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サイケおやじの生活と音楽

追悼・筒美京平:再び松本伊代を聴きながら

2020-10-29 17:30:44 | 歌謡曲

ビリーヴ / 松本伊代 (ビクター)

先日ご紹介させていただいた「ラブ・ミー・テンダー / 松本伊代」の勢いで、同じく所有している彼女のレコードを取り出した中に、発売当時から気に入っていた楽曲がありましたので、あらためて確認してみたら、その昭和59(1984)年末にヒットしたA面曲「ビリーヴ」が故・筒美京平からの提供作品でしたので、本日のお題と致します。

結論から申し述べれば、これもまた、その頃にウケていた洋楽ヒットからの絶妙なパクリであり、ターゲットになったのは同年夏に我が国でも公開された映画「フットルース」の劇中挿入歌「ヒーロー / Let's Hear It for the Boy」だと思う他は無いほど、サウンドの作りが似ているんですねぇ~~♪

ご存知のとおり、このオリジナルのヒットバージョンはボニー・タイラーであり、さらに我が国では、それ以上に大ヒットしたのが麻倉未稀の日本語カバーバージョンだったんですが、それがまた、松本伊代の「ビリーヴ」と重なる時期から流行り始めていた記憶があり、サイケおやじにしても、確かに別な楽曲である事は認識しているのですが、ど~にも……、どちらが本家本元なのか、迷ってしまったほどです (^^;)

しかし、冷静(?)になって聴いてみれば、そりゃ~~間違いなく、ボニー・タイラーのバージョンが元ネタなのは確かであり、となれば売野雅勇の作詞はともかくも、筒美京平の書いたメロディを巧みに狙いどおりの「ヒーロー / Let's Hear It for the Boy」っぽく仕上げた萩田光雄のアレンジこそ、職人技!?!

それこそが称賛されるべきかもしれません。

なにしろボニー・タイラーと麻倉未稀の両バージョンにはピアノ等々のアコースティック系の楽器が使用されているところを松本伊代の「ビリーヴ」では徹底したシンセ系キーボードに置き換えていながら、キメのシンドラなんかは、ほとんど同じという潔さ(?)は確信犯と云うには見事過ぎるんじゃ~ないでしょうか。

つまり、「パクリ」というよりも、「コピー」という言葉を適用したくなるのが、サイケおやじの本音なんですよ。

このあたりは皆様にも、ド派手なリズム&ビート、華やか過ぎるコーラス、そしてイントロから全篇とおしてのサウンドの作り方が、本篇メロディを元ネタに馴染ませる抜群の効果!? 

と、ご確認願いたいところなんですが、いかがなものでしょう。

そして、この背景には、松本伊代の「ビリーヴ」が昭和59(1984)年10月からスタートしたテレビドラマ「転校少女Y」の主題歌だったの同じく、麻倉未稀の「ヒーロー」も重なる時期に放映されていたテレビドラマ「スクールウォーズ」の主題歌になっており、両方が共にTBS系列の番組であったというのですから、これが偶然だったとしたら、運命の罪深さを感じてしまいますねぇ~~~。

告白すれば、サイケおやじは問題のテレビドラマは両方共に見ていないので、何とも言い難いわけですが…… (^^;

ちなみに、これまた皆様ご存知のとおり、件の「ヒーロー / Let's Hear It for the Boy」には、もうひとつの有名な日本語バージョンが存在していて、それは葛城ユキが昭和59(1984)年7月に発売したシングル盤のA面に収録されているんですが、この両方の日本語カバー版「ヒーロー」にしても、また松本伊代の「ビリーヴ」にしても、全部の作詞に売野雅勇が関わっているのですから、恐れ入りますよっ!

しかし、そんなこんなを鑑みても、松本伊代の「ビリーヴ」で作曲された筒美京平のメロディの美味しさは絶品!

その一言が全てでありますっ!

そこには麻倉未稀や葛城ユキの派手な歌いっぷりに比べて、明らかに力負けしている松本伊代のボーカルを活かすべく、巧みなコードチェンジや日本人好みの「泣きメロ」が仕込まれているんですから、サイケおやじは何度聴いても、飽きないんですねぇ~~♪

う~ん、この「ビリーヴ」を麻倉未稀や葛城ユキが演じたら、どんなもんになるんですかねぇ~~~!?

なぁ~んてことまで、妄想してしまうんですが、事によると既に恣意的なカバーが世に出ている様な気さえしています。

しかし、最後に本音としては、今だったら、「ビリーヴ」を歌って欲しいのは、丘みどり♪♪~♪

そんな夢も抱いてしまうのでした。

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