OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

変わるということ

2016-02-08 17:37:53 | Singer Song Writer

Honky Cat / Elton John (DJM / 東芝)

久々に会った旧知の人物が、昔の印象と違っていた、つまりは変容していた場合、その切っ掛けは?

なぁ~んていう疑問は皆様にも抑えられなかった時があろうかと推察する次第ですが、例えば昔はネクラだった友人が、そんな事は無かったかの様に明るく、前向きになっていたりすれば、ど~しても余計なお世話をあれこれと勘繰りたくなるんじゃ~ありませんか?

もちろん、そんな事例は世の中にどっさりあって、所謂「ある日突然」の一言で片付いてしまうわけですが、そこで思い出したのがエルトン・ジョンという存在です。

何しろ皆様もご存じのとおり、1969年のデビュー時からナイーブな感性を前面に打ち出したシンガーソングライターというイメージでブレイクを果たし、「僕の歌は君の歌 / Your Song」等々のシングルヒット、そして矢継ぎ早に発売するLPに収録された秀逸な楽曲のほとんどが、確かに当時はそんな言葉はありませんでしたが、現代で云うところの「ネクラ」という魅力(?)に溢れていましたから、そ~ゆ~人が1970年代中頃にはド派手なファッションで大袈裟なステージライブを披露したり、過剰な意図に基づいて作ったとしか思えない華やかなヒットアルバムを連発した経緯には、リアルタイムの驚きがありましたですねぇ~~!?!

で、その頃にもサイケおやじはエルトン・ジョン豹変の切っ掛けをあれやこれやと考察しておりまして、そのひとつの表れが本日掲載のシングル盤A面曲「Honky Cat」だったように思いますが、いかがなものでしょう。

この楽曲が世に出たのは1972年、大傑作アルバム「ホンキー・シャトー」のA面ド頭に収録されての事だったんですが、実は同LPからの先行シングルとして既に「Rocket Man」というヒットが放たれてはいたものの、それは従来の路線を踏襲した印象が強かっただけに、いきなり中華メロディ風の飛び跳ねピアノで歌われる「Honky Cat」の浮かれた調子の良さには正直、呆気にとられて、次の瞬間には夢中にさせられました♪♪~♪

もちろんアルバム全体にも明るいトーンと華やかに雰囲気が横溢し、ですからそれまでの内省路線に沿った新曲が尚更に輝くという素晴らしい効果が見事に成功し、以降のバァ~っとした世界が開けたように思います。

確か件のアルバムは初めてアメリカでもチャートのトップに輝いたという報道もありましたですよ♪♪~♪

ということで、自らが望むのか、あるいは望まずとも、自然にそ~なったのかは知る由が無くとも、結果としての変異変容(?)が良い方向へと作用すれば、それこそ結果オーライって事なんでしょうか。

あくまでも生き様は自らが決めてこそ、それなりの意味を持つのだとしたら、流される前に流れていくのも悪くはないなぁ~、と思っています。