OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

八代観音、そして猫顔マニアの独白

2019-10-30 19:25:27 | 歌謡曲
恋歌 c/w 迷い / 八代亜紀 (テイチク)

演じている歌手本人は完全に特定出来ているのに、肝心の曲名が分からずにレコードを探せず、悶々とした経験は、きっと皆様にもご経験があろうかと思います。

もちろん現代の利器たる「ネット」が無かった昭和の時代のお話ではありますが、それゆえにお目当ての歌を探し当てた時の喜びは格別でしたねぇ~~♪

本日のご紹介は、サイケおやじにとってのそのひとつ、掲載盤B面収録の「迷い」という、これは八代亜紀の隠れ名曲じゃ~なかろうか!?

とまで思い込まされたのは、冒頭からのスキャットコーラスと八代亜紀ならではの深情けの節回しが絶妙の仕上がりになっているからで、当然ながら、件のスキャットコーラスは八代亜紀の声ではありません。

それを昭和52(1977)年の初秋、最初に居酒屋の有線で聞いたサイケおやじは、曲名は分からずとも、その声と節回しから、一発で八代亜紀と認識したのですが、件のスキャットコーラスとの共演(?)という新機軸が如何にも印象的でしたから、これはレコードが欲しいなぁ~~~!

と決め込んだまでは良かったのですが、その歌は、その時だけしか聞けず、時間だけが流れていくばかり……。

結論から申し上げれば、それは当時大ヒットしていた「恋歌」のシングル盤B面収録曲「迷い」だったんですねぇ~~~。

その真相に行着いたのは、「猫顔マニア」の習性に基づき、中古ながら八代亜紀のシングル盤を収集する過程においての僥倖でして、クレジットを確認してみると、その「迷い」は作詞:鳥居実&作曲:浜圭介、そして編曲:若草恵、さらに気になっていたスキャットコーラスは当時のスタジオセッションの世界では第一人者であったシンガーズ・スリーの伊集加代子の名前が、しっかりと載っていたんですねぇ~~♪

あぁ~、やっばりかぁ~~、と思わず納得する他はありませんでしたが、アレンジを担当した若草恵の懐の深い音楽性は全く流石と思うばかりで、楽曲そのものは典型的な「八代演歌」なだけに、B面収録なのが勿体無いような気がしましたですよ。

ちなみに言うまでもありませんが、当時の八代亜紀は上り調子の全盛期に入っており、次々にヒットを連発してはレコード各賞の常連、またテレビ出演は夥しく、さらには映画でも菅原文太主演の東映ヒットシリーズ「トラック野郎」の第5作「度胸一番星(鈴木則文監督)」にも女トラッカーの紅弁天役で出演し、劇中では当然ながら歌唱シーンも披露するという活躍は忘れられるものではありません。

それが掲載盤A面収録の「恋歌」で、いゃ~~、やっぱり八代亜紀の情念の節回しは熱くて、せつないですねぇ~~~♪

ということで、以前にも書きましたが、八代亜紀は長距離トラック運転手からも絶大な人気があり、「八代観音」と崇め奉られている事の相関として、前述の映画「トラック野郎・度胸一番星」は殊更にヒットしたんですが、やはり日本人は、そんなこんなの人情と根性が入った泣き節物語が好きな事を再認識させられるわけで、気になる皆様には鑑賞をオススメ致します。

最後になりましたが、「猫顔マニア」とは、あくまでもサイケおやじの趣味趣向から捻り出した独自の造語ではありますが、同好の士は必ずやいらっしゃると信じておりますし、また、そ~した拘りでジャケ買いしたレコードを眺めつつ、癒されるのは、猫カフェの疑似体験かもしれません。

そして追々、「猫顔ジャケ」レコードのご紹介も目論んでいるのでした。
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