べている。

 しかし、ここに安倍自公政権はその体質を露わにしているのである。なぜなら、北海道と沖縄が大日本帝国の領土となった歴史にはよく似た特徴をもっていると考えるのは常識である。そうであるとするならば、国民がそれも特に若者たちに「北海道」や「北方領土」と同様に沖縄についてもその歴史について関心を喚起する政策を実施する事はきわめて自然な事であり当然な事であろう。しかし、安倍自公政権はそのようにしていない。これは安倍自公政権が意図的にこのように行っている事を明確にしているのであり、政権の思想を露わにしているという事である。安倍自公政権は憲法違反の偏向した差別行政をあからさまに行う政権であるという事である。

(2018年4月23日投稿)

 

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韓国併合は既定の事実であった(『明石元二郎(1928年)』より)

2024-09-08 18:49:45 | 朝鮮問題

 金沢の連隊長であった明石元二郎は、1907年10月14日、陸軍少将となり、韓国駐箚憲兵隊長となった。1909年8月には韓国駐箚軍の参謀長となり、1910年6月に再び韓国駐箚憲兵隊長となった。韓国併合はどのようになされたのか?小森徳治著『明石元二郎』(台湾日日新報社)には以下のように記されている。

「韓国の併合は、これを全半島に渉りたる警備の上から察するに、寺内統監の着任以前、否、統監に親任以前から既に着々として其準備に着手しつつあり、何れにしても九月迄に併合の断行は、既定の計画であったようである。其証拠には、当局者たる吉田源次郎騎兵大尉の執筆に成る『日韓併合始末』に、既に『五月二四日(明治四十三年)、軍司令部により在羅南騎兵第二聯隊本部並一中隊を竜山に招致すべき内命に接し、同日同隊に出発準備をなさしむ』とあり、次に『五月二八日騎兵聯隊に関する軍命令を受領し直に同聯隊は竜山に来るべきことを命ず』とありて、更に之を説明して、『抑も騎兵聯隊を竜山に招致せられたる所以のものは、併合の為威力を要することを予期せるが為なるや明かなり』云々とあり、更に歩兵を招致するに就て、合計十五箇中隊を集むることに決し、『歩兵第三十九聯隊の一大隊七月九日午後10時』として、其次行に『歩兵第二十九聯隊の討伐隊は坡州の東南約一里に在る橋梁流失のため一日遅れて到着せり』、『此を以て合併準備の為にする軍隊の集中全部結了せり』とあるに見れば、新統監の胸中には、着任前に既に大事決行の日取等も、略々決定し居たことが推察される」

 寺内正毅統監は、軍隊に、「現在の守備隊は其全力を尽くして事前の予防及び警戒を厳重にせよ」と訓示するとともに、「人民をして政治的変動の前提の如き感を起こさしむるの行動を行ってはならない」と戒めた。地方から招致した部隊は、ゲリラ部隊の討伐という名目で竜山に集め、しかも各部隊の到着日はずらし、到着時刻は真夜中とし、大道を通らぬよう命じた。8月13日の警備会議では、松永師団長が15日までに極秘で準備を整えるよう命じた。又8月以降、韓国民を刺激しないために、兵士の夕食後の外出を禁止し、ソウル各城門、要衝、各王宮、統監府、司令部邸、閣員邸などの厳重警備を命じた。

 8月22日のソウルは、憲兵が巡回警戒し、寺内正毅韓国統監は李完用大韓帝国総理大臣との間で、クーデターと言うべき状況下で韓国併合条約の調印締結を行った。併合条約に依り韓国(1897年より大韓帝国)を廃止し「朝鮮」と改称し、統監府(1905年11月第2次日韓協約に基づき設置。初代統監は伊藤博文)を「朝鮮総督府」とし、寺内が初代総督となった。

(2024年9月8日投稿)

 

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