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サイケおやじの生活と音楽

お正月のボサノバ歌謡

2024-01-03 17:39:03 | 歌謡曲

愛のオーロラ c/w 夏の別れ / 萬田久子 (invitation / ビクター)

お正月、お年玉を貰っていた子供の頃から、それで物欲を満たしていたのはサイケおやじの吉例行事であり、そ~ゆ~「買い初め」は齢を重ねても、記憶に残り続けるものですから、小学生の時から続けている「日記擬き」を紐解いて、あぁ~~、あの年は、あれを買っていたんだなぁ~~、という感慨に耽るのも、これまたサイケおやじの正月行事になっています。

で、本日掲載したのは昭和57(1982)年の正月にゲットしたブツのひとつでして、これは前年10月に公開された萬田久子の主演映画「夏の別れ(東映・井上眞介監督)」で流れた本人歌唱によるテーマ曲「愛のオーロラ」と関連挿入曲「夏の別れ」をカップリングしたシングル盤です。

まあ……、今となってはカルト作品扱いになっているらしい件の「夏の別れ」は、しかし公開当時は美人女優としてブレイクしていた萬田久子のヌードが拝めるという話題が沸騰していたもんですから、サイケおやじがスケベ心全開で劇場鑑賞へ赴いた次第は皆様ご推察のとおりです。

しかし、映画本篇は萬田久子に憧れるネクラ青年・安藤一夫のストーカーな行動がメインの青春物語的な展開で、もちろん劇中には萬田久子の他に出演している、例えば内田あかり、麻生えりか、五十嵐めぐみ等々の女優陣や有名男優の安定した演技が周到に用意されてはいたんですが、サイケおやじには如何にも日活ロマンポルノの影響下にあるというか、東映ならではのギラギラした「らしさ」が物足りない感じで、正直肩透かし…… (^^;

サイケおやじが鑑賞した時の客の入りも含めて、興行的にもコケたと思えば、早々に上映を打ち切った劇場もあったと云われるほどだったのは、ちょっぴり哀しい気持ちでありました。

それでも、萬田久子が歌っていたテーマ曲&挿入歌は、なかなか耳に残る好ましさだったもんですから、そこでの印象を求めて入手したのが掲載盤というわけです。

いゃ~~、まずはジャケ写ポートレートが際立つシンプルなスリーブデザインがイイですよねぇ~~♪

そして肝心のA面に収録されている主題歌「愛のオーロラ」は作詞:三浦徳子&作編曲:安川ひろしが手掛けたミディアムアップの歌謡ボサノバであり、メリハリの効いたカラオケパートをバックに歌う萬田久子の曖昧な節回しが逆説的に雰囲気を作り出していると申しましょうか、ヘタウマとは似て非なる「女優の歌」と書いて、これは贔屓の引き倒しではないと自分に言い聞かせている次第です (^^;

つまり……、このあたりの感覚は実際に件の映画「夏の別れ」を観ているか、否かという現実問題にも関係しているのでしょう (^^;

ですから、作詞:中島丈博&作編曲:安川ひろしが提供のB面曲「夏の別れ」が尚更にボサノバ歌謡性感度の高い仕上がりに企図制作されているのも、繰り返しますが萬田久子の曖昧過ぎる歌唱力を活かしきったプロデュースと思うばかりで、サイケおやじは大好き (^^)

いゃ~~、既に述べたとおり、このシングル盤をゲットしたのは「お正月という冬」でありながら、「夏」のイメージが避けえないボサノバ歌謡にシビレてしまうという、そ~ゆ~スノッブさをご容赦願えれば、幸いでございます <(_ _)>

ちなみに件の映画「夏の別れ」のサントラ音源等々を集めたLPも同時期、萬田久子名義で発売されておりまして、これは最近になってCD復刻盤も出ているらしいので、気になる皆様は、お楽しみくださいませ (^^)

最後になりましたが、ここで作曲を担当した安川ひろしは同時期、倉田信雄と DEW と名乗るデュオユニットをやっており、もちろん両者はスタジオミュージシャンとして活動していた音楽性を遺憾無く発揮したソフト&メロウな楽曲を作り出し、LPを発表しておりますので、参考までに (^^)

それと肝心の映画本篇「夏の別れ」は以前、DVD化されたものの、これまたアッという間に廃盤となり、ネットじゃ~~、なかなか高値安定の人気商品ということで、再発が待たれるというか、萬田久子ファンにはマストですよねっ!

あぁ……、今年も趣味に生きる道の険しさを自覚させられているのでした (^^ゞ


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