OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

カッコ悪くても、イイじゃ~ないか

2016-02-02 14:47:26 | Soundtrack

関東流れ唄 / 渡哲也 (テイチク)

今も昔も、この世の中に、そうそう義理と人情が通用していたはずが無いことは分かっているつもりですが、ど~してもそういう美しいものに頼りたくなるサイケおやじは、如何にも中途半端な生き様を晒しています。

実際、これまで何回も「情に流されている」と批判され、反論する事が苦しかった過去は否定出来ません。

でもねぇ……、同じ自らの過去を振り返れば、義理と人情に助けられて来た事だって、何度もあったわけだし、仕事に関わる一切を全て法律やら契約やらで型どおりにやっていたら、それは守るべき第一義である事も分かりますが、なんとも後味の悪い部分が残ってしまうのも確かだと思うんですよ、少なくとサイケおやじの性格的には。

さて、そこで本日のサイケおやじのテーマ曲は掲載のシングル盤B面曲「関東流れ唄」で、これはもう、ジャケ写から一目瞭然、渡哲也が昭和46(1971)年に主演した日活ニューアクションの傑作「関東幹部会(澤田幸弘監督)」の主題歌ですから、泣きメロ優先主義の由樹俊一郎の作曲が歌謡フォーク調の演歌になっているのは言わずもがな、極道ヤクザと自らを卑下しつつも、希求する幸せを棄てざるをえなかった境遇を綴った宮原和男の歌詞を例によって朴訥と節回す渡哲也ならではの「味」が、ハードボイルドに心へ滲みてまいります♪

ちなみに映画本篇は所謂ヤクザ映画ではありますが、そのスタイリッシュな映像やジャジー&ソフトロックな劇伴も魅力的ですから、物語そのものは義理人情とドライな世相の板挟みを描いていながら、なかなかクールな仕上がりで、若き日のサイケおやじは封切公開から少し後の名画座興行で鑑賞して直後から、好きな1本になりましたですねぇ~~♪

そして実社会に出てからは、劇中で翻弄された登場人物や物語設定そのものが、全く自分の属する組織とか人間関係の諸々と重なり合ってしまう事が度々という、せつない場面がテンコ盛りを再痛感!?

確かビデオ化もされていましたし、ぜひともDVDかBDでも復刻して欲しいものです。

ということで、流されている自分を憐れんで、この「関東流れ唄」を口ずさんでいるわけでは決してないつもりですが、そんなふうに受け取られるのも吝かではないという、いやはやなんともお恥ずかしい……。

滞在中のゴッサムシティには、そんな古き良き和風の趣なんてものは感じられませんが、人種はちがっても、心根の共通部分は何かしら絶対にあるはずと信じている次第です。

コメント
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