■鬼は外 / Edgar Broughton Band (EMI / 東芝)
東京都知事・猪瀬直樹の連日の卑小で見苦しい言動の連続には、もはや憤りや失笑よりも憐れみを感じるのがサイケおやじの正直な気持ちなんですが、だからと言って、それを許すことは絶対に出来ません。
なんだか本人は未だに居座りを画策しているみたいですが、それは愚行の極み!
まさか北朝鮮の某要人の様に、保安員に両側から身体を確保され、議場から引きずり出される仕置きは無いにしろ、潔さを忘れてしまったら、それを望む都民や国民は決して少なくないでしょう。
そして、もうひとつ、既に始まっている次の都知事選挙への魑魅魍魎達の策動も、これまたミエミエに姑息な……。
個人的には「そのまんま東」なぁ~んていう奴は、絶対に見たくないですが、何れにしろ、選ばれる人には強いリーダーシップと高潔な人望、さらに深くて広いビジョンを持っていて欲しいものです。
そしてもちろん、我々は常に声を大にして、我欲に染まるリーダーを糾弾し続ける必要があろうかと思えば、ついつい口ずさんでしまったのが、本日掲載のシングル盤A面曲「鬼は外 / Out Demons Out」であります。
なにしろ演じられているガサツなブルースロックのシンプルなキメが、ハナからケツまでバックで合唱される「アウ デモンズ アウゥ~」だけであり、極言すれば、それを背景にドタバタのドラムスやノータリンなペース、ど~でもテキトーなギターと強烈なアジテーション系唸り声ボーカルが存在するという、いやはやなんとも、パワフルな一発なんですからっ!
その毒気には、ある種の幻覚さえ呼び覚ます恐れを感じるほどです。
ちなみに演じているエドガー・ブロートン・バンドは、1968年頃にイギリスで結成された3人組で、メンバーはエドガー・ブロートン(vo,g)、アーサー・グラント(vo,b)、スティーヴ・ブロートン(ds) という顔ぶれながら、もちろんエドガーとスティーヴは兄弟ですから、所謂フリーク系バンドと分類される後年の研究成果に頼らずとも、固い絆はデビュー当時の音源からも感じられますよ。
つまり、やっている事はオドロの世界、ちょいと乱暴に言えば、フランク・ザッパや同種のミュージシャン達が作り出していたものに共通する、ズレた反体制志向が特徴的なバンドだったんでしょうか。
ですから、我国ではリアルタイムでは丸っきり売れていませんでしたが、イギリスや欧州各地では、なかなかコアな人気が高く、ヒットシングル&アルバムも、それなりに作り出しています。
本日ご紹介のシングル曲「鬼は外 / Out Demons Out」にしても、1970年に発売されるや、イギリスではチャート「39位」の大ヒットを記録しているのですから、流石の存在感と思うばかり!?!
う~ん、実際、レコードを聴いていると、「アウ デモンズ アウゥ~」と一緒に歌って許される雰囲気に惹きこまれるんですよ♪♪~♪
ということで、我々は卑しい権力者に対し、常に「鬼は外 / Out Demons Out」を合唱し続ける態度を持つべきなのでしょう。
当然ながら、そんなことは分かりきっていますし、しかしそれを露骨に表に出さないのが、日本人の「美しい仕来り」ではありますが、流石に今回の猪瀬直樹の醜態に接してみれば、東京都の議場に傍聴席から「アウ デモンズ アウゥ~」の合唱が響いてきても、それは不思議ではありますまい。
卑しき魑魅魍魎よ、去れ!