■20才のなくしもの c/w 涙色の星 / ビッキーズ (CBSソニー)
歌謡フォークの全盛期だった昭和40年代後半からの10年間ほどの中には、殊更女性フォークデュオの活躍も目立ち、例えばシモンズ、コスモス、ジャネッツ、ウィッシュ、麻里絵、タンポポ等々、その多くが今も忘れがたいレコードを残してくれていますが、昭和51(1976)年に公式デビューを果たした本日の主役たるビッキーズも実力派として強い印象を残しているんじゃ~ないでしょうか (^^)
で、掲載したのは昭和52(1976)年に出したシングル盤で、既に当時は所謂ニューミュージックと称された新種の歌謡曲が注目されていながらも、往年の歌謡フォーク風味を持ち味とするグループやボーカリストが断然人気を集めていた事実が今では忘れられているのでしょうか……。
個人的には、むしろ歌謡フォークこそがアイドル歌謡や正統派歌謡曲のジャンルを支えていた側面があった様な気がしております。
ですから、川島敬子と山田企司子が組んでいたビッキーズのレコードが実質的な売上よりも広くファン層を掴んでいたのは何も例外ではありません。
実は現在、サイケおやじが入れてもらっている高齢者バンドに新参加してくれた現役OLオネエチャンの二人組が、そんなこんなの歌謡フォークデュオ曲が好きで歌いたいというので、あれやこれやとメンバー揃って練習候補曲を選定していたら、ビッキーズの話題が出てしまったので、サイケおやじは恥ずかしながら、ニヤリとさせられ、掲載盤収録の両面2曲をデジタルファイル化して送付した次第です (^^)
それは作詞:松本隆&作編曲:瀬尾一三とクレジットされたA面曲「20才のなくしもの」が如何にも当時の空気感を今に伝える歌詞の世界に湿っぽいメロディが附された典型的なロストラブ歌謡フォークであり、これが瀬尾一三の作編曲となれば、そこに滲み出たシモンズ風味がビッキーズの見事なコーラス&ハーモニーで歌われるという仕上がり見事に成功 (^^)
もちろん、演奏パートはアコースティックギターにシンプルで力強いリズムセクション、そしてソフトタッチのストリングという定番アレンジがミディアムテンポの曲調を彩るという仕掛けになっており、それゆえにトーシロがコピー演奏するのは難しいと思うばかりなんですが……。
一方、B面収録の「涙色の星」は高石とし子から提供されたミディアムアップのカントリーロック系歌謡フォークであり、瀬尾一三のアレンジはエレピやポップなストリングスを用いつつも、なかなかにウエストコーストロックしている感じがありますから、サイケおやじは完全にB面押し!
しかし……、ここでの間奏ギターソロは完ピコが至難ですよ、サイケおやじには (^^;
つまり、やるにしても、ど~やって、これを「らしく」ごまかすか……、そんな腐心が…… (^^;
う~ん、ビッキーズのコーラス&ハーモニーが最高に和んだ爽やかさなだけに、自分の姑息さに情けなさを感じるばかりでございます <(_ _)>
ということで、この2曲を連休中の練習で取り上げる事になりそうなんで、今夜は必死のコピーに勤しむ決意のサイケおやじです。
うむ、挫折の予感しかありませんが…… (>_<)