■日曜日はストレンジャー / 石野真子 (日本ビクター)
ディスコ歌謡を考察すれば、決して無視する事は出来ないのが、本日掲載のシングル盤A面曲「日曜日はストレンジャー」であり、同時に筒美京平という偉大な作編曲家の深淵な発想力を強く認識させられるのが、サイケおやじの立場です。
と、例によって大袈裟な書き出しになってしまうのも、それだけこのシングル曲が好きでたまらず、聴く度に素直に感服させられるからなんですよ♪♪~♪
ご存じのとおり、まずはイントロのフレーズが、1960年代のモータウンサウンドを代表していた黒人ボーカルグループのフォートップスが放ったメガヒット「It's The Same Old Song」からの臆面もない借用である事は言わずもがなでしょう。
しかし、ここからはあくまでもサイケおやじの独善的な解釈になるんですが、石野真子が「日曜日はストレンジャー」を大ヒットさせていたリアルタイムの昭和54(1979)年新春という時期を鑑みれば、そのサウンド作りも勘案し、おそらくはアメリカのKC&サンシャイン・バンドが半年ほど前にヒットさせていた同曲リメイクバージョンを参考にしていたんじゃ~ないでしょうか?
もちろん件のKC&サンシャイン・バンドが、当時はマイアミソウルなぁ~んて呼ばれていた、ライトタッチのディスコグルーヴをウリにして人気を集めていた、その魅力を我国のアイドル歌謡ポップスに転用する狙いは大成功!
忽ちにして石野真子のアイドル歌手時代を象徴する大ヒットになったわけですが、筒美京平の目論見は更に深いようで、ジェフ・リンが主導するようになっていた当時のエレクトリック・ライト・オーケストラ=ELOがヒットさせていた一連のディスコ風疑似ビートルズ系ポップスに対するアンチテーゼであった!?
と、サイケおやじは思わず暴言を!
それでも「日曜日はストレンジャー」を決定的にしているスピード感、ストリングスやキーボードの彩り、メロディ展開のスマートさは、ジェフ・リンへの強烈なイヤミとも受け取れますし、実際にサビの「悪魔にぃ~なりたぃ~♪」のところでキメになっているギターやオーケストラパートは、モロなんですよねぇ~~♪
いや~~、何度聴いてもウキウキワクワクさせられる名曲であり、アイドル王道のボーカルに徹した石野真子にしても、名唱の決定版と思うばかり♪♪~♪
ということで、実は入れてもらっているおやじバンドに特参の現役JKボーカリストが、この「日曜日はストレンジャー」を非常に気に入っていて、どうやらカラオケで仕入れて来たらしいんですが、なんとか石野真子バージョンと同じアレンジで歌いたいっ!
そういう強い希望にサイケおやじは苦しめられているんですよ……。
それは前述したサビのキメ、「悪魔にぃ~なりたぃ~♪」のところのギターフレーズが、困難極まりないんです。相方のギタリスト氏とも話し合っているんですが、二人とも、「こりゃ~、トーシロには、無理だよなぁ……」というのが結論であり、また楽曲全体を貫くリズム隊の跳ねたスピード感も、これまた難関でしょう。
逆に言えば、当時の筒美京平サウンドをスタジオで実現させていたセッションミュージシャンが如何に凄腕だったか!?
それさえも至極自然に耳へ入ってしまう、それも素晴らしいと思います。
また、最後になりましたが、阿久悠の綴った歌詞の意外なエグミも侮れないんじゃ~ないでしょうか。
うむ、これが演奏出来るようになりたいなぁ~~~。
コメント&ご紹介、そしてアドバイス感謝です。
問題のリズムギターのパート、個人練習ではOKに近いんですが、バンドで合わせるとタイミングが至難の業で、ズレるとダサダサの結果に……(自嘲)。
楽曲そのものがスピード感が命なんで、尚更ですよ。
それとご紹介の妖怪サウンド、如何にも昭和のグルーヴが心地良いですねぇ~~♪
「悪魔」を扱った歌は世界各国で夥しいわけですが、それだけ人の心に巣食っている何かを表し易いのかもしれません。
我々の世代で悪魔といえばこれですな。
http://www.youtube.com/watch?v=E2zkBEd_CMI
さて石野さんの曲ですが、自分はこういうリズムギターはわりと得意なのでよくわからないけれど、ピッキングが難しいということなら、3弦だけで(開放弦を使って)弾いたらどうでしょう?
こういうのが別にどうってことなく弾けるのは成毛茂カセットのお陰といえるかも知れません。
だからむしろこっちなんかの方が難しいしハイレベルに感じます。
http://www.youtube.com/watch?v=9s0BjI-zMPw
やっぱりリズムギターはテキトーにいい加減っぽいのがカッコイイんですよね。