■太陽と遊ぼう / 青山ミチ (クラウン)
たまたま仕事で海水浴場の近くへいったら!?
夏、楽しんでますかぁ~~?
なぁ~んて、ノーテンキな質問をしてきたレポーターに遭遇しました。
あのねぇ、こっちは仕事で来てんのよ、このカッコでわかんないの?
と、思わず激怒モードの返事が出かかかりましたが、グッと我慢して!
まあ、相手のバカ女が巨乳だったんで、じっくり凝視しつつ、笑って許して、ごまかして♪♪~♪
ということで、帰りの車の中では個人的サマーソングの編集CD-Rを鳴らしましたが、やっぱり和物では、本日ご紹介の青山ミチがダントツ!
ジャケットの水着姿もリアルタイムで豊満な肉体が注目されていた彼女ならではの魅力ですが、実は楽曲自体はB面というあたりが絶妙でしょう。
発売は昭和42(1967)年初夏!
ということはエレキ歌謡がど真ん中!
しかもパンチの効いたダイナミックな歌唱とビート感は、これぞっ、青山ミチの専売特許とも言うべき、決定的な若さと情熱を発散しています。それは「ヴァケション」等々のカパーポップスを歌っていたデビュー期の魅力をダイレクトに反映させたものでしょう。
また、バックの演奏が完全にエレキギター主体となっているのも凄いことで、それはイントロのミステリアスな雰囲気から一転、アップテンポでブッ飛ばす曲の流れを見事にリードしていきますし、ちょいと白々しいようなストリングやエレキベースの浮きあがり方は不思議なほどなんですが、それもダイナミックに弾ける青山ミチのボーカルがあればこその確信犯じゃないでしょうか。
実際、彼女の歌のドライヴ感は強烈なソウルグルーヴさえ滲むもので、これでバックがノーザンピートだったら、純粋な和製R&Bになっていたでしょう。
しかし、それじゃ~、暑苦しいんですよねっ!
ゆえに、これはこれで大正解♪♪~♪
軽快な曲メロと若い情熱に満ちた歌詞、さらにエレキなアレンジメント♪♪~♪
ちなみに作詞:湯川れい子、作曲:叶弦大、編曲:小杉仁三という組み合わせはA面の「淋しさでいっぱい」も同じですが、それは些かリズム処理が古臭い感じ……。メリハリが効きすぎた曲展開とのミスマッチがある分だけ、今となってはB面の「太陽と遊ぼう」が不滅に輝くという、皮肉な結果になっています。
う~ん、しかし青山ミチは何を歌わせても最高ですねぇ~♪
様々な問題から自業自得のフェードアウトが、本当にせつなくなるほどです。そして、願わくばこの凄い歌手も、全ての音源を纏めて復刻することが絶対必要だと思っています。
最後になりましたが、掲載した私有盤のジャケット上部が欠けているのは、もちろん中古でゲットした事情によります。
まあ、現在ではCD化もされていますから、なんら鑑賞には問題無しとはいえ、やはりこういう商品はジャケットがあっての存在意義も強いですよね。
その意味で最近の女性歌手は甘やかされていると思うのは、サイケおやじだけでしょうか?
そして夏を楽しむのは、何もどっかへ遊びに出かけるばかりじゃないでしょう。
独りで、こういうレコードを聴くのも、夏の楽しみと思っています。