OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

渇望するラリルレロなエネルギー

2022-09-15 18:11:14 | 歌謡曲

ラリラリ東京 / 三浦正弘とアロハ・ブラザーズ (ポリドール)

昭和40年代の所謂「昭和元禄期」には、とにかく世の中に破天荒な勢いがあり、それは高度経済成長と大衆文化の爛熟が相互作用していたのかもしれませんが、欧米からの流行を躊躇無く受け入れられる様になった我々日本人の雑食性の高さも大きな要因であったんじゃ~ないでしょうか?

なぁ~んて、そんな高尚な分析よりは、今となっては、その時代に青少年時代を過ごせたサイケおやじは幸運を感じるばかりなんですが、中でも「サイケデリック」という、ちょいと常軌を逸したが如き新しい文化には、大いに影響され、親近感を覚えましたですねぇ~~ (^^)

もちろん、そんな世界的流行には忽ち日本も浸食されていたわけで、極言すれば、意味不明な快感が、そこにあるっ!?

―― みたいな感覚が、全てにおいて優先されていたという、なかなか恵まれた時代だったとすれば、それに真っ先に飛びつくのが芸能界というのは、さもありなん (^^;

例えば昭和43(1968)年に発売された本日掲載のシングル盤A面曲「ラリラリ東京」は、その曲タイトルからしても言わずもがな、しかも演じているのがハワイアン・ムードコーラスが十八番だった三浦正弘とアロハ・ブラザーズだというあたりが、その極北を証明していると思うばかり (^^;

なにしろ、説明不要とは思いますが、「ラリラリ」っていう言葉からして、一般的な認識としては、ちょいとアブナイ薬物を使っての酩酊&朦朧状態を指す意味合いがあったんですから、作詞作曲を担当した信楽順が企図した歌詞の世界の意味不明な不条理さは当然が必然なんでしょうが、それでいて附されたメロディが正統派の歌謡曲であり、しかも早川博二の編曲にはイントロから誰もが知っている「あの旋律」が用いられ、また随所にアダプトされている中近東モードや強いロックビートの存在が、真っ当なムードコーラス歌謡を演じている三浦正弘とアロハ・ブラザーズの生真面目さを逆手に活かした秀逸な面白さっ!

全く、サイケデリックとムードコーラス歌謡の幸せな結婚じゃ~ないでしょうか、これはっ!

ちなみに三浦正弘とアロハ・ブラザーズは三浦正弘(vo,stg) をリーダーに、悦夫(vo,b)、貞夫(vo,g)、春男(vo,g)、久雄(vo,ukulele) の全員兄弟が集ったファミリーバンドで、後に妹の三浦礼子を加入させ、三浦弘とハニー・シックスに発展したのは皆様ご存じのとおりなんですが、その三浦礼子が三浦京子と改名して加入後の同グループが出したトンデモ傑作のひとつとして、昭和45(1970)年の「イライラ東京」がありますので、これも近々ご紹介したく思っております <(_ _)>

ということで、何も彼も真偽が入り乱れている現代において、もう一度、あの「昭和元禄期」の出鱈目でも前向きなエネルギーの集約発散を願っているのは、決してサイケおやじだけではありますまいっ!

そりゃ~、世の中、安寧と平和が最も渇望されるのは真実でありましょうが、なかなか上手く収斂しないのが、人の世の喜怒哀楽……。

そして、であればこそ、サイケおやじは自らのハンドルネームに素直に準じてみたいと思うばかりでございます <(_ _)>

う~ん、この掲載盤のジャケ写のムードこそが、その象徴でしょうかねぇ~~ (^^♪


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