OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

故郷へ…、極みの哀切歌謡

2024-04-27 17:26:02 | 歌謡曲

故郷へ…… / 八代亜紀 (テイチク)

きっと……、誰しもが悲しい歌を聴きたくなる時があるはずと思うサイケおやじの場合は、八代亜紀が昭和53(1978)年9月に出した本日掲載のシングル盤A面曲「故郷へ……」に針を落とします。

あぁ……、これは作詞:池田充男&作曲:野崎真一が書き上げた哀切歌謡の決定版であり、流されて、捨てられて、社会の底辺で蠢きながら夜の街で生きていく他は無いと哀しく自覚している孤独な女性が、それでも生まれ故郷へ帰る願いだけが唯一の希望……

……、そんな刹那の情念を歌いあげる八代亜紀という稀代のボーカリストが、その真骨頂を披露する、そのバックの演奏が、これまたドラマチックなイントロからジャストミートのアレンジを施した竹村次郎のイイ仕事共々に胸に迫る傑作でありましょう。

ですから、聴くほどに泣けてくる名曲にして名唱が彼女の代表作のひとつとして大ヒットしたのもムベなるかな、巷間知られているとおり、八代亜紀が続けてきた女子刑務所慰問活動のステージにおいては、この「故郷へ……」が歌われる時、その場の誰もが涙するという逸話に嘘偽りがあろうはずもないという……。

極限すれば、家出同然に上京した15歳の頃から、様々に下積みの苦労を重ね、そこから大スタアに上り詰めた彼女なればこそ、しっかりと弱者の気持ちを歌に込める力量が培われていたと思うばかりですし、だからこそ、この「故郷へ……」を八代亜紀以上に表現出来る歌手は果たして……。

そんなふうに思わされてしまいます。

そして、ど~か皆様にも、じっくりと堪能していただきたいと願うばかりです<(_ _)>

ということで、実は本日の高齢者バンドの練習において、この「故郷へ……」を練習課題に!?

―― みたいな話も出たんですが、やはりメンバー揃って、これは無理という結論になったのも当然の帰結でありました (^^;

いゃ~~、八代亜紀!

やっぱり凄い歌手だったという実感を再認識させられましたです。

あらためまして、合掌。

コメント
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