■Imagine / John Lennon (Apple / 東芝)
言うまでもなく毎年、未だ悲しい思い出を消し去る事が出来ない日がやってきました。
特に今年は、世界各地で常態化したテロ事件、しかも根源が大規模な軍事行動を伴う地域紛争であり、そこから他所に逃れる民衆の群れ、さらには為政者や資本家達の私利私欲が渦巻く現状にあっては、宗教者や学者、あるいはマスコミなんかは偽善的な部分しか伝えられないという本末転倒……。
決して「力」だけでは、この世のゴタゴタは解決不能という真理に鑑みて、「話し合い」という行動がお気楽な夢想に過ぎないという現実は、何も今に始まった事ではないにしろ、やっぱり悲しいと思うばかりです。
つまり、今の世界には「言葉」に影響力を持つ人間がいないんじゃ~ないかなぁ……、嘗てのジョン・レノンのような!?
そこで本日は説明不要、言語の壁を越えて、これほど世界に膾炙した歌詞は奇跡とも云える「Imagine」というのは、些かありきたりの儀式かもしれませんが、しかし、もしもジョン・レノンが生きていたら、こんな世界の現状にどんな言葉を発していたかは、大いに気になるところです。
人が人である以上、因縁や恨みを抑えて棄てるというのは、とてつもないハードボイルドだと思います。
また、何かあった時の不安は、例えば単純な事故であったとしても、それが公共の場であれば、地下鉄駅の水溜りでさえも、テロという認識が優先されてしまう状況の恐ろしさ!?!
それが傷害事件から大規模災害にまで適用されてしまう、そうした心理的困窮が更なる人種迫害や疑心暗鬼に繋がるという推測が易いのであれば、世界中のあらゆる場所で、この穏やかな説得力に満ちた名曲[Imagine」を流すのは、どう?
今日であればこそ、そんな夢想を抱いてしまうのでした。