■雪が降るのに / 黛ジュン (フィリップス)
本日は全国的に雪模様なんでしょうか、東京は明日までに真っ白になりそうな予感がしているということで、あんまりにもベタなチョイスではありますが、定番「雪の歌」を取り出してきました。
歌っている黛ジュンは、これを出した昭和46(1971)年末には既に人妻という事で、ジャケ写のポートレイトからはフェロモンが滲みまくりという、なかなか嬉しいブツなんですが……。
結果的に大きなヒットにはなっていなかった印象です。
そのあたりの状況については、今日の歴史からも前作「とても不幸な朝が来た」が局地的に放送禁止になったり、また彼女に関する芸能マスコミの扱いが結婚生活諸々のプライベートなものがメインだったという、如何にもマイナスのベクトルだったことから、制作側も心機一転を狙っていたのでしょう。
この「雪が降るのに」は作詞:橋本淳&作編曲:筒美京平という、当時最高のヒットメーカーコンビと黛ジュンの初顔合わせに期待も大きかったはずです。
しかし既に述べたとおり、どうにもイマイチ精彩が感じられないのは、彼女と件の黄金コンビの相性が良くなかったと思うのは、サイケおやじだけでしょうか?
もちろん楽曲が悪いはずもありません。
特に筒美京平の作編曲は、イタリアンハードボイルド(?)とニューソウルの歌謡曲的融和施策がニクイはがりの仕上がりで、そのクールなサウンドと意図的なセクシーさを随所に表出させる黛ジュンのボーカルも良い感じ♪♪~♪
でもねぇ~、正直、これは彼女よりも平山三紀にジャストミートの楽曲だと思うんですよ、例えそれがサイケおやじの思い込みだとしても!?!
ただし、それでもサイケおやじは、黛ジュンの「雪が降るのに」が嫌いではありません。
だって、ジャケ写に登場している彼女に見つめられてはねぇ~♪
ということで、こういう雰囲気の人が一緒なら、雪の日も楽しいにちがいないと思う野郎どもが、当時も今も大勢存在するはずです。
我国芸能界には今日、同じムードの歌手が第一線で活動していない現況が寂しいと思うばかりです。