OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

シカゴソウルもよろしく

2009-06-16 09:19:31 | Soul

Oh Girl / The Chi-Lites (Brunswick / ビクター音楽産業)

黒人大衆音楽の所謂ソウルミュージックには様々なスタイルがあって、それは地域別に称されることが多々あります。

例えば本日ご紹介のボーカルグループ、シャイ・ライツはシカゴソウルという一派ですが、この「シカゴ」というのが、1960年代ではモータウンでお馴染みのデトロイトと双璧をなす黒人音楽の中心地でした。それはご存じのように、古くは黒人ブルースやモダンジャズでも同様だったわけですが、ソウルミュージックではカーティス・メイフィールドが中心となっていたインプレッションズは、当時の流行だったダンスミュージックばかりではなく、コーラスを重視した歌物にも限りない魅力を発揮していましたから、それがシカゴソウルというひとつのスタイルに定着していったようです。

つまり都会的なムードが強いメロディを黒人コーラスグループが歌うところに、シカゴソウルの味わいが楽しめるわけですが、もうひとつ、黒人独特のファルセットボーカルの魅力というのも、確かにあります。

さて、本日ご紹介のシャイ・ライツは、そうしたメロウなフィーリングとメロディ中心主義の歌でブレイクしたグループのひとつてす。メンバーはユージン・レコード、ロバート・レスター、マーシャル・トンプソン、クリーデル・ジョーンズという、何れもソロ歌手としてのキャリアも輝かしく、またシャイ・ライツ結成以前に所属していたグループでもヒットを飛ばしています。

その彼等が1972年に大ヒットさせたのが、この「オー・ガール」ですが、掲載した日本盤シングルのジャケットには「チャイ・ライツ」とグループ名があるのはご愛敬♪♪~♪

ミディアムスローなテンポで歌われる素敵なメロディが実に心地良く、後年にはホール&オーツもカバーしていましたから、きっと皆様も一度は耳にしたことがあろうかと思います。

ちなみに曲を書いたのはグループのリーダー格だったユージン・レコードですが、この人はシカゴの黒人音楽界では顔役的な存在で、ラムゼイ・ルイスのトリオから独立したヤング・ホルト・アンリミッドのヒット曲「Soulful Strut」をはじめ、多くのヒットを制作していますので要注意! もちろん歌手としての実力も流石だと思います。

ということで、本日は簡単ではありますが、ちょっとシカゴソウルについてふれました。我が国では山下達郎が、このシカゴスタイルを上手く継承しているのかもしれません。

そしてジャズでもブルースでもロックでもR&Bでも、自分の好きな音楽を辿っていくと、何故かそこはシカゴへと至ります。やっぱり何か、あるんでしょうねぇ。これは今後の課題でもあります。

コメント
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