■カリフォルニアの青い空 c/w 雨に消えた初恋 / 南沙織 (CBSソニー)
最近、やたらに自分の人生を振り返るというか、それを後悔する時間が増えています。
例えば交通機関での移動中、風呂に浸かっている時、眠りに入る前の布団の中……等々、全く自分の生きて来た道はロクなもんじゃ~ない事は自覚していたはずなのに、それでもど~して、あの時……。
そんな思いに囚われているわけです。
で、今の自分を苦しめているのは、なんだっ!?
と考えてみれば、それは仕事に他ならないんですよねぇ。
もちろん、それを放り出すなんて事は出来るはずもなく、すると、こんな答えの出ない後悔なんてもなぁ~、無意味なんですが。
まあ、そんな情けない気分の終りなき日常の中、以前にもちょいと書いたように、長年密かに愛し続けていた女性が危篤だった病から、本当に奇蹟的に意識を取り戻し、幾分の回復と安定に入ったという今朝の知らせは嬉しいかぎりでした。
そして彼女と親族の希望により、それまで暮らしていたアメリカ西海岸に戻るという決断は、サイケおやじとしては心底、せつないわけですが、尊重せずにはいられません。
医者からも、このままであれば、数週間後には可能という診断が出ているそうですし、何よりも本人のそこへっ! という強い希望は叶えてあげるのが人情&愛情でしょう。
さて、そこで本日は思わず、掲載のシングル盤を取り出してしまいました。
説明不要のアイドル歌手として、今も決して忘れられていない南沙織が昭和48(1973)年に出したローテーションシングルで、収録2曲は両面共に洋楽ヒットのカバーという、すっかり日本語によるオリジナル歌謡ポップスがひとつの主流になりつつあった当時としては些か珍しい企画だったんですが、それも「南沙織という歌手」の存在証明でありました。
つまり彼女のフィリピーナ系のキュートなルックスと返還されたとはいえ、未だアメリカ色が強かった沖縄からやって来たという条件(?)は、英語の発音そのものも含めて、その頃の本土日本で生まれ育った我々にとっては、ある意味での憧れの対象であった事が否めないのです。
まあ、このあたりの感覚は、今のお若い皆様には理解不能かもしれませんが、とにかく南沙織には洋楽ポップスのストレートカパーも違和感が無かったという現実は確かあったんですよっ!
そこでこのシングル盤なんですが、A面の「カリフォルニアの青い空 / It Never Rains In Southern California」はアルバート・ハモンドが前年秋から翌年春にかけて、日本を含む世界中で大ヒットさせた爽やか系ヒットポップスの決定版として、今では誰もが一度は耳にしたことがあるに違いないほどの名曲ですし、B面の「雨の消えた初恋 / The Rain, The Park And Othe Things 」にしても、これまた一時は飛ぶ鳥を落とす勢いがあったカウシルズというファミリーグループの代表曲として、1967年に破格の大ヒットを記録した素敵なメロディですから、たまりません♪♪~♪
そして何よりも魅力的なのが、このシングル盤のジャケ写&デザインで、まさにカリフォルニアの青い空の下で微笑む南沙織は、シンシアというニックネームがジャストミートですよねぇ~♪
ちなみに収められた2曲共、これ以前に発売されていたLPアルバムからのカットという企画故に、シングルバージョン用としてイントロ等に幾分の編集が施されていますし、後にシングル集としてCD化されたバージョンにしても、ミックスや音の質感が異なっていますから、コアなファンは要注意ですよ。
と、またまた奥の細道を書いてしまいましたが、それもこれもジャケ写の素晴らしさに免じて、ご容赦下さいませ。
そしてサイケおやじは、それでもプラトニックを貫き通した愛おしい女性が、こういう西海岸の青空の下で安らかに暮らせる事を祈っているのです。
う~ん、今日は書いていて、自ら歯が浮いてしまい、お恥ずかしい……。
失礼致しました。