■二時から四時の昼下り / 朱里エイコ (ワーナーパイオニア)
見るからに玄人っぽいというか、ムンムンにプロフェッショナルな雰囲気を漂わせながら本日掲載のジャケ写に登場しているおばちゃんこそが、昭和49(1974)年の朱里エイコなんですから、たまりませんねぇ~~、いろんな意味で!?
なにしろ作詞:なかにし礼&作編曲:筒美京平が提供の収録A面「二時から四時の昼下り」で歌われているのが、ドンズバの不倫としか思えない内容であり、しかもその曲調が哀愁味たっぷりの下世話なソウル歌謡ときては、素直に悶絶して鑑賞するしかないでしょう。
このあたりについては、皆様に実際に聴いていただく他はないほどの徹底した仕上がりになっておりまして、なによりも朱里エイコのネチッコイ節回しやボーカルコントロールは、この楽曲にして、これしか無いの極みつきと思うばかりです。
そこで気になるジャケ写ポートレートにおける彼女のヘアメイクなんですが、この所為でサイケおやじは「おばちゃん」なぁ~んて失礼な事を書いてしまったわけとはいえ、それじゃ~、他にどんなイメージがこの「二時から四時の昼下り」という楽曲に相応しいかと自問したところで、早々答えは浮かんでこないのですから、狙っていたんでしょうかねぇ~~~。
ということで、「不倫」なんてものには良い結末があろうはずもないことは皆が知っていながら、それでもそこに走ってしまうところに所謂「悪魔の囁き」ってものがあるとしたら、いやはやなんとも、人の世の泥水も甘いって話も納得するしかないのかなぁ……。
もちろん、そんな浮いた話には無縁であればこそ、そんな「囁き」に憧れてしまうんですけどねぇ、まあ、サイケおやじには、それほどの深読みも出来ないのでした。