■傷ついた小鳥 / Melanie (Buddah / 日本コロムビア)
今ではすっかり忘れられたようなメラニーは、本名をメラニー・サフカというアメリカのフォーク系シンガーソングライターです。その全盛期は恐らく、1970年代前半だったでしょう。アメリカでは「心の扉を開けよう」とか「レイダウン」というメガヒットを飛ばしています。
そして何よりも凄いのは、当時、メラニーのオリジナル曲のカバーバージョンが巷に溢れていたことです。本日ご紹介のシングル盤A面曲もそのひとつ♪♪~♪ ジャケットには「オリジナル盤登場」と、わざわざ明記されている事にご注目下さい。
原題「What Have They Done To My Song Ma」という長ったらしいものを潔く纏めた邦題は、当然ながらカバーバージョンの方が先でしたが、その最初は誰だったのでしょうか? これは未だに解決していない謎です。
しかし、流石はオリジナルバージョンの素晴らしさ!
和みのメロディが幾分地味に歌われる出だしの雰囲気、そして少しずつ盛り上げていくメラニーの歌い方は、中高音域になると艶やかな伸びのある声となり、リスナーを魅了するのです。そして十八番のハミングコーラスも♪♪~♪
いゃ~、全く癒されますねぇ~~~♪
とにかく一度聞いたら忘れられないメロディですから、きっと皆様も心に残る思い出になっているかと推察致しますし、何時か何処かで懐かしい友に再会した気分のような、実にハートウォームな名曲だと思います。
そのメラニーは1968年頃にデビュー、そして1970年代半ば頃からはイマイチ活動が注目されることもなく、ナチュラルフェードアウト……。
ところが数年前にアメリカに行った友人からの話では、なんとファミリーバンドとして、今でも歌っているらしいですよ。う~ん、懐メロ番組にでも出てくれないかなぁ~。
ちなみに、この日本盤は昭和45(1970)年末に出たものですが、それにしてもジャケットに写るメラニーは最悪! 本人はもっと美しく、可憐ですよ。
それとB面は、もちろんストーンズの、あの名曲カバーが愛おしい♪♪~♪
と、ここまで書いて、本日もやっと、この曲だけ聴けました……、
いったい、ど~なっているのか、自分でも混乱するほどの音楽拒否症状が怖いです。